3千万ベリーの恋
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風呂へ行ったアコを見送って、
軽くため息を吐いた。
ここまで反応がないとさすがに凹む。
飯の美味い宿を探して、
1つの部屋しか予約をしておかなかったのもわざとだ。
同じベッドで2人寝るとなればさすがのアコも動揺すると思ったんだがな。
・・・・いや、動揺はしてたか。
『ベッドが狭くなるぅ!』
とか言って。
動揺するとこ違うだろ。
落胆した半面、そんなところも愛しいとさえ思った自分が居た。
男として意識されていないのか。
それとも何も考えていないだけなのか。
それでも、
ラーメンと餃子をディナーだと言い張り、本当に美味しそうに頬張るアコに思わず頬が緩んだ。
・・・・1人で大丈夫、って何考えたんだか。
こっちは100%下心だったんだけどなァ。
聞こえて来た水音に、年甲斐もなく胸が高鳴る。
・・・・・今日寝れるか、俺。
「ふいー!サッパリした!先にありがとね、シャンクス」
宿に備え付けられえていたナイトウェア(病院の患者服みたい)を着て、シャンクスの前に出た。
「・・・寝間着はノーマークだったな」
「はい?」
なんとも言えない微妙な顔を浮かべて固まるシャンクス。
「いや、何でもない。・・・なあ、アコ、今からでも遅くない。俺の服着て寝る気はないか?」
「ない」
突然何言い出すのこの人。
「・・・だよなあ」
「だってこれ動きやすいもん」
「俺の服だって動きやすいぞ?」
「一度着ちゃったし着替えるのめんどい」
何かシャンクス必死なんですけど。
怖いんですけど。
「そこを何とか」
「嫌だ。そもそも何でそんなに着て欲しいの?これ似合ってない?」
「いや、似合ってない訳じゃない。ただ俺の服を着たアコはさぞかし可愛いだろうなと今思いついたんだ」
シャンクスの服を着た私が可愛い?
・・・・意味不明なんですけど。
「うーん・・・まあでもそこまで言うなら今度機会があれば着てもいいよ」
「そうか!着てくれるか!」
「今度ね?ちなみに似合わなくても知らないよ?」
「いや似合う!アコなら絶対似合う」
・・・・シャンクスの目がめっちゃ輝きだした。
「・・・・アリガトウ。シャンクスもお風呂入っちゃえば?」
「そうだな。入るか」
シャンクスは私の言葉に頷き、機嫌良くお風呂場へと歩いていった。
シャンクスってほんとわからない。
アラバスタまでほとんど出番なかったけど、続きを読んでたら出てきたのかな。
もっとシャンクスのことが理解出来ていたのだろうか。
・・・・・・・・・・・・・ん?
ていうかさ、これから私、
シャンクスと1つのベッドで寝るの?
「マジか」
呟いてベッドに腰掛けた。
よく考えればそういうことなんだ。
どうしよう。
いや、どうしようもないけど!
ヤバイ、ドキドキしてきた!
でもシャンクスは平然としてたし。
私も普通にしてればいいんだよね!うん!
あーあったまったら本格的に眠くなってきた。
ベッドはふわふわだし。
横になって待ってようかな。
んー・・・・・・・・・。
「・・・・そう来たか」
アコの約束に上機嫌で風呂から出てみれば、アコはベッドの上で気持ち良さそうに眠っていた。
信頼されすぎだろ。
俺が男だって忘れてねえか。
色気のなさすぎる寝間着に身を包んだアコの身体を、今すぐにでも抱きしめたい衝動に駆られる。
それを堪えて、そっとアコに毛布をかけた。
初めて戦闘があった時と同じ、いや、あの時より幾分かやわらかくなった寝顔。
その愛らしい額に1回だけ軽く口付けて、アコを起こさぬよう静かにベッドに潜り込んだ。
+お互いの心知らず 終+