Gretna Green
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初夏と言うわりにはバカみたいに暑い日だった、僕たちが出会ったのは――。
ホグワーツがちょうど夏休みに入り、赤ん坊の頃から知ってるような近所の子供たちも久しぶりに帰省して来てて、近くの湖ではしゃぐ子供たちの甲高い笑い声を遠くに聞きながら「元気だなあ」とテセウスと二人で年寄りくさい会話をしていた。
茹だるような暑さと、煩い虫の音にうんざりしながら家の中では比較的涼しい父の書斎でだらだらと暇を潰す。
本来は飲食厳禁の部屋にアイスクリームをこっそり持ち込んで、適当に選んだ本を手当り次第に読み漁る。
暑さで脳味噌が溶けてしまったみたいにぼんやりとして、文字の羅列を意味もなくなぞるばかりで一向に読み終わる気配はない。
暑い、まるでサウナにいるみたいだ。この調子では外は恐らく地獄だろう。
だがしかし、一日中家の中に引きこもってじっとしているというのも性にあわない。
せっかくの休みだ、その辺ぶらっと散歩にでも出てみようではないか。
足にサンダルを引っ掛けて着の身着のまま、誰かさんに見つかったら怒られそうな格好だから見つからないうちにさっさと裏口から出掛ける。
外は思ったとおりふつふつと煮立つ地獄の釜の底のような猛暑だが、森の中は幾分か涼しかった。
太陽の光を木々が遮り、木陰はひんやりとして涼しい。
やはり外に出てみて正解だった、家の中よりもずっと快適だ。
森を抜けると小さな湖に出た、子供の頃によく遊びに来た懐かしい思い出がまぶたの裏に蘇る。
子供たちはいつの間にかいなくなっていて、賑やかな笑い声のかわりに木々のざわめきと鳥の鳴く声が穏やかに湖を取り巻いていた。
裸足になって水際に足を浸すのも気持ち良さそうだ。
その時ふと、誰かの足音が聞こえてきてニュートは咄嗟に木の陰に隠れた。
「暑っつい!ああ、もう!」
齢十七か十八の少女がえらい剣幕でリボンで飾ったカンカン帽を勢いよく地面に投げつける。
うなじに掛かる長い髪を頭の後ろで無造作に結い上げ、サンダルを脱ぎ捨てる。
ワンピースのスカートをたくしあげると裸足でじゃばじゃばと水の中に入っていく。
見てはいけないと頭では思いつつも、しなやかな線と細い足首に気づけばつい我を忘れて見蕩れていた。
水が膝下ぐらいまで届くほどに湖の中へ歩いていくと、少女は質素なミントグリーンのワンピースを脱いで岸に放り投げ、薄いスリップ一枚になって沖へと泳いでいった。
ニュートは驚きのあまり言葉を失うと同時にいつの間にか、十も年下のまだあどけない少女の纏う色香と、美しい絵画のような幻想的な光景に心を奪われていた。
どれくらい眺めていたのか、気づいた時にはその場から逃げるように走り出していた。
その後どうやって家まで帰ったのか、正直あまり記憶がない。
ただ、季節が一つ終わる頃にはもう僕たちはどちらからともなくお互いに惹かれ合っていた。
そしてリジーが卒業したら二人で結婚を誓い合った。
ホグワーツがちょうど夏休みに入り、赤ん坊の頃から知ってるような近所の子供たちも久しぶりに帰省して来てて、近くの湖ではしゃぐ子供たちの甲高い笑い声を遠くに聞きながら「元気だなあ」とテセウスと二人で年寄りくさい会話をしていた。
茹だるような暑さと、煩い虫の音にうんざりしながら家の中では比較的涼しい父の書斎でだらだらと暇を潰す。
本来は飲食厳禁の部屋にアイスクリームをこっそり持ち込んで、適当に選んだ本を手当り次第に読み漁る。
暑さで脳味噌が溶けてしまったみたいにぼんやりとして、文字の羅列を意味もなくなぞるばかりで一向に読み終わる気配はない。
暑い、まるでサウナにいるみたいだ。この調子では外は恐らく地獄だろう。
だがしかし、一日中家の中に引きこもってじっとしているというのも性にあわない。
せっかくの休みだ、その辺ぶらっと散歩にでも出てみようではないか。
足にサンダルを引っ掛けて着の身着のまま、誰かさんに見つかったら怒られそうな格好だから見つからないうちにさっさと裏口から出掛ける。
外は思ったとおりふつふつと煮立つ地獄の釜の底のような猛暑だが、森の中は幾分か涼しかった。
太陽の光を木々が遮り、木陰はひんやりとして涼しい。
やはり外に出てみて正解だった、家の中よりもずっと快適だ。
森を抜けると小さな湖に出た、子供の頃によく遊びに来た懐かしい思い出がまぶたの裏に蘇る。
子供たちはいつの間にかいなくなっていて、賑やかな笑い声のかわりに木々のざわめきと鳥の鳴く声が穏やかに湖を取り巻いていた。
裸足になって水際に足を浸すのも気持ち良さそうだ。
その時ふと、誰かの足音が聞こえてきてニュートは咄嗟に木の陰に隠れた。
「暑っつい!ああ、もう!」
齢十七か十八の少女がえらい剣幕でリボンで飾ったカンカン帽を勢いよく地面に投げつける。
うなじに掛かる長い髪を頭の後ろで無造作に結い上げ、サンダルを脱ぎ捨てる。
ワンピースのスカートをたくしあげると裸足でじゃばじゃばと水の中に入っていく。
見てはいけないと頭では思いつつも、しなやかな線と細い足首に気づけばつい我を忘れて見蕩れていた。
水が膝下ぐらいまで届くほどに湖の中へ歩いていくと、少女は質素なミントグリーンのワンピースを脱いで岸に放り投げ、薄いスリップ一枚になって沖へと泳いでいった。
ニュートは驚きのあまり言葉を失うと同時にいつの間にか、十も年下のまだあどけない少女の纏う色香と、美しい絵画のような幻想的な光景に心を奪われていた。
どれくらい眺めていたのか、気づいた時にはその場から逃げるように走り出していた。
その後どうやって家まで帰ったのか、正直あまり記憶がない。
ただ、季節が一つ終わる頃にはもう僕たちはどちらからともなくお互いに惹かれ合っていた。
そしてリジーが卒業したら二人で結婚を誓い合った。
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