犬飼×旬
「暑い…」
お邪魔した犬飼の部屋で一人ごちる。冷房は効かせてくれているが外からやってきたばかりの身体の熱は中々冷めてくれない
「すみません、アイスでもあれば良かったのですが…あ、頂き物のゼリーなら確か冷蔵庫にあったかと。…食べますか?」
申し訳なさそうに犬飼が言うが勝手にお邪魔しているのはこちらなのだからそんなに気を遣わなくてもいいのに。
そう思いながらも冷たいものなら今はなんでも欲しいので申し訳ないなと思いながらも返事をする。
「食べる」
「はい。少々お待ちください…ああ、これパウチゼリーですね。」
「パウチ?」
「ええ、旬さんも見たことあるでしょう?一口分だけ袋に入っていて、開けて吸うタイプのゼリーです。」
「見たことはあるけどそのタイプは食べたことないです」
「そうなんですね。少しだけ食べたいときには楽ですよ。…はい、どうぞ。袋の端咥えてください。」
「ん。」
自分で食べられるが、袋の口を切って口元へ差し出されたのでそのまま咥える。
ちう、と吸うと甘いゼリーが口の中に入ってきた。ヒンヤリ冷えてて中々に美味しい。
「んん゛っ…ふふっ…」
「何笑ってるんですか」
「いえ、僕の手ずから食べる旬さんが可愛らしくて」
もう一つ食べますか?と次も自分から与えるつもりなのか微笑みながら口元に袋を差し出してくる犬飼を見て、これじゃあいつまでたっても熱が冷めないじゃないか、と赤面しながら心の中で文句をつけた。