ライセンス藤原一裕の夢小説
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誕生日プレゼント
(藤原 視点)
「藤原くん、ちょっと良い?」
クラスメイトの女子──ミサに呼び止められ、俺は振り向いた。
「え、俺!? 何……?」
ミサはカバンから小包を取り出し、
「はい、これ!」
と笑顔で差し出しくる。
「あげる」
「……なに?」
「今日、藤原くん誕生日でしょ? これ誕生日プレゼント」
ポカンとして小包を見詰めた。
「……まさか……自分の誕生日忘れちゃったとか……?」
「ちゃうわ。まさかプレゼント貰えるとか思ってへんかったから……」
しかも女子に。
驚きしかあらへん。
「あ……ありがと」
照れながらプレゼントを受け取った。
「……それじゃあ。私、帰るから」
「あ……おん」
一緒に帰るって、言えば良かった。
*****
今日はミサの大学の卒業式。
確か……校舎はここやったよな?
大学の校門へやって来ると、直ぐにミサを見つける事が出来た。
「え、ウソ!? 藤原くん!?」
嬉しそうに俺のもとへミサが駆け寄ってきたから。
成長してちょっと顔は変わったけど、当時の面影を残しとる。
「懐かしぃ! 十年ぶりくらいだよね? 今日はどうしたの?」
「まぁ、ちょっと……用があって……その恰好、似合うてるな」
「ああ、振袖と袴? ありがとう! この色気に入っているんだぁ」
ミサは髪や振袖を靡かせながら、クルッと一回転してみせた。
回転を止めると、ミサは目を細めて微笑む。
その愛らしさに思わずドキッとした。
「あの、さ……これから時間ある? ミサに話したい事あんねんけど」
「ん~……ケーキ奢ってくれるならいいよ」
「……しゃあないなぁ」
俺はミサお勧めのケーキ屋に行く事になった。
「ケーキ二つ頼んでもいい~?」
「……好きなだけ頼みぃ」
「やった~」
ミサは意気揚々とケーキを二つ注文する。
ちなみに俺はホットコーヒー。
「んで? 私に話ってなに?」
「……」
ここはド直球にいこう。
「ミサ……俺、ずっとミサのこと好きやってん付き合うて……くれへん?」
あんなに騒がしかったミサが押し黙った。
恐る恐るミサの顔を見て、俺は驚愕する。
ミサはハラハラと泣いとったから。
「ど、どないしてん……!?」
「私、嬉しくって」
「嬉しい……?」
「うん」
鼻を啜りながら涙を拭ったミサは、赤く張れた瞳でニコッと笑った。
「私もずっと好きだったから、藤原くんの事」
こうして俺達は、恋人同士になる。
店を出て並木道を歩くと、風がザアッと吹いて、桜の花びらがチラチラと舞った。
「そう言えば、藤原くんは私の事いつから好きだったの?」
「高校生の時……誕生日プレゼントくれた時あったやろ? あん時から」
「あー。あったね~懐かし~」
ミサは嬉しそうな顔で、何かを思い出したかのようにフフっと笑う。
「あの時から私達両想いだったんだね~」
「そうなぁ…………って、えっ!? 今なんて!?」
「なんでもな~い」
そうお茶目に笑うミサの笑顔は、太陽の光を浴びてキラキラと輝いとるように見えた。
THE END
(藤原 視点)
「藤原くん、ちょっと良い?」
クラスメイトの女子──ミサに呼び止められ、俺は振り向いた。
「え、俺!? 何……?」
ミサはカバンから小包を取り出し、
「はい、これ!」
と笑顔で差し出しくる。
「あげる」
「……なに?」
「今日、藤原くん誕生日でしょ? これ誕生日プレゼント」
ポカンとして小包を見詰めた。
「……まさか……自分の誕生日忘れちゃったとか……?」
「ちゃうわ。まさかプレゼント貰えるとか思ってへんかったから……」
しかも女子に。
驚きしかあらへん。
「あ……ありがと」
照れながらプレゼントを受け取った。
「……それじゃあ。私、帰るから」
「あ……おん」
一緒に帰るって、言えば良かった。
*****
今日はミサの大学の卒業式。
確か……校舎はここやったよな?
大学の校門へやって来ると、直ぐにミサを見つける事が出来た。
「え、ウソ!? 藤原くん!?」
嬉しそうに俺のもとへミサが駆け寄ってきたから。
成長してちょっと顔は変わったけど、当時の面影を残しとる。
「懐かしぃ! 十年ぶりくらいだよね? 今日はどうしたの?」
「まぁ、ちょっと……用があって……その恰好、似合うてるな」
「ああ、振袖と袴? ありがとう! この色気に入っているんだぁ」
ミサは髪や振袖を靡かせながら、クルッと一回転してみせた。
回転を止めると、ミサは目を細めて微笑む。
その愛らしさに思わずドキッとした。
「あの、さ……これから時間ある? ミサに話したい事あんねんけど」
「ん~……ケーキ奢ってくれるならいいよ」
「……しゃあないなぁ」
俺はミサお勧めのケーキ屋に行く事になった。
「ケーキ二つ頼んでもいい~?」
「……好きなだけ頼みぃ」
「やった~」
ミサは意気揚々とケーキを二つ注文する。
ちなみに俺はホットコーヒー。
「んで? 私に話ってなに?」
「……」
ここはド直球にいこう。
「ミサ……俺、ずっとミサのこと好きやってん付き合うて……くれへん?」
あんなに騒がしかったミサが押し黙った。
恐る恐るミサの顔を見て、俺は驚愕する。
ミサはハラハラと泣いとったから。
「ど、どないしてん……!?」
「私、嬉しくって」
「嬉しい……?」
「うん」
鼻を啜りながら涙を拭ったミサは、赤く張れた瞳でニコッと笑った。
「私もずっと好きだったから、藤原くんの事」
こうして俺達は、恋人同士になる。
店を出て並木道を歩くと、風がザアッと吹いて、桜の花びらがチラチラと舞った。
「そう言えば、藤原くんは私の事いつから好きだったの?」
「高校生の時……誕生日プレゼントくれた時あったやろ? あん時から」
「あー。あったね~懐かし~」
ミサは嬉しそうな顔で、何かを思い出したかのようにフフっと笑う。
「あの時から私達両想いだったんだね~」
「そうなぁ…………って、えっ!? 今なんて!?」
「なんでもな~い」
そうお茶目に笑うミサの笑顔は、太陽の光を浴びてキラキラと輝いとるように見えた。
THE END