いざ、勝負
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ルフィ君の話をしない時は私1人でベッドを使わせてもらって。
シャンクスはベッドに寄り添うように地べたで寝ていた。
仮にも四皇がそれってどうなんですか、と聞いたら笑って、いいんだ、と言ったから何も言わなかったけど。
でも今回は部屋にも1人。
・・・・・・何かちょっとだけ広く感じた。
それでも私は本に集中することが出来て結果的には良かったんだけど。
何であの時、シャンクスに『キスしていいか』と聞かれたとき、駄目だって言えなかったのかは考えないことにする。
それが出来ると、思った私が甘かったことを私は今日1日実感することになるんだけど。
「いい本はあったのか?アコ」
「はい、何冊か読ませて頂いてます」
「お頭の為、か?」
「・・・・自分の為です」
ロンさんまでニヤニヤと楽しそうに笑う。
その顔に嫌でも思い出してしまう、あの一瞬。
「アコ」
またある時は、ベンさんに呼び止められて。
「はい?」
「ほとんどはお頭の自業自得だとは思うが、あまり苛めてやってくれるな」
「・・・・・・・・はい?」
苛め・・・られてるの私だと思うんですけど。
「たまには男として見てやれ」
「・・・・・・・・・・・・・・善処します」
なんだって皆、そんなことばっかり。
男として見てやれ?
知ってるわよシャンクスは男だっての。
女ともオカマとも思ってないし。
そして、極めつけ。
「シャンクス、はいコレ」
読んだばかりの本からヒントを得てしょうが焼きを作ってみたので、シャンクスに出してみた。
「お、しょうが焼きか。美味そうだな」
「・・・・・どうぞ」
ぱく、としょうが焼きを口に入れるシャンクス。
「・・・・・・ん?」
けれど直後にいつもの笑顔がなくて、不安になった。
「あれ、お口に合いませんでした?」
「いや、美味い。なんつーか、優しい味だなと思ってよ。まるでアコそのものって感じだな」
そして見せたのは、
いつも以上の笑顔。
「・・・・タレにすりおろした玉ねぎとリンゴを入れてみたんです」
「ああ、あの本か」
「あの本・・・って」
知ってたの?
「素材とタレのなんちゃらって書いてあったもんな。・・・俺の為に読んでくれたのか?」
嬉しそうに言うシャンクスが、少しだけ可愛いと思ってしまった。
オッサンなのに。
「ただ、料理が好きなだけです」
「だっはっは!そう照れんなって」
「・・・・・・・照れてはいないんですけどね」
たぶん何言っても無駄なのでそれ以上何も言わないことにする。
でも、
「いつも美味い飯ありがとな、アコ」
真っ直ぐなこの言葉と笑顔には、ほんとに照れた。
頑張って考えて作った料理をそんな風に言われるのは、
いつ何処でどんな時であろうと。
相手がどんな人であろうと嬉しいものだ。
だから私も精一杯の気持ちをこめて、
「お粗末様でした」
そう返した。
だけなのに、
「アコ・・・キスしていいか?」
何でこの人は笑顔で傷口抉るのかなあ。
「私よりもっと美人のお姉さんにした方がいいと思いますよ」
「俺はアコがいいんだが」
「そういうのも美人のお姉さんに言ってあげて下さい」
喜びますよきっと、と言えばシャンクスが少しだけ眉を顰めた。
「・・・アコは嫌か?」
「いや、嫌とかそういう問題じゃなくてですね」
ていうかこの間は返事も聞かずにしたくせに。
「そもそもどうしてキスしたいって思うんです?」
しかも私と。
しかしシャンクスは平然と言い放つ。
「アコが可愛いからだ」
「・・・・夕飯抜きにしますよ?」
ここまで言えば諦めてくれるだろう、と思ったんだけど。
「それでいいのか?」
「え、」
それがどうした、と言わんばかりに返されて愕然とした。
「1晩飯抜いてアコとキス出来るんなら安いもんだ」
がっくりと肩を落とした。
そして、はあああ、と深くため息を吐く。
「おいおい、そんなため息吐いたら幸せ逃げるぞ」
誰のせいですか、誰の。
「いいですよ、今幸せだから少しくらい逃げても」
「そうか?俺なら絶対逃がさない」
ふ、と笑ったその顔が余裕綽々でムカついた。
「・・・・・さいですか」
「で?」
「・・・・・で、とは」
「させてくれるのか?」
忘れてた。
「ムカツクから駄目です」
きっぱりと言い切れば、シャンクスは一瞬目を丸くさせてから、く、っと笑った。
「ムカつかない時ならいいのか?」
「・・・・・・・・・そこまで考えてませんでした」
正直に話せばシャンクスは弾けたように笑い出した。
+キスの話 終+
シャンクスはベッドに寄り添うように地べたで寝ていた。
仮にも四皇がそれってどうなんですか、と聞いたら笑って、いいんだ、と言ったから何も言わなかったけど。
でも今回は部屋にも1人。
・・・・・・何かちょっとだけ広く感じた。
それでも私は本に集中することが出来て結果的には良かったんだけど。
何であの時、シャンクスに『キスしていいか』と聞かれたとき、駄目だって言えなかったのかは考えないことにする。
それが出来ると、思った私が甘かったことを私は今日1日実感することになるんだけど。
「いい本はあったのか?アコ」
「はい、何冊か読ませて頂いてます」
「お頭の為、か?」
「・・・・自分の為です」
ロンさんまでニヤニヤと楽しそうに笑う。
その顔に嫌でも思い出してしまう、あの一瞬。
「アコ」
またある時は、ベンさんに呼び止められて。
「はい?」
「ほとんどはお頭の自業自得だとは思うが、あまり苛めてやってくれるな」
「・・・・・・・・はい?」
苛め・・・られてるの私だと思うんですけど。
「たまには男として見てやれ」
「・・・・・・・・・・・・・・善処します」
なんだって皆、そんなことばっかり。
男として見てやれ?
知ってるわよシャンクスは男だっての。
女ともオカマとも思ってないし。
そして、極めつけ。
「シャンクス、はいコレ」
読んだばかりの本からヒントを得てしょうが焼きを作ってみたので、シャンクスに出してみた。
「お、しょうが焼きか。美味そうだな」
「・・・・・どうぞ」
ぱく、としょうが焼きを口に入れるシャンクス。
「・・・・・・ん?」
けれど直後にいつもの笑顔がなくて、不安になった。
「あれ、お口に合いませんでした?」
「いや、美味い。なんつーか、優しい味だなと思ってよ。まるでアコそのものって感じだな」
そして見せたのは、
いつも以上の笑顔。
「・・・・タレにすりおろした玉ねぎとリンゴを入れてみたんです」
「ああ、あの本か」
「あの本・・・って」
知ってたの?
「素材とタレのなんちゃらって書いてあったもんな。・・・俺の為に読んでくれたのか?」
嬉しそうに言うシャンクスが、少しだけ可愛いと思ってしまった。
オッサンなのに。
「ただ、料理が好きなだけです」
「だっはっは!そう照れんなって」
「・・・・・・・照れてはいないんですけどね」
たぶん何言っても無駄なのでそれ以上何も言わないことにする。
でも、
「いつも美味い飯ありがとな、アコ」
真っ直ぐなこの言葉と笑顔には、ほんとに照れた。
頑張って考えて作った料理をそんな風に言われるのは、
いつ何処でどんな時であろうと。
相手がどんな人であろうと嬉しいものだ。
だから私も精一杯の気持ちをこめて、
「お粗末様でした」
そう返した。
だけなのに、
「アコ・・・キスしていいか?」
何でこの人は笑顔で傷口抉るのかなあ。
「私よりもっと美人のお姉さんにした方がいいと思いますよ」
「俺はアコがいいんだが」
「そういうのも美人のお姉さんに言ってあげて下さい」
喜びますよきっと、と言えばシャンクスが少しだけ眉を顰めた。
「・・・アコは嫌か?」
「いや、嫌とかそういう問題じゃなくてですね」
ていうかこの間は返事も聞かずにしたくせに。
「そもそもどうしてキスしたいって思うんです?」
しかも私と。
しかしシャンクスは平然と言い放つ。
「アコが可愛いからだ」
「・・・・夕飯抜きにしますよ?」
ここまで言えば諦めてくれるだろう、と思ったんだけど。
「それでいいのか?」
「え、」
それがどうした、と言わんばかりに返されて愕然とした。
「1晩飯抜いてアコとキス出来るんなら安いもんだ」
がっくりと肩を落とした。
そして、はあああ、と深くため息を吐く。
「おいおい、そんなため息吐いたら幸せ逃げるぞ」
誰のせいですか、誰の。
「いいですよ、今幸せだから少しくらい逃げても」
「そうか?俺なら絶対逃がさない」
ふ、と笑ったその顔が余裕綽々でムカついた。
「・・・・・さいですか」
「で?」
「・・・・・で、とは」
「させてくれるのか?」
忘れてた。
「ムカツクから駄目です」
きっぱりと言い切れば、シャンクスは一瞬目を丸くさせてから、く、っと笑った。
「ムカつかない時ならいいのか?」
「・・・・・・・・・そこまで考えてませんでした」
正直に話せばシャンクスは弾けたように笑い出した。
+キスの話 終+