ライセンス藤原一裕の夢小説
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身長差
(藤原 視点)
「う~ん」
帰宅すると、彼女のミサが唸っとった。
ちなみに俺の存在には気がついていない様子。
「ただいま」って言うたんやけど……。
ミサは姿見の前に立ち、頭の上に手をかざしている。
一体なんの舞い?
「せめて、あともう少し高かったら……」
「何があともう少しなん?」
背後からそう声をかけてやれば、
「ぅわあっ!?」
と驚いた様子でミサは振り返った。
「びっくりしたぁ……驚かせないでよ……」
「ただいまって言うたし」
不機嫌さんになられても困るし、一応「スマン」と謝っといたけど。
「こっちこそごめんね……私一つの事に集中しちゃうと他が目に入らなくて……」
ミサは軽く自分に対して嫌悪したように溜息を小さく吐いた。
「んで、さっきから何やってたん?」
ミサは少し嫌そうな顔を見せる。
「何でもなぁい……」
「……何でもなさそうに見えへんけど?」
今度は眉を寄せて唇を突き出した。
どうやら軽く怒ってしもたらしい。
怒った顔も可愛ええけど。
突き出した唇にそっと唇を合せれば、ミサは顔を赤らめ唇を手で覆った。
「一裕のばかっ!」
「唇突き出したから、キスして欲しいんかと思って……で? 何してたん?」
「あんま言いたくないんだけどぉ……」
「そっかぁ。俺はミサのこと何でも知りたいねんけどなぁ」
横目でチラッとミサを見ると、頭を軽く叩かれた。
照れ隠しやろうけどちょっと痛い。
まあ井本のツッコミに比べたら、蚊に刺されたようなもんやけど。
やっぱ可愛ええと思うし。
「……下らない事だよ?」
「それでも知りたい」
「どうしても?」
「どうしても」
俺が引く気がないことがわかっている実は、はーっと長めにため息を吐いた。
「笑わないでね?」
「ん」
ミサはまた手を自分の頭の上に翳す。
「もう少し、背が高いと良いなぁと思って……」
「身長ほしいん? なんで? ミサそんなちっこくないやん」
問えば、少しだけ拗ねてそれでいて恥ずかしそうな声音でそれに答えてくれた。
「一裕が見てる世界って……どんな感じなんだろうって思って……」
ミサの余りの可愛らしさに、思わずクスッと笑ってしもた。
「一裕のばかっ! 笑わないって言ったじゃんっ!」
「ちゃうねん、嬉しいねん。それって、ミサが俺のこと気になってるって事やろ? それがホンマに嬉しい」
「……ばかじゃないの」
ミサは俺に抱きつくと、俺の服をぎゅっと掴む。
俺はそんなミサの華奢な身体を抱き返した。
「俺の気持ち、素直に受け取ってくれへん?」
その艶やかな髪を軽く撫でると、ミサは小さな声で「うん」と頷く。
「でもやっぱりもう少し身長欲しいなぁ」
なんで、と言葉にしようとした俺の声が、可愛らしいリップ音で掻き消された。
ちゅっ──
「だって、同じ位の身長だったら、一裕にわざわざ屈んでもらわなくても、好きな時にキスできるじゃん!」
嗚呼、もう。
何でそんな可愛ええ事すんねん……!!
理性が簡単に崩れる。
ミサを抱えて寝室へと行き、ベッドに押し倒した。
「一裕……?」
好きな子と一緒になりたいと思う気持ちは。
俺も同じ。
手ぇ繋いだり。
背伸びしたり。
同じ速さで歩いたり。
仕草を真似したり。
でも。
やっぱ、下から見上げてくれるミサの顔が一番好き。
この身長差の難題は。
答えは意外と簡単や。
「俺が沢山キスしたるから。それで許して?」
「……一裕のばか……」
そう言う彼女は嬉しそうに笑っとった。
THE END
(藤原 視点)
「う~ん」
帰宅すると、彼女のミサが唸っとった。
ちなみに俺の存在には気がついていない様子。
「ただいま」って言うたんやけど……。
ミサは姿見の前に立ち、頭の上に手をかざしている。
一体なんの舞い?
「せめて、あともう少し高かったら……」
「何があともう少しなん?」
背後からそう声をかけてやれば、
「ぅわあっ!?」
と驚いた様子でミサは振り返った。
「びっくりしたぁ……驚かせないでよ……」
「ただいまって言うたし」
不機嫌さんになられても困るし、一応「スマン」と謝っといたけど。
「こっちこそごめんね……私一つの事に集中しちゃうと他が目に入らなくて……」
ミサは軽く自分に対して嫌悪したように溜息を小さく吐いた。
「んで、さっきから何やってたん?」
ミサは少し嫌そうな顔を見せる。
「何でもなぁい……」
「……何でもなさそうに見えへんけど?」
今度は眉を寄せて唇を突き出した。
どうやら軽く怒ってしもたらしい。
怒った顔も可愛ええけど。
突き出した唇にそっと唇を合せれば、ミサは顔を赤らめ唇を手で覆った。
「一裕のばかっ!」
「唇突き出したから、キスして欲しいんかと思って……で? 何してたん?」
「あんま言いたくないんだけどぉ……」
「そっかぁ。俺はミサのこと何でも知りたいねんけどなぁ」
横目でチラッとミサを見ると、頭を軽く叩かれた。
照れ隠しやろうけどちょっと痛い。
まあ井本のツッコミに比べたら、蚊に刺されたようなもんやけど。
やっぱ可愛ええと思うし。
「……下らない事だよ?」
「それでも知りたい」
「どうしても?」
「どうしても」
俺が引く気がないことがわかっている実は、はーっと長めにため息を吐いた。
「笑わないでね?」
「ん」
ミサはまた手を自分の頭の上に翳す。
「もう少し、背が高いと良いなぁと思って……」
「身長ほしいん? なんで? ミサそんなちっこくないやん」
問えば、少しだけ拗ねてそれでいて恥ずかしそうな声音でそれに答えてくれた。
「一裕が見てる世界って……どんな感じなんだろうって思って……」
ミサの余りの可愛らしさに、思わずクスッと笑ってしもた。
「一裕のばかっ! 笑わないって言ったじゃんっ!」
「ちゃうねん、嬉しいねん。それって、ミサが俺のこと気になってるって事やろ? それがホンマに嬉しい」
「……ばかじゃないの」
ミサは俺に抱きつくと、俺の服をぎゅっと掴む。
俺はそんなミサの華奢な身体を抱き返した。
「俺の気持ち、素直に受け取ってくれへん?」
その艶やかな髪を軽く撫でると、ミサは小さな声で「うん」と頷く。
「でもやっぱりもう少し身長欲しいなぁ」
なんで、と言葉にしようとした俺の声が、可愛らしいリップ音で掻き消された。
ちゅっ──
「だって、同じ位の身長だったら、一裕にわざわざ屈んでもらわなくても、好きな時にキスできるじゃん!」
嗚呼、もう。
何でそんな可愛ええ事すんねん……!!
理性が簡単に崩れる。
ミサを抱えて寝室へと行き、ベッドに押し倒した。
「一裕……?」
好きな子と一緒になりたいと思う気持ちは。
俺も同じ。
手ぇ繋いだり。
背伸びしたり。
同じ速さで歩いたり。
仕草を真似したり。
でも。
やっぱ、下から見上げてくれるミサの顔が一番好き。
この身長差の難題は。
答えは意外と簡単や。
「俺が沢山キスしたるから。それで許して?」
「……一裕のばか……」
そう言う彼女は嬉しそうに笑っとった。
THE END