15話 彼ヲ救出セヨ
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玄関まで雅と村岡が見送ってくれた。
「真、身体に気をつけなさいね?」
「ごめん・・・。俺が家を出たせいで、姉さんに余計なプレッシャーが・・・」
樫野が言った次の瞬間、腹に重い一撃が食らわされた。あまりの衝撃に樫野は呻く。
「あなたに心配されるほどヤワじゃないわ。医者の勉強は大変だけど、やりがいがあるし。それに、私にも味方がいるから」
「?」
雅は甘い声になると、すぐ側にいる村岡の腕に抱きついた。
「ね、未来の旦那さん?」
「えっ!?」
「は、はい!仕事ではなく、男として、一生雅様をお守りいたします!」
村岡は張りのある声で勢いよく宣言する。五人は度肝を抜かれた。雅が村岡の行動を思ったほど咎めなかった理由が分かった。
「反対されるだろうけど、負けないわ。私も私の幸せをつかむために頑張る・・・あなたみたいに」
「おう!」
「お姉さん!あたし達、スイーツ作りの腕を磨いて、お祝いのウエディングケーキ、作りますから!」
「ええ、楽しみにしてるわ」
いちごの言葉に、雅は嬉しそうにする。五人は樫野家を引き上げると意気揚々とバスに乗り込んだ。
行き先が山奥だからか空いているバス。その後部座席を埋められていることが、樹は何となく嬉しかった。
「お姉さん、喜んでくれてよかったね!ね、お父さんとお母さんにもケーキ作ってあげたら?パティシエ目指すの、許してもらえるかも!」
「食べねえよ。俺の作ったスイーツに手を付けようともしないで夢を潰そうとする、そういう親だ」
「そんな・・・」
「でも構わないさ。聖マリーでトップをとり続けて、グランプリで優勝すれば、パリに留学できる。そうなれば、こっちのもんだ!」
樫野はにっと笑って声高に言う。
「俺の夢には誰にも手出しさせない!」
「うん、一緒に頑張ろう!」
「障害があるほど燃えるね!」
「まずは、明日の期末テストだな!」
「テスト・・・?ああ、忘れてた!」
いちごは案の定悲鳴を上げた。樹はいちごの方を見て、ふっと笑う。
「今夜は図書室に集合ね。朝までこの子を囲むわよ」
「了解!」
「ひいいいっ!」
五人がその夜勉強に明け暮れている頃、仕事から戻った樫野の母が、貰い物と称されたオペラを口にしたのだったが、樫野には知る由もないことだった。
「真、身体に気をつけなさいね?」
「ごめん・・・。俺が家を出たせいで、姉さんに余計なプレッシャーが・・・」
樫野が言った次の瞬間、腹に重い一撃が食らわされた。あまりの衝撃に樫野は呻く。
「あなたに心配されるほどヤワじゃないわ。医者の勉強は大変だけど、やりがいがあるし。それに、私にも味方がいるから」
「?」
雅は甘い声になると、すぐ側にいる村岡の腕に抱きついた。
「ね、未来の旦那さん?」
「えっ!?」
「は、はい!仕事ではなく、男として、一生雅様をお守りいたします!」
村岡は張りのある声で勢いよく宣言する。五人は度肝を抜かれた。雅が村岡の行動を思ったほど咎めなかった理由が分かった。
「反対されるだろうけど、負けないわ。私も私の幸せをつかむために頑張る・・・あなたみたいに」
「おう!」
「お姉さん!あたし達、スイーツ作りの腕を磨いて、お祝いのウエディングケーキ、作りますから!」
「ええ、楽しみにしてるわ」
いちごの言葉に、雅は嬉しそうにする。五人は樫野家を引き上げると意気揚々とバスに乗り込んだ。
行き先が山奥だからか空いているバス。その後部座席を埋められていることが、樹は何となく嬉しかった。
「お姉さん、喜んでくれてよかったね!ね、お父さんとお母さんにもケーキ作ってあげたら?パティシエ目指すの、許してもらえるかも!」
「食べねえよ。俺の作ったスイーツに手を付けようともしないで夢を潰そうとする、そういう親だ」
「そんな・・・」
「でも構わないさ。聖マリーでトップをとり続けて、グランプリで優勝すれば、パリに留学できる。そうなれば、こっちのもんだ!」
樫野はにっと笑って声高に言う。
「俺の夢には誰にも手出しさせない!」
「うん、一緒に頑張ろう!」
「障害があるほど燃えるね!」
「まずは、明日の期末テストだな!」
「テスト・・・?ああ、忘れてた!」
いちごは案の定悲鳴を上げた。樹はいちごの方を見て、ふっと笑う。
「今夜は図書室に集合ね。朝までこの子を囲むわよ」
「了解!」
「ひいいいっ!」
五人がその夜勉強に明け暮れている頃、仕事から戻った樫野の母が、貰い物と称されたオペラを口にしたのだったが、樫野には知る由もないことだった。