雨き声(中編)
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「プレイヤーさん」
「うおっと……マルコス、どうかした?」
それからと言うもの、マルコスはよくくっついてくるようになった。
ぴったぁと後ろからはりつかれて若干重い。
「おい、プレイヤー。マルコスあんま甘やかすなよ、すぐ調子に乗るんだから」
アタリが呆れたように言った。好きなようにさせているだけで、
甘やかしているつもりはないのだが。離れろとか言えないし……。
「プレイヤーはあまり近づくと逃げてしまうよ、マルコス。君は彼女に近付きすぎだ」
たしかに、プレイヤーはあまりくっつかれるのは好きではない。くっつくのは好きだが。
ぼんやり“これが自分の姿か”と思う。今まさにマルコスがプレイヤーにやっている事を
プレイヤーはアタリにやっているという事だ。なんだか複雑な気分である。
ソーンくらいならまだ可愛いが、マルコスは体が大きすぎる。
「あ、プレイヤーさん! 僕も……!」
ソーンの声だった、ソーンはプレイヤーに正面から抱き着く。
「おーおー、モテるなぁ。うちの大将は」
「ソーン、プレイヤー殿に迷惑をかけるなよ」
後ろからマルコス、前からソーンにくっつかれて、プレイヤーは幸せな気分だ。
「……どうしようアタリ君、わたしこのまま死んでもいいかもしんない」
「よせ、プレイヤー。帰って来い」
fin.
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