26話 ストロベリー・パニック!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「まず、チーム夏希。味・89点、技術・91点、テーマ:87点、芸術・92点、パフォーマンス・92点、合計・451点」
「やった!」
「450超え!」
「うれしい!」
四人は平均九割の高得点に到達し、思わず歓声をあげる。チームいちごはプレッシャーに追いつめられて堅くなった。
「えー、チームいちご、時間がおしていますので集計が済んだ項目から発表します」
どうやら評価しがたかったのはいちご達の方らしい。
「まずは技術・86点」
いきなり夏希達と五点も差がつけられ、いちごはへこむ。
「味・91点」
しかし、次の項目では巻き返した。味で負けるなんてとミカがこぼし、双子も三点差になったと不安げにする。
「パフォーマンス・86点」
バイト経験などでパフォーマンス性にも優れている夏希たちにはこの項目では勝てなかった。いちごはここで少しミスした感じがしていたので、またへこむ。これで、夏希たちとは9点差だ。ここから巻き返すのはきつい。
「そして、芸術・92点」
「同点!?」
八人の間に戦慄が走る。点差は9点のまま、次で97点を出せば勝ちだが、天王寺レベルの高得点だ。だれもが計算をし終えて表示を待つばかりになり、いちごがうろたえているのが観客席から見えた。
会場全体が息を飲んで掲示板を見つめる。
「最後に、テーマ・・・」
辛島先生が口を開く。いちご達は心臓が破裂しそうなほどどきどきしていた。
次の瞬間先生が一つの数字を口走り、掲示板に緑色が点った。
「97点。合計・452点。チームいちごの勝利!」
会場はこれまでにないほどの大歓声につつまれた。ルミとかなこが樹にすごい勢いで抱きついてくる。最後列で次の対戦相手を値踏みしていた天王寺達が立ち上がって去って行った。
「みんな、お疲れ様!」
「ありがとう!よかった!ほんとによかった!」
「あとは、決勝戦だな!」
「うん!」
五人は会場の外に集まってひとしきり喜びをかみしめた。頭上ではスピリッツ達が輪を描いて踊っている。勢い余ってそこから飛び出してしまったバニラが床を転がって行き、いちごが驚いて名前を叫んだが、すぐに誰かの手が彼女をキャッチした。
「へえー、バニラって言うんだ!いちごちゃんのスイーツスピリッツ!」
そこには、夏希達が立っていた。いちごは目を丸くする。
「夏希さん・・・バニラが見えるの・・・!?」
「見えるよ!だって、私たちスイーツスピリッツついてるもん!」
その途端、四人の横にバニラ達と同じ大きさの女の子が現れた。オランジュ、ピーチ、チェリー、ブラックチェリーとみんなフルーツの名前を冠している。
「私たちの他にも、いっぱいスピリッツが来てるんだから!」
「やっぱりね!」
「そんな気がしてましたわ!」
「よろしくですー!」
「こちらこそ!」
四人のスピリッツはそれぞれ向き合ってあいさつを交わした。
「気をつけて!」
「チーム天王寺にはハニー様がついてるから!」
「手強いわよ!」
「大丈夫!チームいちごには・・・」
「私たちがついてますわ!」
いちごも夏希と固い握手を交わした。
「決勝戦頑張ってよ!みんな応援してるから!」
「はい!ありがとうございます!」
ついにチームいちごはパリの目の前までやってきた。しかし、自分だけはパリ行きを目指す資格すら持っていないことを、そろそろ樹は自覚しなければならない時だった。
「やった!」
「450超え!」
「うれしい!」
四人は平均九割の高得点に到達し、思わず歓声をあげる。チームいちごはプレッシャーに追いつめられて堅くなった。
「えー、チームいちご、時間がおしていますので集計が済んだ項目から発表します」
どうやら評価しがたかったのはいちご達の方らしい。
「まずは技術・86点」
いきなり夏希達と五点も差がつけられ、いちごはへこむ。
「味・91点」
しかし、次の項目では巻き返した。味で負けるなんてとミカがこぼし、双子も三点差になったと不安げにする。
「パフォーマンス・86点」
バイト経験などでパフォーマンス性にも優れている夏希たちにはこの項目では勝てなかった。いちごはここで少しミスした感じがしていたので、またへこむ。これで、夏希たちとは9点差だ。ここから巻き返すのはきつい。
「そして、芸術・92点」
「同点!?」
八人の間に戦慄が走る。点差は9点のまま、次で97点を出せば勝ちだが、天王寺レベルの高得点だ。だれもが計算をし終えて表示を待つばかりになり、いちごがうろたえているのが観客席から見えた。
会場全体が息を飲んで掲示板を見つめる。
「最後に、テーマ・・・」
辛島先生が口を開く。いちご達は心臓が破裂しそうなほどどきどきしていた。
次の瞬間先生が一つの数字を口走り、掲示板に緑色が点った。
「97点。合計・452点。チームいちごの勝利!」
会場はこれまでにないほどの大歓声につつまれた。ルミとかなこが樹にすごい勢いで抱きついてくる。最後列で次の対戦相手を値踏みしていた天王寺達が立ち上がって去って行った。
「みんな、お疲れ様!」
「ありがとう!よかった!ほんとによかった!」
「あとは、決勝戦だな!」
「うん!」
五人は会場の外に集まってひとしきり喜びをかみしめた。頭上ではスピリッツ達が輪を描いて踊っている。勢い余ってそこから飛び出してしまったバニラが床を転がって行き、いちごが驚いて名前を叫んだが、すぐに誰かの手が彼女をキャッチした。
「へえー、バニラって言うんだ!いちごちゃんのスイーツスピリッツ!」
そこには、夏希達が立っていた。いちごは目を丸くする。
「夏希さん・・・バニラが見えるの・・・!?」
「見えるよ!だって、私たちスイーツスピリッツついてるもん!」
その途端、四人の横にバニラ達と同じ大きさの女の子が現れた。オランジュ、ピーチ、チェリー、ブラックチェリーとみんなフルーツの名前を冠している。
「私たちの他にも、いっぱいスピリッツが来てるんだから!」
「やっぱりね!」
「そんな気がしてましたわ!」
「よろしくですー!」
「こちらこそ!」
四人のスピリッツはそれぞれ向き合ってあいさつを交わした。
「気をつけて!」
「チーム天王寺にはハニー様がついてるから!」
「手強いわよ!」
「大丈夫!チームいちごには・・・」
「私たちがついてますわ!」
いちごも夏希と固い握手を交わした。
「決勝戦頑張ってよ!みんな応援してるから!」
「はい!ありがとうございます!」
ついにチームいちごはパリの目の前までやってきた。しかし、自分だけはパリ行きを目指す資格すら持っていないことを、そろそろ樹は自覚しなければならない時だった。