ライセンス藤原一裕の夢小説
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
我儘
(夢主 視点)
「スマン、ミサ……」
眉毛を下げてこちらを見る一裕の表情に、私は何となく言う事に察しがついてしまった。
「誕生日の日……会えへんわ」
ほらね。
仕方ないよ。
わかってる。
私は二番目で、一番は奥さんだもんね。
奥さんと同じ日に産まれて来た私が悪い。
「そっか。仕方ないよね」
私は強がって笑って見せた。
ホッとした顔をする一裕に、心の底で苛立ちを覚える。
ホントは笑えないくらい残念なのに。
でも、迷惑かけたくないから、我慢しなくちゃ。
……あれ?
私、いつも我慢してない?
クリスマスも。
お正月も。
バレンタインも。
私我慢してばっかりじゃん!
記念になる日に我慢してばっか!!
そう思うと暗い気持ちになって、思わず俯いてしまう。
そんな私の様子に、ホッとした顔を心配そうにさせて、一裕は私の顔を覗き込んできた。
「ミサ?」
「……あのさ、一裕」
「お、おん……」
「誕生日もクリスマスもお正月もバレンタインも我慢してあげる から……」
私は顔を上げて、泣きそうな目で一裕を見る。
「今日だけは私の我儘……なんでも聞いて」
一裕は私の珍しい言動に驚いた様子だった。
私はいつも一裕の言葉に頷くばかりで、我儘なんて言った事がなかったから。
「いいよね?」
「ええけど……」
私は顔に笑みを戻して、楽しそうに一裕に近づく。
「好きって言って」
自分でもちょっと恥ずかしいけど、一裕の口から聞きたかった。
一裕ってそう言う事の全然言わないから。
でも、一裕は黙ったまま頬を真っ赤にするだけで。
私は笑顔のまま一裕に抱き着いた。
「なら、ベタベタさせて」
昔より短いその髪を撫でてみたり、そのダサい髭を摘まんでみる。
すると、背中に手が回ってきて、一裕は私の事を抱き寄せてくれた。
それがなんだかちょっと嬉しくって。
何故か少しだけ涙が出てきた。
家族優先で、大事な日は一緒に居てくれ無いけど。
私の事本当に好きなのかな? って、不安にさせられる時もあるけど。
それでも、背中に回してくれる温かいその手が身体に触れると、安心できてしまう。
アナタが好き。
一裕が。
大好き。
すると、一裕は私の目元の涙を指先で拭って。
「好きや。愛してるで、ミサ」
今更遅いよ、って私はそれでも笑った。
「私も好き……愛してる。だから……」
アナタに。
我儘と言う名を借りた、呪いをかけてアゲル。
「死ぬまで一生、私を愛して」
もし破ったら、その時はアナタの命を頂くね。
THE END
(夢主 視点)
「スマン、ミサ……」
眉毛を下げてこちらを見る一裕の表情に、私は何となく言う事に察しがついてしまった。
「誕生日の日……会えへんわ」
ほらね。
仕方ないよ。
わかってる。
私は二番目で、一番は奥さんだもんね。
奥さんと同じ日に産まれて来た私が悪い。
「そっか。仕方ないよね」
私は強がって笑って見せた。
ホッとした顔をする一裕に、心の底で苛立ちを覚える。
ホントは笑えないくらい残念なのに。
でも、迷惑かけたくないから、我慢しなくちゃ。
……あれ?
私、いつも我慢してない?
クリスマスも。
お正月も。
バレンタインも。
私我慢してばっかりじゃん!
記念になる日に我慢してばっか!!
そう思うと暗い気持ちになって、思わず俯いてしまう。
そんな私の様子に、ホッとした顔を心配そうにさせて、一裕は私の顔を覗き込んできた。
「ミサ?」
「……あのさ、一裕」
「お、おん……」
「誕生日もクリスマスもお正月もバレンタインも我慢して
私は顔を上げて、泣きそうな目で一裕を見る。
「今日だけは私の我儘……なんでも聞いて」
一裕は私の珍しい言動に驚いた様子だった。
私はいつも一裕の言葉に頷くばかりで、我儘なんて言った事がなかったから。
「いいよね?」
「ええけど……」
私は顔に笑みを戻して、楽しそうに一裕に近づく。
「好きって言って」
自分でもちょっと恥ずかしいけど、一裕の口から聞きたかった。
一裕ってそう言う事の全然言わないから。
でも、一裕は黙ったまま頬を真っ赤にするだけで。
私は笑顔のまま一裕に抱き着いた。
「なら、ベタベタさせて」
昔より短いその髪を撫でてみたり、そのダサい髭を摘まんでみる。
すると、背中に手が回ってきて、一裕は私の事を抱き寄せてくれた。
それがなんだかちょっと嬉しくって。
何故か少しだけ涙が出てきた。
家族優先で、大事な日は一緒に居てくれ無いけど。
私の事本当に好きなのかな? って、不安にさせられる時もあるけど。
それでも、背中に回してくれる温かいその手が身体に触れると、安心できてしまう。
アナタが好き。
一裕が。
大好き。
すると、一裕は私の目元の涙を指先で拭って。
「好きや。愛してるで、ミサ」
今更遅いよ、って私はそれでも笑った。
「私も好き……愛してる。だから……」
アナタに。
我儘と言う名を借りた、呪いをかけてアゲル。
「死ぬまで一生、私を愛して」
もし破ったら、その時はアナタの命を頂くね。
THE END