拝啓、取引様
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シャンクスから呼び出されて行ってみたら。
「これにサインしてくれるか?」
「・・・・・・・えっと」
驚いてすぐには反応出来なかった。
いつもの会議室のテーブルに出された紙。
書かれていたのは、
【婚姻届け】
「心配しなくていい、偽物だ」
「・・・・そうなの?」
いやでも婚姻届けの偽装は犯罪ですよ!
「奴の計画を潰す為に必要なんだ。・・・嫌だろうが」
「・・・・ううん、する。有難う」
必要事項を記入して、
名前書いて・・・・っと。
「それとこれ、指輪だ。サイズは合ってると思うが」
差し出されたのは大変綺麗に輝くルビーがついたもの。
「・・・・本格的だね」
「これくらいしないと奴には効かねェからな。実際これでも不安なくらいだ」
「そっか・・・」
お見合いが決定してしまったので、
それには行くことになった。
シャンクスも一緒に。
・・・・夫婦として。
オーロジャクソン㈱も金獅子に負けないくらい大きい会社だから、
その会社と提携してるから援助は必要ないということを示す為。
そして決まった相手が居るので結婚も出来ない、と断る。
「怖いか?」
「俄然やる気が湧いて来た!」
「頼もしいな、さすがアコだ」
「でも指輪のお金とか、払うよ。いくらした?」
「安物だから気にするな。・・・次は本物を贈りたいとこだ」
シャンクスの底なしの優しさは嬉しいけど、
罪悪感に苛まれたりもする。
「・・・・私、このままじゃ駄目な気がするんだけど」
「駄目?」
「シャンクスの気持ちに甘え続けて、答えも出さないで」
「お互いさまだって言っただろう?それに悪い方の答えなら今出されても困るんだ」
「う・・・・・」
シャンクスは私の気持ちを見透かしたかのように言う。
「せめてこの企画が終わるまでは・・・利用させてくれ」
言いながら自然と手をとられて、
左手薬指にはめられた指輪。
・・・・サイズ、ぴったり。
「・・・・・有難う、シャンクス」
「礼を言われると心苦しいな・・・」
シャンクスがそう言って苦笑したので、
「お互いさま、でしょ?」
「・・・そうだな。じゃあこれから数日間は夫婦だ」
ぎゅ、と抱きしめられた。
「うん、よろしく・・・ね」
シャンクスと夫婦かぁ・・・高校の時は考えてもみなかった。
「誓いのキス、するか?」
「しません」
「残念だ。じゃあとりあえずバギーから得た情報を共有しよう」
「うん。あ、バギーさんに何かお礼しないと」
冗談なんだか本気なんだかわからないシャンクスに仕事の話を。
「必要ないだろう、契約はした」
「契約?」
「この間俺がとった仕事を全部バギーの手柄にするってことで話しはついてる」
・・・・・思ってたより大事になってた。
「・・・・ごめんねシャンクス」
「・・・・・1つ懺悔させてくれ」
申し訳ないことしちゃったな、と思ってたらシャンクスがいきなり懺悔と言い出した。
「懺悔?・・・・何?」
「この間車で出かけただろ?」
「え、うん」
「帰り・・・・キスした」
あ、やっぱり。
あの感覚はそうかなあと思ってたけど。
「・・・・そっか」
「だから罪滅ぼしだと思ってくれりゃいいさ。で、アコ」
急にシャンクスが真剣な顔つき。
「あ、はい」
「ここからが重要な話だ。シキは俺たちが高校の同級生ってことも、俺のアコに対する気持ちも知ってる」
「・・・うん」
「更に言えばうちからも優秀な人間が何人か拉致られてる」
「・・・・拉致られてる?引き抜かれてるじゃなくて?」
「拉致、誘拐の方が正しい言い方だろうな。連れ去って弱点をついて無理やり仲間にするんだ」
・・・・何それ怖い。
「き・・・気を付けなきゃね」
「ああ。だから、うちに来ないか?」
「・・・・へ?」
「この問題が解決するまでは1人にならない方がいい。いつ何処で誘拐されるかわからねェからな」
「そう・・・だけど、え?」
「俺の家に泊まって俺の家から俺が会社まで送る」
「えええ!?」
「こっちに来る時は迎えに行く。で、一緒に帰りゃいい。1人になるのは危険だ」
「で・・・・・でも」
さすがにそれは。
「下心がないっつーのは嘘になるが・・・危険なのも事実だ。俺が居れば守れる」
「・・・そんなに危険なの?」
「脅してる訳じゃないが・・・相当な」
「・・・・そう、なんだ」
そんな危険な人に狙われてるの私。
「大丈夫か、アコ」
「・・・・こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、シャンクスと再会出来て良かった」
シャンクスが居てくれて本当に心強い。
「怒る訳ねェだろう?・・・・嬉しいさ」
「でも・・・シャンクスにそこまで迷惑かける訳には」
「俺の家ってのが気になるんならアコの家に俺が行く」
「うち!?」
「あとは・・・ホテルか」
何その究極の3択!!
や、ホテルは相当お金かかるから却下するとして。
・・・・残り2択。
シャンクスの家に私が泊まるか、
私の家にシャンクスが泊まるか。
・・・シャンクスの家に泊まればシャンクスが色々大変だし。
かと言って私の家は。
「私の家・・・狭いよ?」
たぶん、シャンクスの家から比べたら。
シャンクスの家は知らないけど、
オーロジャクソン㈱に務めてる人がぼろくて狭い家に住んでるとは思わない。
「むしろ歓迎だ。・・・・守りやすいって意味でな?」
「じゃあ・・・私の家に来て・・・くれる?」
正直今の話を聞いて怖くなった。
「勿論だ。早い方がいいだろうから今日からでも大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
・・・・シャンクス入れる前にぱぱっと片付けしておかないといけないけど。
「・・・・それと、アコ」
「ん、何?」
「万が一・・・捕らえられたら自分のことだけを考えろ」
「・・・どういうこと?」
「アコの場合は俺か、アコの会社側の人間との関わりをついてモノにしようとしてくるだろう」
「その時私は、」
「俺たちがどうなっても自分を守るんだ」
ガン、と頭を殴られたかのような衝撃。
「や・・・だ」
「アコ」
「だってシャンクスは関係ないのに!」
私の為にシャンクスに何かあったら、そんなの耐えられない。
「関係ないことはねェだろ、夫婦だ」
「・・・・でも、それだって」
本当じゃないのに。
「・・・たとえ本当じゃなくても、俺がアコのことを守りたいのに変わりねェだろ?」
「・・・・だけど」
「結婚に関しては絶対に肯定しないでくれ」
したら終わりだ。
・・・・シャンクスが苦しそうに言うから、
「・・・・わかった」
頷くしかなかった。
「必ず、守る」
「・・・うん、よろしく」
これから、どうなっちゃうんだろう。
負けたくない気持ちと、
不安な気持ちが、
入り混じって。
シャンクスの腕の中で、ちょっとだけ泣きそうになった。
+負けない 終+
「これにサインしてくれるか?」
「・・・・・・・えっと」
驚いてすぐには反応出来なかった。
いつもの会議室のテーブルに出された紙。
書かれていたのは、
【婚姻届け】
「心配しなくていい、偽物だ」
「・・・・そうなの?」
いやでも婚姻届けの偽装は犯罪ですよ!
「奴の計画を潰す為に必要なんだ。・・・嫌だろうが」
「・・・・ううん、する。有難う」
必要事項を記入して、
名前書いて・・・・っと。
「それとこれ、指輪だ。サイズは合ってると思うが」
差し出されたのは大変綺麗に輝くルビーがついたもの。
「・・・・本格的だね」
「これくらいしないと奴には効かねェからな。実際これでも不安なくらいだ」
「そっか・・・」
お見合いが決定してしまったので、
それには行くことになった。
シャンクスも一緒に。
・・・・夫婦として。
オーロジャクソン㈱も金獅子に負けないくらい大きい会社だから、
その会社と提携してるから援助は必要ないということを示す為。
そして決まった相手が居るので結婚も出来ない、と断る。
「怖いか?」
「俄然やる気が湧いて来た!」
「頼もしいな、さすがアコだ」
「でも指輪のお金とか、払うよ。いくらした?」
「安物だから気にするな。・・・次は本物を贈りたいとこだ」
シャンクスの底なしの優しさは嬉しいけど、
罪悪感に苛まれたりもする。
「・・・・私、このままじゃ駄目な気がするんだけど」
「駄目?」
「シャンクスの気持ちに甘え続けて、答えも出さないで」
「お互いさまだって言っただろう?それに悪い方の答えなら今出されても困るんだ」
「う・・・・・」
シャンクスは私の気持ちを見透かしたかのように言う。
「せめてこの企画が終わるまでは・・・利用させてくれ」
言いながら自然と手をとられて、
左手薬指にはめられた指輪。
・・・・サイズ、ぴったり。
「・・・・・有難う、シャンクス」
「礼を言われると心苦しいな・・・」
シャンクスがそう言って苦笑したので、
「お互いさま、でしょ?」
「・・・そうだな。じゃあこれから数日間は夫婦だ」
ぎゅ、と抱きしめられた。
「うん、よろしく・・・ね」
シャンクスと夫婦かぁ・・・高校の時は考えてもみなかった。
「誓いのキス、するか?」
「しません」
「残念だ。じゃあとりあえずバギーから得た情報を共有しよう」
「うん。あ、バギーさんに何かお礼しないと」
冗談なんだか本気なんだかわからないシャンクスに仕事の話を。
「必要ないだろう、契約はした」
「契約?」
「この間俺がとった仕事を全部バギーの手柄にするってことで話しはついてる」
・・・・・思ってたより大事になってた。
「・・・・ごめんねシャンクス」
「・・・・・1つ懺悔させてくれ」
申し訳ないことしちゃったな、と思ってたらシャンクスがいきなり懺悔と言い出した。
「懺悔?・・・・何?」
「この間車で出かけただろ?」
「え、うん」
「帰り・・・・キスした」
あ、やっぱり。
あの感覚はそうかなあと思ってたけど。
「・・・・そっか」
「だから罪滅ぼしだと思ってくれりゃいいさ。で、アコ」
急にシャンクスが真剣な顔つき。
「あ、はい」
「ここからが重要な話だ。シキは俺たちが高校の同級生ってことも、俺のアコに対する気持ちも知ってる」
「・・・うん」
「更に言えばうちからも優秀な人間が何人か拉致られてる」
「・・・・拉致られてる?引き抜かれてるじゃなくて?」
「拉致、誘拐の方が正しい言い方だろうな。連れ去って弱点をついて無理やり仲間にするんだ」
・・・・何それ怖い。
「き・・・気を付けなきゃね」
「ああ。だから、うちに来ないか?」
「・・・・へ?」
「この問題が解決するまでは1人にならない方がいい。いつ何処で誘拐されるかわからねェからな」
「そう・・・だけど、え?」
「俺の家に泊まって俺の家から俺が会社まで送る」
「えええ!?」
「こっちに来る時は迎えに行く。で、一緒に帰りゃいい。1人になるのは危険だ」
「で・・・・・でも」
さすがにそれは。
「下心がないっつーのは嘘になるが・・・危険なのも事実だ。俺が居れば守れる」
「・・・そんなに危険なの?」
「脅してる訳じゃないが・・・相当な」
「・・・・そう、なんだ」
そんな危険な人に狙われてるの私。
「大丈夫か、アコ」
「・・・・こんなこと言ったら怒られるかもしれないけど、シャンクスと再会出来て良かった」
シャンクスが居てくれて本当に心強い。
「怒る訳ねェだろう?・・・・嬉しいさ」
「でも・・・シャンクスにそこまで迷惑かける訳には」
「俺の家ってのが気になるんならアコの家に俺が行く」
「うち!?」
「あとは・・・ホテルか」
何その究極の3択!!
や、ホテルは相当お金かかるから却下するとして。
・・・・残り2択。
シャンクスの家に私が泊まるか、
私の家にシャンクスが泊まるか。
・・・シャンクスの家に泊まればシャンクスが色々大変だし。
かと言って私の家は。
「私の家・・・狭いよ?」
たぶん、シャンクスの家から比べたら。
シャンクスの家は知らないけど、
オーロジャクソン㈱に務めてる人がぼろくて狭い家に住んでるとは思わない。
「むしろ歓迎だ。・・・・守りやすいって意味でな?」
「じゃあ・・・私の家に来て・・・くれる?」
正直今の話を聞いて怖くなった。
「勿論だ。早い方がいいだろうから今日からでも大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
・・・・シャンクス入れる前にぱぱっと片付けしておかないといけないけど。
「・・・・それと、アコ」
「ん、何?」
「万が一・・・捕らえられたら自分のことだけを考えろ」
「・・・どういうこと?」
「アコの場合は俺か、アコの会社側の人間との関わりをついてモノにしようとしてくるだろう」
「その時私は、」
「俺たちがどうなっても自分を守るんだ」
ガン、と頭を殴られたかのような衝撃。
「や・・・だ」
「アコ」
「だってシャンクスは関係ないのに!」
私の為にシャンクスに何かあったら、そんなの耐えられない。
「関係ないことはねェだろ、夫婦だ」
「・・・・でも、それだって」
本当じゃないのに。
「・・・たとえ本当じゃなくても、俺がアコのことを守りたいのに変わりねェだろ?」
「・・・・だけど」
「結婚に関しては絶対に肯定しないでくれ」
したら終わりだ。
・・・・シャンクスが苦しそうに言うから、
「・・・・わかった」
頷くしかなかった。
「必ず、守る」
「・・・うん、よろしく」
これから、どうなっちゃうんだろう。
負けたくない気持ちと、
不安な気持ちが、
入り混じって。
シャンクスの腕の中で、ちょっとだけ泣きそうになった。
+負けない 終+