ゆめのように踊りましょう
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本のページを手繰ると、靄の中に徐々に懐かしい景色が浮かんできた。
世界中のどこへでも、行きたい場所に連れて行ってくれる魔法の本。
リジーが願った場所は懐かしい、思い出の詰まった古城だった。
石造りの大階段が目に入った途端、彼女は興奮したように靴の踵を鳴らして駆け上がる。
少し開けた扉から大広間の中を恐る恐る覗く、中は誰もおらずただ閑散としていた。
「だぁれもいない……」
「まあ、夏休みだからね」
久しぶりに先生方に会えると思ったのに。
残念そうにリジーが唇を尖らせる。
と言っても、所詮不法侵入に過ぎないのだから誰かいたらいたでそれも困るんだけど。
「これはこれでやりたい放題ね!」
「なにを――わっ、ちょっと!まずいって!」
履いていた靴を無造作に脱ぎ捨てて、広間の長テーブルの上に飛び乗る。
つま先だってくるくる周り、スカートの裾を翻す。
リジーが一歩踏み出すたびに木製の古い机がギシギシ軋んで、幅の細い長テーブルの上から今にも落ちて足を挫くのではとニュートはひやひやしながら手を差し伸べた。
「まあ!喜んで」
ひょいとテーブルから降りた彼女はふざけてそのままニュートの手を取り踊り回る。
でたらめなステップと適当なワルツを口ずさみながら。
「足を踏まないでちょうだいね、王子様?わたし今裸足だから」
「へ?!ちょっと待って!リジーほんと、久しぶりすぎて」
「ただ曲に合わせればいいのよ、ほら。らんらららんらんら~ん」
微妙に音程の外れた下手な曲に合わせて、細い腰をふわりと持ち上げると子供みたいにはしゃいで喜んだ。
素足が床をぺたぺた踏みしめる。
天井には青空が冴え渡り、巨大な入道雲がもくもく寝そべっている。
ひんやりとした城の中は、夏の不快な暑さを思い出させない。
寮監も減点も期末試験も、怖いものはなにもなくなった優しい世界で静かに永遠を願った。
世界中のどこへでも、行きたい場所に連れて行ってくれる魔法の本。
リジーが願った場所は懐かしい、思い出の詰まった古城だった。
石造りの大階段が目に入った途端、彼女は興奮したように靴の踵を鳴らして駆け上がる。
少し開けた扉から大広間の中を恐る恐る覗く、中は誰もおらずただ閑散としていた。
「だぁれもいない……」
「まあ、夏休みだからね」
久しぶりに先生方に会えると思ったのに。
残念そうにリジーが唇を尖らせる。
と言っても、所詮不法侵入に過ぎないのだから誰かいたらいたでそれも困るんだけど。
「これはこれでやりたい放題ね!」
「なにを――わっ、ちょっと!まずいって!」
履いていた靴を無造作に脱ぎ捨てて、広間の長テーブルの上に飛び乗る。
つま先だってくるくる周り、スカートの裾を翻す。
リジーが一歩踏み出すたびに木製の古い机がギシギシ軋んで、幅の細い長テーブルの上から今にも落ちて足を挫くのではとニュートはひやひやしながら手を差し伸べた。
「まあ!喜んで」
ひょいとテーブルから降りた彼女はふざけてそのままニュートの手を取り踊り回る。
でたらめなステップと適当なワルツを口ずさみながら。
「足を踏まないでちょうだいね、王子様?わたし今裸足だから」
「へ?!ちょっと待って!リジーほんと、久しぶりすぎて」
「ただ曲に合わせればいいのよ、ほら。らんらららんらんら~ん」
微妙に音程の外れた下手な曲に合わせて、細い腰をふわりと持ち上げると子供みたいにはしゃいで喜んだ。
素足が床をぺたぺた踏みしめる。
天井には青空が冴え渡り、巨大な入道雲がもくもく寝そべっている。
ひんやりとした城の中は、夏の不快な暑さを思い出させない。
寮監も減点も期末試験も、怖いものはなにもなくなった優しい世界で静かに永遠を願った。
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