嫁が可愛すぎて喉が潰れた件について

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12/25生まれのファーランの恋人。
 王都の地下街で暮らしていたリヴァイの馴染み。リヴァイが調査兵団に入団した事を機に地上へ移住し一人暮らし(実際にはリヴァイと同棲)をしている。
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「………なぁ、オイ、ユーリアよ」

「ん?」

「ずいぶんと物が多いとは思わねぇか」

「………ん、確かに………」

「少し整理しろ。…これは何だ?」

「えーっと………あ、花瓶じゃないかしら!」

「………穴が空いているが」

「…花瓶じゃないわね………」

「………。………こっちは何だ」

「………多分…ここにこれをはめ込むとなんかすごい!ってやつね!」

「何に使う?」

「………それを考えるのが楽しい商品かも!」

「お前………何故自分の物なのに把握していない?」

「……………、…貰い物だから…」

「あ?誰から貰った」

「さぁ………誰だったかしら…」

「どういう事だ?まさか…お前の事を一方的に知っている輩がお前の気を引く為に押し付けてきた物だとか言わねぇよな?」

「どうなのかしら…彼らの真意は分からないわ」

「よく分からん奴からよく分からん物を貰うな」

「…ごめんなさい、」

「…これは何だ」

「………多分…硬貨を入れるもの?」

「これは?」

「お花の形の何かよね」

「………これは?」

「それは去年のクリスマスにあなたがくれたやつ!誕生日プレゼントとは別にくれたじゃない?使い勝手がいいから愛用しているわ!」

「ああ………そうだったか…。…じゃあこっちのこれは何だ」

「…えっと…セーター?じゃなくて…マフラー…でもない…なんか手触りのいい何かね」

「……………。これは?壊れているぞ。捨てろ」

「ダメよ!それは今年の夏にあなたが内地で買って来てくれたやつ!気に入っていたんだけどここが欠けてしまったから飾りとして置いているわ!色が私好みなの!」

「……………そうか」

「これは春にあなたがくれたやつ。季節の変わり目は体調を崩しやすいからって心配してくれたのが嬉しかったわ」

「………」

「あとこれはホワイトデーにくれたお菓子の包装用紙!」

「ゴミじゃねぇか…」

「ゴミじゃない!!部下の子達へのお返し用は私も一緒に選んだけど、私のはあなたが選んでくれたでしょう?それは私にとってはすごく意味のある事なの!」

「げほっ!……………なぁ、…お前、さっきから何を言っているのか…分かっているか?」

「え?何かおかしな事言った…?」

「何もおかしくはねぇがな…。…何故俺がやった物だけ事細かに覚えている?」

「特別だからに決まってるじゃない。一つ一つに思い出があるわ。大切な人がくれた大切な物だから……あなたがくれた物はどんな物でも全部宝物よ」

「げほっ!げほげほ…!」

「あらあら…大丈夫?風邪かしら…」

「っ……オイ、近ぇぞ」

「熱があるかみようと思って…」

「ねぇよ。少し離れろ」

「どうして…」

「…風邪だったとして、移ったら大事だろうが」

「移して治せばいいと思う」

「ふざけんな。仕事に身が入らなくなったらどうしてくれる」

「…心配してくれるの…?」

「気に留めねぇとでも?」

「………気にしてくれるんだ…」

「………当然だ」

「………、………嬉しい…」

「…げほっ」

「咳…ひどいわね…」

「…お前が…、」

「ん…?」

「………ちょっとあっち向いてろ」

「え?あっち?」

「いいと言うまでこっちを見るなよ」

「うん…?………ねぇ、リヴァイ」

「何だ」

「………リヴァイ、」

「だから何だ」

「名前…呼んでほしい」

「あ…?」

「あなたの声が好きなの……時々名前を呼んでほしくなるわ」

「げほげほ!」

「まぁ…辛そうね………」

「………っ、………ユーリア

「ん?…あ、………もう一回」

「………ユーリア…」

「ん……ありがとう」

「ぅう゛ん!」

「…後で喉の調子がよくなる温かい飲み物を用意するわね」

「ああ………」

「もう…そっち向いてもいい?…リヴァイ切れで寂しくなってきちゃうから、顔が見たいわ」

「ごほっ!げほげほげほっ!」

「大変…っ!咳がひどくなってる…」

「………、………オイ…リヴァイ切れってのは…一体何だ」

「一定の間隔であなたの顔を見たり、声を聞いたり、温もりを感じたりしなければ…寂しくて、辛くて悲しくて…死んでしまいそうになる一種の病気よ」

「っ………、………つまり?」

「あなたがいなければダメという事ね。私にはあなたが必要なの…」

「…………………………」




─────




「リヴァーイ!」

「………」

「あれ?リヴァイってばオーイ!…本当だ。モブリットの言った通り、ついにリヴァイが寡黙キャラを演じ始めた。ミケと被るからやめてくれる?」

「………」

「ほーらほーら!いつものようにクソメガネ!って言ってごらんよ!あのひっくい声でさぁ!」

「……………」

「おかしいなぁ。これだけ煽っても眉一つ動かさない……これは昨日よっぽどいい事があったんだね。ユーリアがどうしたの?天使嫁が何をしたの?ねぇねぇリヴァイ!」

「……………」

「ダメだこりゃあ」

「………分隊長、リヴァイ兵長は?」

「ああ…嫁が可愛い事を言うたびに咳き込んでしまったせいで喉が痛いらしい」

「……………、」



《嫁が可愛すぎて喉が潰れた件について》

Ende.
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