13話 チームいちご始動
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ケーキグランプリ中等部予選では、エントリー数の多さに個人試験が行われてふるいにかけられた。結果、残ったのは三年十チーム、二年五チーム、一年一チーム。この十六チームが初戦を「家族」がテーマのパウンドケーキで争うこととなったそうだ。試合はトーナメント形式。四人は、代表を名前のインパクトからいちごに指名し、チームいちごとして三年のチーム市松と当たったらしい。
「・・・で、なんで私がこんなことをしなくちゃ・・」
樹は花房によってサロン・ド・マリーへとお使いに出されていた。相手は中等部なのに特例でここへ出品を許されているというので、研究のために彼らのスイーツを買ってきてほしいと言われたのだ。
「中等部三年の市松先輩方のケーキはありますか」
「はい。こちらのパウンドケーキになります」
いいあんばいに課題とおなじパウンドケーキだ。サロン・ド・マリーに並んでいるに恥じない立派な外見をしている。
「では、その四つをください」
「かしこまりました」
「あっ、お前、俺たちのケーキ買ってるじゃねえか!」
ケーキを包んでくれるのを待とうとしていると、後ろから無骨な声がかけられた。きいたことがあると思えば、転校当初図書室で遭遇した柄の悪い上級生の一味だ。
「・・・もしかして、あなた方がチーム市松ですか」
「そうだぜ。あっ、お前問題の転校生じゃねえか。友達できたか?」
四人はぎゃははと笑い出す。樹は大きくため息をついた。
「たしか君スイーツ王子と一緒なんじゃなかった?俺ら、あの三人と当たったけどそういえばいなかったよな」
「あー、やっぱハブられたかー!残念だったな、君みたくチーム組めない子はケーキグランプリに参加できないんだよね」
「私は参加しようとはもとより思っていませんでした。余計なお世話です」
「うわ、強がってるよ!かわいそー!」
盛大な後輩いびりに、店員をしている生徒も困惑する。樹は思わず舌打ちした。
「ちょっと、あなた達、邪魔よ!」
そのとき、彼らをすごい勢いで押しのけた女子生徒がいた。
「いってーな!何すんだよ!」
「何よ、だってこの私が通れないじゃない!」
「小城かよ・・・面倒くせえな」
「下手なことすると沈められるぜ。行くか」
小城は去っていく四人を見ながらフンと鼻を鳴らす。
「あら?あなた、確か・・・」
樹に気づいた小城は首を傾げるが、よく思い出せないらしい。
「助かりました」
樹は小さく会釈して、ケーキを手にいつもの実習室へ向かったのだった。
「・・・で、なんで私がこんなことをしなくちゃ・・」
樹は花房によってサロン・ド・マリーへとお使いに出されていた。相手は中等部なのに特例でここへ出品を許されているというので、研究のために彼らのスイーツを買ってきてほしいと言われたのだ。
「中等部三年の市松先輩方のケーキはありますか」
「はい。こちらのパウンドケーキになります」
いいあんばいに課題とおなじパウンドケーキだ。サロン・ド・マリーに並んでいるに恥じない立派な外見をしている。
「では、その四つをください」
「かしこまりました」
「あっ、お前、俺たちのケーキ買ってるじゃねえか!」
ケーキを包んでくれるのを待とうとしていると、後ろから無骨な声がかけられた。きいたことがあると思えば、転校当初図書室で遭遇した柄の悪い上級生の一味だ。
「・・・もしかして、あなた方がチーム市松ですか」
「そうだぜ。あっ、お前問題の転校生じゃねえか。友達できたか?」
四人はぎゃははと笑い出す。樹は大きくため息をついた。
「たしか君スイーツ王子と一緒なんじゃなかった?俺ら、あの三人と当たったけどそういえばいなかったよな」
「あー、やっぱハブられたかー!残念だったな、君みたくチーム組めない子はケーキグランプリに参加できないんだよね」
「私は参加しようとはもとより思っていませんでした。余計なお世話です」
「うわ、強がってるよ!かわいそー!」
盛大な後輩いびりに、店員をしている生徒も困惑する。樹は思わず舌打ちした。
「ちょっと、あなた達、邪魔よ!」
そのとき、彼らをすごい勢いで押しのけた女子生徒がいた。
「いってーな!何すんだよ!」
「何よ、だってこの私が通れないじゃない!」
「小城かよ・・・面倒くせえな」
「下手なことすると沈められるぜ。行くか」
小城は去っていく四人を見ながらフンと鼻を鳴らす。
「あら?あなた、確か・・・」
樹に気づいた小城は首を傾げるが、よく思い出せないらしい。
「助かりました」
樹は小さく会釈して、ケーキを手にいつもの実習室へ向かったのだった。