今日の夢見〜獏は密かに夢を見る〜
或る國、日本は地球の中でも独自の文化を持つて今日まで發展を遂げて來た。其れは言はずもがな島國だからである。中でも"四季"は日本の代表格と言つても過言ではないだろう。
春《うへへへ、春っが来ったら♪酒、酒〜!ゲヘヘヘ…うおろろろろろ》
夏〔うわあああ!また春が吐きましたぁ!私のせいですぅ!そろそろ春が来るって言ったから…自殺するしか…ブツブツ…〕
秋「嗚呼ー、またぢゃないカ。春も夏もモウ少し落ち着いたらどうダ?」
冬『…わたし、わ、いいと、おもう』
此処は"四季寺"。日本の山奧、人里離れた場所にある。此処には《植物を操る酒飮みの春》、〔歪蛇の水を操る自虐の夏〕、「煉獄の焔を操る大正の秋」、『電極を操る口下手の冬』と呼ばれる肆人の妖怪が其れぞれの四季を司つてゐる。其の妖怪は晴れた日にしか逢えなゐのである。
《う、うええ…気持ち悪ぃ。飲みすぎたか…?》
「お前は何時もソウだろう?更々 酒を減らセ。」
《ぅぐ⁈ま、待てよ!燃やさなくても良いだろ⁈俺、植物だよ⁈それに、次は俺の季節!春だぜ⁈飲むっきゃないだおろろろろろ》
『…さわぐ、わ、"はく"よ、はる』
〔わああ!私、凛太郎くん呼んで来ますぅ!〕
「全く、晴れたかラと言っテ騒がしい奴等だナ。春、其の酒を渡セ。そうしないト、春は來ないゾ。」
言い終わるか否かのところで秋は春の酒を壱本も殘らず奪い取つた。本数は拾本を優に超えているだろう。其の後、春は《ぐううう…さけぇ…》と言い続け乍 ら倒れて居た。
凛太郎[どうしましたか⁈皆様⁈]
『…りんたろ、ひさしぶり』
「オヤ、凛太郎。モウ來たのカ。実はナ…」
秋は今迄の経緯 を凛太郎に話した。
「と言う事なんダ。説法を頼みたくテナ」
[分かりました!私の様な妖狐 で良ければ!]
〔…え⁈凛太郎くんって狐さんだったんですかぁ⁉︎〕
[はい!私はここに仕えている稲荷で御座います!]
『…たまに、もふもふ、させてくれる』
「此処に仕えル者は古から俺達に仕えるヨウニ決まって居ル。サァ、冬。疾く春を起こセ。」
『…うん。…すぅ…はぁ…。…春、起きろ。でないと私の雷柚刃 を【自主規制】に【自主規制】するぞ。』
《…うわあああ!そ、それだけはマジでダメだから!だって俺まだ…》
〔ひゃぁあ!冬ちゃんからそんな言葉が出るのですね!怖いですぅ!〕
「春、其れ以上の發言はよせ。夏モ更々馴れロ。全く、お前達は妖としての自覺ガ無いのカ?兎に角、説法を聴ケ。」
《げぇぇぇ!また説法⁉︎俺もうやだ…》
「春が來なくテモ良イなら辞めても良いゾ」
《わ、わああ!急に説法が聞きたくなって来たわ〜!はぁ…》
「吽、どうせダ、夏モ説法を聴くと良イ。」
〔っは、はい!秋さんの勧めですから!凛太郎くん、私も良いでしょうか…?〕
[はい!勿論で御座います!春さんと夏さんですね!少々お待ちください!]
《(みんなこっち見てない…今のうちに…)》
「オヤ?春、何処へ逝く 氣だ
?」
《アツゥ⁉︎うわあ!バレてる!てか熱っ‼︎死んじゃう!死んじゃうから‼︎夏〜‼︎水、水掛けて!》
〔うぇぇぇ⁉︎は、はぃぃ‼︎〕
《〜‼︎〜‼︎っごは‼︎ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…。》
「不、之に懲リたらサボろうとし無い事だナ。」
《ふぁ、ふぁい…》
[準備が出来ま…⁉︎…。あ…。さ、行きましょう!(多分秋様だな…)]
『…秋、これで、はる、くる?』
「嗚呼、彼奴等 が真面目に説法を聴いたラ來るだろうナ。全く、世話の燒けル奴等ダ。毎年此の様な感じでハ独り立ちは未だ未だだナ。」
『…秋、たのしそう。ねんちょうしゃのよゆう。』
「ハハ、そうかもナ。天気が良いト余裕も出来るものダ。天気を司るのモ惡くは無いナ。」
『…そっか、秋、てんき、も、やってた。』
「嗚呼、だガ、逢ゐたくてモ人々の事を考えなくテハならなイ。雨を降らさなケレバ、とナ。」
『…秋、てんき、つらいの?』
「…辛く無い等と言えバ嘘ダ。俺だっテ元は人の子、時代の流れを視て來タ。其れこそ生を亨けタ大正の世から此の平成。更には其の次迄…。俺は、護りたイ。安寧の世をナ。」
『…秋、えらいね。』
「誉めテくれるのカ。ふふ、有り難いナ。」
『…わたし、あしたくらいは、てんき、してもいいと、おもう』
「…そうだナ、明日 くらいハ。神も、こんな俺を許してくれるだろうか?」
『…!…うん、きっと、だいじょうぶ』
《ぅゎぁあああ!もう嫌だー!これ以上は御免だー!そら!花弾奏 !》
〔うわぁ!いてて…だ、駄目ですよぉ!まだ終わっていませんー!待ってくださいぃ!〕
[秋様!春さんが!]
「吽、判ってゐる。だガ、偶にはこウして見ているのモ樂しいナ。」
[⁉︎あ、秋様⁈どこか具合でも悪く…]
『…りんたろ、秋は、だいじょうぶ。ちょっと、よゆう、できただけ。』
[…そうですか!ふふ、あの方の笑顔は久々に見ました。全てとはいきませんが、少しずつ秋様の心の緊張を解けている様です。皆様のお陰です。]
『…うん、秋、ほんと、に、たのしそう』
《うわあ!酒ぇ!酒を持って来いや〜‼︎》
〔うわぁ!私のせいですぅ〜‼︎も、もう本当に死ぬしか…!〕
「ふふ、それぢゃ、明日 天気に致そうカ」
春《うへへへ、春っが来ったら♪酒、酒〜!ゲヘヘヘ…うおろろろろろ》
夏〔うわあああ!また春が吐きましたぁ!私のせいですぅ!そろそろ春が来るって言ったから…自殺するしか…ブツブツ…〕
秋「嗚呼ー、またぢゃないカ。春も夏もモウ少し落ち着いたらどうダ?」
冬『…わたし、わ、いいと、おもう』
此処は"四季寺"。日本の山奧、人里離れた場所にある。此処には《植物を操る酒飮みの春》、〔歪蛇の水を操る自虐の夏〕、「煉獄の焔を操る大正の秋」、『電極を操る口下手の冬』と呼ばれる肆人の妖怪が其れぞれの四季を司つてゐる。其の妖怪は晴れた日にしか逢えなゐのである。
《う、うええ…気持ち悪ぃ。飲みすぎたか…?》
「お前は何時もソウだろう?
《ぅぐ⁈ま、待てよ!燃やさなくても良いだろ⁈俺、植物だよ⁈それに、次は俺の季節!春だぜ⁈飲むっきゃないだおろろろろろ》
『…さわぐ、わ、"はく"よ、はる』
〔わああ!私、凛太郎くん呼んで来ますぅ!〕
「全く、晴れたかラと言っテ騒がしい奴等だナ。春、其の酒を渡セ。そうしないト、春は來ないゾ。」
言い終わるか否かのところで秋は春の酒を壱本も殘らず奪い取つた。本数は拾本を優に超えているだろう。其の後、春は《ぐううう…さけぇ…》と言い続け
凛太郎[どうしましたか⁈皆様⁈]
『…りんたろ、ひさしぶり』
「オヤ、凛太郎。モウ來たのカ。実はナ…」
秋は今迄の
「と言う事なんダ。説法を頼みたくテナ」
[分かりました!私の様な
〔…え⁈凛太郎くんって狐さんだったんですかぁ⁉︎〕
[はい!私はここに仕えている稲荷で御座います!]
『…たまに、もふもふ、させてくれる』
「此処に仕えル者は古から俺達に仕えるヨウニ決まって居ル。サァ、冬。疾く春を起こセ。」
『…うん。…すぅ…はぁ…。…春、起きろ。でないと私の
《…うわあああ!そ、それだけはマジでダメだから!だって俺まだ…》
〔ひゃぁあ!冬ちゃんからそんな言葉が出るのですね!怖いですぅ!〕
「春、其れ以上の發言はよせ。夏モ更々馴れロ。全く、お前達は妖としての自覺ガ無いのカ?兎に角、説法を聴ケ。」
《げぇぇぇ!また説法⁉︎俺もうやだ…》
「春が來なくテモ良イなら辞めても良いゾ」
《わ、わああ!急に説法が聞きたくなって来たわ〜!はぁ…》
「吽、どうせダ、夏モ説法を聴くと良イ。」
〔っは、はい!秋さんの勧めですから!凛太郎くん、私も良いでしょうか…?〕
[はい!勿論で御座います!春さんと夏さんですね!少々お待ちください!]
《(みんなこっち見てない…今のうちに…)》
「オヤ?春、何処へ
?」
《アツゥ⁉︎うわあ!バレてる!てか熱っ‼︎死んじゃう!死んじゃうから‼︎夏〜‼︎水、水掛けて!》
〔うぇぇぇ⁉︎は、はぃぃ‼︎〕
《〜‼︎〜‼︎っごは‼︎ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…。》
「不、之に懲リたらサボろうとし無い事だナ。」
《ふぁ、ふぁい…》
[準備が出来ま…⁉︎…。あ…。さ、行きましょう!(多分秋様だな…)]
『…秋、これで、はる、くる?』
「嗚呼、
『…秋、たのしそう。ねんちょうしゃのよゆう。』
「ハハ、そうかもナ。天気が良いト余裕も出来るものダ。天気を司るのモ惡くは無いナ。」
『…そっか、秋、てんき、も、やってた。』
「嗚呼、だガ、逢ゐたくてモ人々の事を考えなくテハならなイ。雨を降らさなケレバ、とナ。」
『…秋、てんき、つらいの?』
「…辛く無い等と言えバ嘘ダ。俺だっテ元は人の子、時代の流れを視て來タ。其れこそ生を亨けタ大正の世から此の平成。更には其の次迄…。俺は、護りたイ。安寧の世をナ。」
『…秋、えらいね。』
「誉めテくれるのカ。ふふ、有り難いナ。」
『…わたし、あしたくらいは、てんき、してもいいと、おもう』
「…そうだナ、
『…!…うん、きっと、だいじょうぶ』
《ぅゎぁあああ!もう嫌だー!これ以上は御免だー!そら!
〔うわぁ!いてて…だ、駄目ですよぉ!まだ終わっていませんー!待ってくださいぃ!〕
[秋様!春さんが!]
「吽、判ってゐる。だガ、偶にはこウして見ているのモ樂しいナ。」
[⁉︎あ、秋様⁈どこか具合でも悪く…]
『…りんたろ、秋は、だいじょうぶ。ちょっと、よゆう、できただけ。』
[…そうですか!ふふ、あの方の笑顔は久々に見ました。全てとはいきませんが、少しずつ秋様の心の緊張を解けている様です。皆様のお陰です。]
『…うん、秋、ほんと、に、たのしそう』
《うわあ!酒ぇ!酒を持って来いや〜‼︎》
〔うわぁ!私のせいですぅ〜‼︎も、もう本当に死ぬしか…!〕
「ふふ、それぢゃ、