20話 好敵手たち
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夕方、練習が終わると四人は寮への道を歩いている途中で樫野と遭遇した。始終体力を使っていたのかかなり疲れている様子だ。
「樫野!」
「おつかれ!」
「どうだった?」
「なんとか生きてる・・・」
樫野は、肩を組む安堂の方を見上げた。
「安堂、和菓子について教えてほしいんだけど」
「和菓子?いいけど」
「じゃあ、また明日ね、二人とも」
「ま、また・・・」
「じゃあ」
男子三人は連れ立って行ってしまう。スピリッツ達は上の方でまだ話していた。
「それが、樫野ったらオジョーに無抵抗で!マジあのチームで頑張るつもりのようですわ!」
「それじゃあマジ戻ってこないかもですー!」
いちごはその言葉にまた不安そうな顔になる。
「もう行きましょう、いちご」
「うん・・・樹ちゃんは心配じゃないの?」
「え?」
いちごは樹をまっすぐに見つめた。
「昼間はなんか樹ちゃん責めるみたいなこといってごめん。でもあたしほんとに樫野がオジョーにとられちゃって不安なの」
「そう・・・」
「なんだか花房くんも安堂くんもみんな帰ってくるからって平気そうにしてるけど、どうして?」
「いや・・・・何となくかしら」
樹は言う。
花房や安堂がどう思っているかは分からないが、樹の中では樫野を信じているという気持ちが妙に盲目的なものだった。
「だって、樫野には私たちがいないと駄目じゃない」
「・・・なんかすごいね・・・」
いちごは堂々と言い切った樹を見上げる。
「三人が樹ちゃんのことすごく頼りに思ってるの、分かる・・・。それに比べてあたしなんか・・・」
「そういうものを比べるのは良くないわよ」
珍しくネガティブないちごの発言を樹は遮る。これも、樫野がいないせいなのだろうか。
「いちごはすごく頼りにされているじゃない。そうでないと、リーダーなんか任されないわ」
「でも、あれは名前が・・・」
「あんなもの冗談に決まってるでしょ。あなたには、チームを盛り上げて前へ引っ張って行く力があるもの。みんなだって、それに助けられてきたと思ってるわ」
「樹ちゃん・・・」
樹は微笑みながら、この人たちと同じチームならどれだけ良かっただろうと内心思わずにはいられなかった。
「樫野!」
「おつかれ!」
「どうだった?」
「なんとか生きてる・・・」
樫野は、肩を組む安堂の方を見上げた。
「安堂、和菓子について教えてほしいんだけど」
「和菓子?いいけど」
「じゃあ、また明日ね、二人とも」
「ま、また・・・」
「じゃあ」
男子三人は連れ立って行ってしまう。スピリッツ達は上の方でまだ話していた。
「それが、樫野ったらオジョーに無抵抗で!マジあのチームで頑張るつもりのようですわ!」
「それじゃあマジ戻ってこないかもですー!」
いちごはその言葉にまた不安そうな顔になる。
「もう行きましょう、いちご」
「うん・・・樹ちゃんは心配じゃないの?」
「え?」
いちごは樹をまっすぐに見つめた。
「昼間はなんか樹ちゃん責めるみたいなこといってごめん。でもあたしほんとに樫野がオジョーにとられちゃって不安なの」
「そう・・・」
「なんだか花房くんも安堂くんもみんな帰ってくるからって平気そうにしてるけど、どうして?」
「いや・・・・何となくかしら」
樹は言う。
花房や安堂がどう思っているかは分からないが、樹の中では樫野を信じているという気持ちが妙に盲目的なものだった。
「だって、樫野には私たちがいないと駄目じゃない」
「・・・なんかすごいね・・・」
いちごは堂々と言い切った樹を見上げる。
「三人が樹ちゃんのことすごく頼りに思ってるの、分かる・・・。それに比べてあたしなんか・・・」
「そういうものを比べるのは良くないわよ」
珍しくネガティブないちごの発言を樹は遮る。これも、樫野がいないせいなのだろうか。
「いちごはすごく頼りにされているじゃない。そうでないと、リーダーなんか任されないわ」
「でも、あれは名前が・・・」
「あんなもの冗談に決まってるでしょ。あなたには、チームを盛り上げて前へ引っ張って行く力があるもの。みんなだって、それに助けられてきたと思ってるわ」
「樹ちゃん・・・」
樹は微笑みながら、この人たちと同じチームならどれだけ良かっただろうと内心思わずにはいられなかった。