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大学を卒業して早数年。
無事に就職出来た私の会社が、
ピンチです。
「・・・・・・何とかならねーか、アコ」
「・・・・・・・・と、言われましてもですねヤソップさん」
厳しい不況を受けて、
私の会社も存続の危機。
日々何とかならないかを会議するくらいには危うい。
倒産秒読み状態。
「もうこの際何でもいい」
・・・・・・半分自棄になってる割といい上司の為にも何とかしてあげたいし、
私自身の保身の為にも何とかしたいのはやまやまなんだけど。
・・・・・・・・・・・何かこう、いいアイディアってぱっと浮かばないもんで。
2人でしきりに唸り続けること数分。
ふと、机の上に置かれた新聞が目に入った。
「・・・・・・・・・あ」
これは・・・・・上手くいけばいいかもしれない。
絶対上手くいかないと思うけど。
「あの、これ・・・・」
「ん?」
「この会社と共同企画したら復活出来ません?」
私が出した提案。
駄目モトだったから、当然即刻却下だと思ってた。
・・・・・・・・・・・・なのに。
「・・・・・・・・・・・はあああ」
その大きい会社を目の前にして、
思わず深いため息が出た。
今や超有名、日本一・・・・もはや世界でも通用する会社、
オーロジャクソン㈱
この超絶有名な会社と企画を出せば、
うちの名前も出て何とか持ち直すことが出来るんじゃないだろうか、と。
何とも無謀な計画を言ってみたところ、
『それ採用。ってことで言い出したお前行って来い』
・・・・とのご命令を頂いた。
ああ、憂鬱。
ほんとに最悪。
・・・・・・でももう、これしかないんだ。
行くしかないんだ!
いざ!
美人の受付嬢のところに行って、
「○×企画の件で先ほど電話致しました、アコと申しますが・・・・」
「少々お待ち下さい」
お姉さんが電話して、
「こちらに参りますのでお待ちくださいませ」
もう本当に戻れなくなった。
数秒後、
コツ、と靴の音が後ろでして、振り向いた先に、
「俺が担当者だ」
・・・・・・・・・・随分とまあ偉そうだ。
という印象の男性が立ってた。
いや、ここはものすっごい有名な会社。
しかも私は潰れる寸前の会社の社員。
仕方ない。
「本日はお時間を頂きまして有り難う御座います、
私株式会社シップの○×企画を担当することになりましたアコと申します」
「あァ、久しぶりだなあアコ」
「・・・・・・・・・・・・は?」
爽やかに笑う赤い髪の男に私は見覚えがない。
・・・・・・・・・・・誰だっけ。
「覚えてないか?」
「・・・・・・・・・申し訳御座いません」
「高校一緒だったろ?」
・・・・・・・・・・言われて見れば、
私はこの人を知ってる。
「・・・・シャンクス?」
「思い出してくれたか?」
思い出した。
高校で一緒になって、それなりに仲が良くて。
「シャンクス・・・・が、担当?え?」
「とりあえず話しをしよう、こっちへ」
「あ、はい」
びしっとスーツを着こなしたシャンクスに呆然と着いていく私。
連れてこられた部屋にある、
何とも高級そうな家具たち。
「しっ失礼します!」
ふわふわのソファーに座ったら、
やっぱり美人なお姉さんがお茶を持ってきてくれた。
お姉さんは丁寧にお辞儀をすると、おずおずと出て行った。
・・・・・・・・・・シャンクスが、担当者。
これはこれで緊張する!
「あ・・・・あのっ」
「何年ぶりだ?あんまり変わってねェみたいで安心したよ」
あ、最初は世間話?
「ほんと、久しぶりだよねー。シャンクスも元気そうで」
「まあ俺も相変わらずってとこだ。今家は?」
「1人暮らししてるよ」
だからこそ、会社の存続が大問題になる訳で。
「俺もだ。今夜時間あるか?」
「え?」
「これも何かの縁だ、飯でもどうだ?」
「勿論、行く行くー!」
「じゃあ決まりだな。8時に駅前で大丈夫か?」
「大丈夫。あ、私駅前に焼き鳥の美味しいお店知ってるよー」
「そりゃ楽しみだ。じゃあ、8時に駅前で。よし、入り口まで送ろう」
「・・・・・・へ?」
すっと満足そうに立ち上がったシャンクスに、
私はパニック。
え、ちょっと待って。
だってまだ何も決まってないよ?
「しゃ、シャンクス?」
「ん?」
「あの、企画のことは・・・・!?」
必死に問いかけたら、
シャンクスはきょとん。
「ああ、まだ言ってなかったか?」
「何も!!」
それから笑って、
「うちにとってはリスクがでかいし、あまり良い企画じゃねェな」
ですよね!わかってたよ!
「だが採用だ」
「ほっ・・・・・・・・ほんとに!?」
シャンクスはあっけらかん、と言い放った。
私の企画・・・・採用!?
そして次に、
「ただし条件がある」
不敵な笑み。
「条件?」
「アコ1人がこの企画担当であること」
「・・・・・・・・私、1人?」
「そうだ。これが破られた場合、どんな状況であってもこの企画は白紙に戻す」
「・・・でも、私1人ってちょっと不安」
「俺が居る」
「・・・・・・・・・・・・わかりました」
それで会社が救われるなら。
それで、私の首が消えるなら。
「よろしく、御願いします!!」
ここで引いたら女が廃る!!
やってろうじゃないの!!
「こっちの話も決まりだな」
「はい!」
とりあえずこれで、
首は繋がった・・・!!
+繋ぎとめる方法 終+
無事に就職出来た私の会社が、
ピンチです。
「・・・・・・何とかならねーか、アコ」
「・・・・・・・・と、言われましてもですねヤソップさん」
厳しい不況を受けて、
私の会社も存続の危機。
日々何とかならないかを会議するくらいには危うい。
倒産秒読み状態。
「もうこの際何でもいい」
・・・・・・半分自棄になってる割といい上司の為にも何とかしてあげたいし、
私自身の保身の為にも何とかしたいのはやまやまなんだけど。
・・・・・・・・・・・何かこう、いいアイディアってぱっと浮かばないもんで。
2人でしきりに唸り続けること数分。
ふと、机の上に置かれた新聞が目に入った。
「・・・・・・・・・あ」
これは・・・・・上手くいけばいいかもしれない。
絶対上手くいかないと思うけど。
「あの、これ・・・・」
「ん?」
「この会社と共同企画したら復活出来ません?」
私が出した提案。
駄目モトだったから、当然即刻却下だと思ってた。
・・・・・・・・・・・・なのに。
「・・・・・・・・・・・はあああ」
その大きい会社を目の前にして、
思わず深いため息が出た。
今や超有名、日本一・・・・もはや世界でも通用する会社、
オーロジャクソン㈱
この超絶有名な会社と企画を出せば、
うちの名前も出て何とか持ち直すことが出来るんじゃないだろうか、と。
何とも無謀な計画を言ってみたところ、
『それ採用。ってことで言い出したお前行って来い』
・・・・とのご命令を頂いた。
ああ、憂鬱。
ほんとに最悪。
・・・・・・でももう、これしかないんだ。
行くしかないんだ!
いざ!
美人の受付嬢のところに行って、
「○×企画の件で先ほど電話致しました、アコと申しますが・・・・」
「少々お待ち下さい」
お姉さんが電話して、
「こちらに参りますのでお待ちくださいませ」
もう本当に戻れなくなった。
数秒後、
コツ、と靴の音が後ろでして、振り向いた先に、
「俺が担当者だ」
・・・・・・・・・・随分とまあ偉そうだ。
という印象の男性が立ってた。
いや、ここはものすっごい有名な会社。
しかも私は潰れる寸前の会社の社員。
仕方ない。
「本日はお時間を頂きまして有り難う御座います、
私株式会社シップの○×企画を担当することになりましたアコと申します」
「あァ、久しぶりだなあアコ」
「・・・・・・・・・・・・は?」
爽やかに笑う赤い髪の男に私は見覚えがない。
・・・・・・・・・・・誰だっけ。
「覚えてないか?」
「・・・・・・・・・申し訳御座いません」
「高校一緒だったろ?」
・・・・・・・・・・言われて見れば、
私はこの人を知ってる。
「・・・・シャンクス?」
「思い出してくれたか?」
思い出した。
高校で一緒になって、それなりに仲が良くて。
「シャンクス・・・・が、担当?え?」
「とりあえず話しをしよう、こっちへ」
「あ、はい」
びしっとスーツを着こなしたシャンクスに呆然と着いていく私。
連れてこられた部屋にある、
何とも高級そうな家具たち。
「しっ失礼します!」
ふわふわのソファーに座ったら、
やっぱり美人なお姉さんがお茶を持ってきてくれた。
お姉さんは丁寧にお辞儀をすると、おずおずと出て行った。
・・・・・・・・・・シャンクスが、担当者。
これはこれで緊張する!
「あ・・・・あのっ」
「何年ぶりだ?あんまり変わってねェみたいで安心したよ」
あ、最初は世間話?
「ほんと、久しぶりだよねー。シャンクスも元気そうで」
「まあ俺も相変わらずってとこだ。今家は?」
「1人暮らししてるよ」
だからこそ、会社の存続が大問題になる訳で。
「俺もだ。今夜時間あるか?」
「え?」
「これも何かの縁だ、飯でもどうだ?」
「勿論、行く行くー!」
「じゃあ決まりだな。8時に駅前で大丈夫か?」
「大丈夫。あ、私駅前に焼き鳥の美味しいお店知ってるよー」
「そりゃ楽しみだ。じゃあ、8時に駅前で。よし、入り口まで送ろう」
「・・・・・・へ?」
すっと満足そうに立ち上がったシャンクスに、
私はパニック。
え、ちょっと待って。
だってまだ何も決まってないよ?
「しゃ、シャンクス?」
「ん?」
「あの、企画のことは・・・・!?」
必死に問いかけたら、
シャンクスはきょとん。
「ああ、まだ言ってなかったか?」
「何も!!」
それから笑って、
「うちにとってはリスクがでかいし、あまり良い企画じゃねェな」
ですよね!わかってたよ!
「だが採用だ」
「ほっ・・・・・・・・ほんとに!?」
シャンクスはあっけらかん、と言い放った。
私の企画・・・・採用!?
そして次に、
「ただし条件がある」
不敵な笑み。
「条件?」
「アコ1人がこの企画担当であること」
「・・・・・・・・私、1人?」
「そうだ。これが破られた場合、どんな状況であってもこの企画は白紙に戻す」
「・・・でも、私1人ってちょっと不安」
「俺が居る」
「・・・・・・・・・・・・わかりました」
それで会社が救われるなら。
それで、私の首が消えるなら。
「よろしく、御願いします!!」
ここで引いたら女が廃る!!
やってろうじゃないの!!
「こっちの話も決まりだな」
「はい!」
とりあえずこれで、
首は繋がった・・・!!
+繋ぎとめる方法 終+
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