お題置き場(CP混ぜこぜ)
「…え?」
ふらっと時間つぶしの為に入ったデパートの催事場で五大ギルドののぼりを見つけたので覗いてみると、どうやら公式グッズなるものを売っているらしい。
フロアを見渡せば確かにハンタース、白虎、死神、明星、騎士団と五大ギルド全てのグッズがあるようだ。面白そうなので隠密スキルを駆使したまま順にグッズを見ていく。
「(流石五大ギルド、こんな風に公式グッズなんか出してるんだな…。うわ、ハンタースと死神はブロマイドまで売ってる。しかも最上さんの売り切れてるし…アイドルか?)」
ハンタースと死神は顔で売っているようだが、騎士団と明星はご当地限定のようなお菓子などを売っていて、各ギルドによってグッズの違いが意外と出ている。
「(意外と面白いな。)…!」
順番に棚を見ていくと白虎ギルドのコーナーに入り、そこで魔獣化した大虎さんに似ている手のひらサイズのマスコットと白虎ギルドのマークが入ったキーチャームなどを見つけた。
「(この大虎さん可愛い。…これならポケットに仕舞っておけるサイズだし、チャームも付けていても周りにバレないよな…?うん、きっと大丈夫だ。)」
そっと自分に言い聞かせマスコットとチャームを手に取り、ふと横を向くとこちらもブロマイドを見つけた。
「(珍しい、魔獣化してるブロマイドだ…!これも買おう)」
三点グッズを抱えていざ会計に向かう。
「いらっしゃいませ!お預かりいたしまっ!?!?!?」
流石に会計の時は隠密を解除するしかないのでそのままレジに渡したのだが、店員さんに顔を見られバレてしまった。自身の口元に指を当て内緒にしてくれと合図を送ると真っ赤な顔でコクコクと頷いてくれた。
「お、ぁ、お預かりいたします…。あ、あの、水篠ハンター、ですよね?サインとか頂けませんか…?」
「黙っていて頂けるのなら大丈夫です」
「死んでも喋りません…!」
会計の合間にコソっと聞いてくる店員さんに仕方がない、と黙っている事と引き換えに承諾する。それにしても俺のサインなんて価値無くないか?
そうしてサインと会計を済ませ、また隠密を使いながら店を出る。
***
「大虎さん!これ!こんなの売ってるのなら何で教えてくれなかったんですか!」
「なん…買ってきたのか」
大虎さんの家にお邪魔して早速買ったグッズとブロマイドを見せる俺にため息を吐く。
「しかもブロマイドまで…」
「そう、これ珍しいと思って。何で魔獣化の写真にしたんですか?」
売り場で疑問に思ったことを訊ねると困ったように苦笑して話し始める。
「…魔獣と同じだと言われていたのは旬も知っているだろう。今でこそ理解が深まってはいるが、未だに俺を怖がる人間はいる。…そこで少しでも恐怖心や差別を和らげようと白虎ギルドのメンバーがブロマイドはその姿が良い、と進言してくれてな。それで撮影してもらったんだ」
「…皆さん大虎さんの事を慕っているんですね」
「有難いことにな」
白虎ギルドの人たちの話をするときは柔らかい笑顔を浮かべて話す大虎さんに、俺はまだ知り合ってからの日も浅く差別されていた頃の大虎さんを知らないし、同じギルドマスターであるからこそこういった面は支えることが出来ない。だからこそ大虎さんに白虎ギルドという沢山の理解者がいて良かったと心から思った。
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