22話 世界を繋ぐ絆
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「今日の実習からしばらくの間、基礎的な調理の復習をすることにします」
次の日、飴屋先生はそう宣言して、ミルクレープの実習を命じた。
突然の方針の変更に周りもうろたえているし、よりハイレベルな技術を授業でも磨きたがっていた樫野は不満げな様子だったが、従うしかない。
「なんなのかしらね、いきなり・・・」
「こんなことしてる場合じゃないのに・・・・」
樹と樫野はこっそり囁き合う。
ミルクレープの授業は、いちごが入って来た日の授業だ。丸焦げになったいちごの作品が懐かしい。
あの頃とは技術も関係性も成長した五人は、揃ってフライパンに火を通した。
その次の日も先生の宣言通り生クリームの実習だったり、マジパン作りやチョコプレートの文字入れといった退屈な作業が続くのだった。
基礎的とはいってもそこまで戻ると思わなかった。
「・・・今日の実習も初歩の初歩だったね」
東屋に集った五人は、溜息を漏らした。
「どれも、一年生のころに習った内容ばかりだったし・・・」
「あたしは初めてだったから、新鮮だった!楽しかったよ!」
「まあ、それはそうね。・・・温度に気をつけて、とか早くかき混ぜすぎない、とか本当に久しぶりに聞いた気がする」
樹は祖母の顔を思い出しながら、そう漏らす。
「明日は三位決定戦だってのに、こんなことばかりやってていいのか?」
「まあまあ。どう、みんな?明日のアイデア思いついた?」
安堂はストレスが頂点に達しそうな樫野をなだめて話を変えるが、アイデアが出たものは誰もいなかった。
樫野のストレスは遮られること無く上昇して行く。
「だから言ったろ?先生のアドバイスなんて、きかなくてもよかったのに」
「でも、グランプリのこと忘れるって決めたんだし・・・!」
「もう一晩しかないんだ!徹夜してでもアイデア出ししなきゃまずい!ついでに試作もやるぞ!」
たまらずに東屋を飛び出した樫野に、いちごたちは「ちょっと」と言いながらも着いて行く。
「こういうことじゃないと思うんだけど」
腑に落ちずひとり残った樹と共に、スピリッツ達はため息をついた。
「残念ながら、誰も授業のことには気づいてないみたいね」
「せっかく飴屋先生が思い出させようと考えてくれた授業だったのに・・・」
「こうなったら、私たちが思い出させてあげるまでですわ!ね、樹!」
「・・・んっ?」
樹の両肩に、気がついたら四人が乗っていた。
次の日、飴屋先生はそう宣言して、ミルクレープの実習を命じた。
突然の方針の変更に周りもうろたえているし、よりハイレベルな技術を授業でも磨きたがっていた樫野は不満げな様子だったが、従うしかない。
「なんなのかしらね、いきなり・・・」
「こんなことしてる場合じゃないのに・・・・」
樹と樫野はこっそり囁き合う。
ミルクレープの授業は、いちごが入って来た日の授業だ。丸焦げになったいちごの作品が懐かしい。
あの頃とは技術も関係性も成長した五人は、揃ってフライパンに火を通した。
その次の日も先生の宣言通り生クリームの実習だったり、マジパン作りやチョコプレートの文字入れといった退屈な作業が続くのだった。
基礎的とはいってもそこまで戻ると思わなかった。
「・・・今日の実習も初歩の初歩だったね」
東屋に集った五人は、溜息を漏らした。
「どれも、一年生のころに習った内容ばかりだったし・・・」
「あたしは初めてだったから、新鮮だった!楽しかったよ!」
「まあ、それはそうね。・・・温度に気をつけて、とか早くかき混ぜすぎない、とか本当に久しぶりに聞いた気がする」
樹は祖母の顔を思い出しながら、そう漏らす。
「明日は三位決定戦だってのに、こんなことばかりやってていいのか?」
「まあまあ。どう、みんな?明日のアイデア思いついた?」
安堂はストレスが頂点に達しそうな樫野をなだめて話を変えるが、アイデアが出たものは誰もいなかった。
樫野のストレスは遮られること無く上昇して行く。
「だから言ったろ?先生のアドバイスなんて、きかなくてもよかったのに」
「でも、グランプリのこと忘れるって決めたんだし・・・!」
「もう一晩しかないんだ!徹夜してでもアイデア出ししなきゃまずい!ついでに試作もやるぞ!」
たまらずに東屋を飛び出した樫野に、いちごたちは「ちょっと」と言いながらも着いて行く。
「こういうことじゃないと思うんだけど」
腑に落ちずひとり残った樹と共に、スピリッツ達はため息をついた。
「残念ながら、誰も授業のことには気づいてないみたいね」
「せっかく飴屋先生が思い出させようと考えてくれた授業だったのに・・・」
「こうなったら、私たちが思い出させてあげるまでですわ!ね、樹!」
「・・・んっ?」
樹の両肩に、気がついたら四人が乗っていた。