君からのプレゼント(6ヒーロー短編集)
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君からのプレゼント
「きれいな景色」
「プレイヤーさん……!」
ソーンがいつものよう駆け寄って来たのでプレイヤーは返事をした。
「今日ってお仕事ありますか?」
「ううん」
「一緒にお出かけ行きましょう」
「え? うん、いいけど……」
ソーンに単体で外出に誘われる事は初めてだ。
不思議に思いながらも、天気もよく取り敢えずどこかに外出したかったプレイヤーは
ラッキーだと思いながら、外出の準備をするソーンを見ると自分も準備をしに部屋に戻ったのだった。
「行きましょう、プレイヤーさん……!」
「え、うん」
ソーンに手を引かれ建物を出る。
「どこ行くの?」
町を歩きながらプレイヤーはソーンに問うた。それを聞いて彼は笑う。
「秘密ですっ」
この道は、駅に向かう道だ。ソーンは終始機嫌がよく、別に構わないが。
「どれくらいかかるの?」
「1時間はかからないって聞きました」
「いちっ……。け、結構遠いんだ……、でももうお昼過ぎてるから、着いたら夕方になるかもよ?」
「夕方でいいんです、帰りは兄様が駅まで迎えに来てくれるみたいなので」
電車に乗って、割と山の方の駅で降りる。
「ここからどうやって行くの?」
「歩いて行きます」
歩く、と言うが割と山道だ。でも、時期も天気も良く、散歩にはいい気候である。
やがて、駐車場がみえ、その先には長い階段があった。きつそうだ。
ソーンと一緒に息を切らせながら、階段を上り切ると一気に視界が開け、
白いステージとその向こうに日が傾き、金色に輝き出した海が見え、
正面から吹いてきた風は海の香りを乗せていた。
風が気持ちよく、急に広がった絶景にプレイヤーは感嘆の声をあげる。
「うわあ……、凄いじゃん! 気持ちー……!」
でしょう? とソーンが嬉しそうな顔をする。
「え、ここどこ? ライブステージ?」
「らしいですね、今日みたいにライブをやっていない時は、一般開放されているみたいです」
白を基調としたライブステージ、古代ローマの柱をイメージさせるような、美しい場所だった。
「プレイヤーさんにみせてあげたくって」
「え、本当!? ありがとう……!」
きらきらきらきら、海が、雲が、風すらも金色に輝いているように見える。
「すご……」
景色でこんなに感動する事って、久しぶりだ。
「でも、どうして。わたしに?」
それを問うとソーンはあれ? と首を傾げた。
「ボイドールさんから聞いていませんか?
もうそろそろ4周年なので、そのお礼にプレイヤーさんたちに
ヒーローからなにかプレゼントをするっていうイベントなんですよ」
「そうなんだ!」
知らなかった。でもそう言えばアタリや零夜やら13やら急に贈り物をしてくれると思った。
そういう事だったのか。それにしてもソーンのセンスが良すぎる。
「すごいね、ソーン……! ありがとう」
「いいえ、こちらこそ。いつもありがとうございます」
「これからもよろしくね、ソーン」
「はいっ」
彼は夕暮れの光の中で嬉しそうに笑った。
こんなにはっきり脳裏に焼き付く映像なんてあるんだな、とプレイヤーは思うのだった。
少し冷たくなってきた風が頬をさする。
「寒くなってきましたしそろそろ帰りますか? プレイヤーさん。兄様が待っています」
「うん」
end.
「きれいな景色」
「プレイヤーさん……!」
ソーンがいつものよう駆け寄って来たのでプレイヤーは返事をした。
「今日ってお仕事ありますか?」
「ううん」
「一緒にお出かけ行きましょう」
「え? うん、いいけど……」
ソーンに単体で外出に誘われる事は初めてだ。
不思議に思いながらも、天気もよく取り敢えずどこかに外出したかったプレイヤーは
ラッキーだと思いながら、外出の準備をするソーンを見ると自分も準備をしに部屋に戻ったのだった。
「行きましょう、プレイヤーさん……!」
「え、うん」
ソーンに手を引かれ建物を出る。
「どこ行くの?」
町を歩きながらプレイヤーはソーンに問うた。それを聞いて彼は笑う。
「秘密ですっ」
この道は、駅に向かう道だ。ソーンは終始機嫌がよく、別に構わないが。
「どれくらいかかるの?」
「1時間はかからないって聞きました」
「いちっ……。け、結構遠いんだ……、でももうお昼過ぎてるから、着いたら夕方になるかもよ?」
「夕方でいいんです、帰りは兄様が駅まで迎えに来てくれるみたいなので」
電車に乗って、割と山の方の駅で降りる。
「ここからどうやって行くの?」
「歩いて行きます」
歩く、と言うが割と山道だ。でも、時期も天気も良く、散歩にはいい気候である。
やがて、駐車場がみえ、その先には長い階段があった。きつそうだ。
ソーンと一緒に息を切らせながら、階段を上り切ると一気に視界が開け、
白いステージとその向こうに日が傾き、金色に輝き出した海が見え、
正面から吹いてきた風は海の香りを乗せていた。
風が気持ちよく、急に広がった絶景にプレイヤーは感嘆の声をあげる。
「うわあ……、凄いじゃん! 気持ちー……!」
でしょう? とソーンが嬉しそうな顔をする。
「え、ここどこ? ライブステージ?」
「らしいですね、今日みたいにライブをやっていない時は、一般開放されているみたいです」
白を基調としたライブステージ、古代ローマの柱をイメージさせるような、美しい場所だった。
「プレイヤーさんにみせてあげたくって」
「え、本当!? ありがとう……!」
きらきらきらきら、海が、雲が、風すらも金色に輝いているように見える。
「すご……」
景色でこんなに感動する事って、久しぶりだ。
「でも、どうして。わたしに?」
それを問うとソーンはあれ? と首を傾げた。
「ボイドールさんから聞いていませんか?
もうそろそろ4周年なので、そのお礼にプレイヤーさんたちに
ヒーローからなにかプレゼントをするっていうイベントなんですよ」
「そうなんだ!」
知らなかった。でもそう言えばアタリや零夜やら13やら急に贈り物をしてくれると思った。
そういう事だったのか。それにしてもソーンのセンスが良すぎる。
「すごいね、ソーン……! ありがとう」
「いいえ、こちらこそ。いつもありがとうございます」
「これからもよろしくね、ソーン」
「はいっ」
彼は夕暮れの光の中で嬉しそうに笑った。
こんなにはっきり脳裏に焼き付く映像なんてあるんだな、とプレイヤーは思うのだった。
少し冷たくなってきた風が頬をさする。
「寒くなってきましたしそろそろ帰りますか? プレイヤーさん。兄様が待っています」
「うん」
end.