23話 校外活動!
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「バター、チーズ、生クリーム・・・スイーツのほとんどが乳製品を使うよね」
五人は、牛舎を出て売店にやってきていた。
牛島さんと牛との関係性を目の当たりにしてから、材料を見る目が少し変わった気がする。
「僕たちがスイーツ作りをできるのは、おいしい乳製品を生み出してくれる人たちがいるからだね」
「もちろん、あの人もその一人だ。感謝してもしきれないな」
「あと、牛」
樹は短く付け加えた。
ちょっと怖いけれど、彼らも自分たちの立派なサポーターだ。
「あたし、この気持ちを牛島さんに伝えたい・・・」
いちごはまた何か思いつくと、体験用の厨房を借りたいと申し出にいく。チーズケーキを作る気なのだ。
途中で思い切り羽を伸ばして来たスピリッツ達も合流して、五人はおのおのケーキを完成させた。手分けして、手が空いている飼育員数人と牛島さんを呼んでくる。
「これは・・・」
牛島さんは机に並べられたチーズケーキを見て目を見張る。
「皆さん!あたし達は、パティシエを目指して聖マリー学園で勉強しています!いつも色々な乳製品でスイーツを作って来たけど、ここへ来て思ったんです。当たり前のように使っている牛乳やバターやクリームが、たくさんの牛やたくさんの人たちのおかげで使えてるんだってことに!」
いちごは飼育員の前でこのようなスピーチをかました。
「おいしい材料を作ってくださる皆さんに、感謝の気持ちを込めて作りました!どうぞ、召し上がれ!」
飼育員達は、なんという模範児童だろうかという目で五人を見た後、ケーキに口を付けて唸った。牛島さんも、一口食べて「おいしいよ」と笑みを向けてくれる。
「使った乳製品全て、牛島さん達がお世話した牛達のものです。いい牛乳だから、美味しいんです!」
「嬉しいものだね、世話した牛達の牛乳が君たちの手を経てみんなをあんなに良い笑顔にするとは・・・どうも、ありがとう」
牛島さんは若い女性の飼育員たちの様子を横目に、お礼を述べた。
「いえ!こちらこそ、すばらしい材料をありがとうございます!」
五人は一斉に頭を下げる。
「これからも頑張るよ。君たちの作るスイーツが、より美味しくなるように、おいしい牛乳を作るよ」
「はい!」
いちごは、差し出された牛島さんの手を、堅く握った。
五人が良い勉強をしてきた後日、実習が行われてAグループは見事だんとつトップの評価をつけられた。いちごは、ルミと互いのケーキを試食する。
「・・・シンプルなチーズケーキの中に、チーズやクリームの存在をはっきりと感じる、これは乳製品のハーモニーや!」
ルミは一口食べてそのような感想を述べた。将来は味の評論家になれそうなコメントである。
「ルミさんのも美味しいよ!これ、牛島さんのチーズ使ってるでしょ!」
「大当たり!この前いちごちゃんがお土産にくれたのを使ったんや!一口食べただけで、よう分かったわ!」
「分かるよ!だって、全然コクが違うもん!」
いちごは暢気に穏やかな味がすると言う。四人はその様子に、顔を寄せ合う。
「・・・ねえ、誰が作ったチーズかなんて、分かる?」
「いや」
「ふつう、使ったチーズの種類は分かっても、チーズの生産者までは分からないよ」
「プロのパティシエでも、何人分かるかといったところよね」
「恐るべき味覚だな・・・」
「・・・あいつ、どんな舌してんだ?」
一方で、いちごの方はこちらの様子など全く気づかずにおいしくて幸せそうである。
これが、豊かな発想力のほかにアンリ先生が認めた才能の一つなのだろう。
「安堂ー!」
そのまた一方、キャラメルはレポートについた最高評価を引っさげてやってきた。何事も、ゆっくりやるのは割と大事らしいのだった。
五人は、牛舎を出て売店にやってきていた。
牛島さんと牛との関係性を目の当たりにしてから、材料を見る目が少し変わった気がする。
「僕たちがスイーツ作りをできるのは、おいしい乳製品を生み出してくれる人たちがいるからだね」
「もちろん、あの人もその一人だ。感謝してもしきれないな」
「あと、牛」
樹は短く付け加えた。
ちょっと怖いけれど、彼らも自分たちの立派なサポーターだ。
「あたし、この気持ちを牛島さんに伝えたい・・・」
いちごはまた何か思いつくと、体験用の厨房を借りたいと申し出にいく。チーズケーキを作る気なのだ。
途中で思い切り羽を伸ばして来たスピリッツ達も合流して、五人はおのおのケーキを完成させた。手分けして、手が空いている飼育員数人と牛島さんを呼んでくる。
「これは・・・」
牛島さんは机に並べられたチーズケーキを見て目を見張る。
「皆さん!あたし達は、パティシエを目指して聖マリー学園で勉強しています!いつも色々な乳製品でスイーツを作って来たけど、ここへ来て思ったんです。当たり前のように使っている牛乳やバターやクリームが、たくさんの牛やたくさんの人たちのおかげで使えてるんだってことに!」
いちごは飼育員の前でこのようなスピーチをかました。
「おいしい材料を作ってくださる皆さんに、感謝の気持ちを込めて作りました!どうぞ、召し上がれ!」
飼育員達は、なんという模範児童だろうかという目で五人を見た後、ケーキに口を付けて唸った。牛島さんも、一口食べて「おいしいよ」と笑みを向けてくれる。
「使った乳製品全て、牛島さん達がお世話した牛達のものです。いい牛乳だから、美味しいんです!」
「嬉しいものだね、世話した牛達の牛乳が君たちの手を経てみんなをあんなに良い笑顔にするとは・・・どうも、ありがとう」
牛島さんは若い女性の飼育員たちの様子を横目に、お礼を述べた。
「いえ!こちらこそ、すばらしい材料をありがとうございます!」
五人は一斉に頭を下げる。
「これからも頑張るよ。君たちの作るスイーツが、より美味しくなるように、おいしい牛乳を作るよ」
「はい!」
いちごは、差し出された牛島さんの手を、堅く握った。
五人が良い勉強をしてきた後日、実習が行われてAグループは見事だんとつトップの評価をつけられた。いちごは、ルミと互いのケーキを試食する。
「・・・シンプルなチーズケーキの中に、チーズやクリームの存在をはっきりと感じる、これは乳製品のハーモニーや!」
ルミは一口食べてそのような感想を述べた。将来は味の評論家になれそうなコメントである。
「ルミさんのも美味しいよ!これ、牛島さんのチーズ使ってるでしょ!」
「大当たり!この前いちごちゃんがお土産にくれたのを使ったんや!一口食べただけで、よう分かったわ!」
「分かるよ!だって、全然コクが違うもん!」
いちごは暢気に穏やかな味がすると言う。四人はその様子に、顔を寄せ合う。
「・・・ねえ、誰が作ったチーズかなんて、分かる?」
「いや」
「ふつう、使ったチーズの種類は分かっても、チーズの生産者までは分からないよ」
「プロのパティシエでも、何人分かるかといったところよね」
「恐るべき味覚だな・・・」
「・・・あいつ、どんな舌してんだ?」
一方で、いちごの方はこちらの様子など全く気づかずにおいしくて幸せそうである。
これが、豊かな発想力のほかにアンリ先生が認めた才能の一つなのだろう。
「安堂ー!」
そのまた一方、キャラメルはレポートについた最高評価を引っさげてやってきた。何事も、ゆっくりやるのは割と大事らしいのだった。