A3!
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ふと目が覚めたのは日付が変わった頃で。
この時間に起きてたら莇に怒られるなぁなんて思いながらもベットの上でぼーっとしていたら、妙に不安感や焦燥感がこみ上げて来て更に寝付けなかった。
途端に一人でいることが怖くなり始め、莇の寝顔でも見ようと部屋を出れば、台所に明かりがついている。
台所を覗くと、莇がいた。
「莇起きてたの?」
「喉乾いたから。というかなんで姉ちゃんも起きてんだよ。」
「なんか急に目が覚めちゃって。莇の寝顔でも見ようかなぁなんて思ったの。」
「弟の部屋勝手に入ろうとすんな。」
「えぇ、反抗期ですか......。」
「兎に角、こんな時間まで起きてて俺が許す訳ないだろ、寝ろ。」
「ふふっ、莇は左京さんに似てきたねぇ。」
「クソ左京と一緒にすんな!......って、姉ちゃん?」
莇と話していたら自分が情けなくなってきた。
わたしの方が年上で、姉なのに。
そう思った途端に、涙腺が緩んだ。
「ね、姉ちゃん......?どした?」
あぁ、ごめんね、莇。
莇の所為で泣いてるわけじゃないんだよ。
ちょっとセンチメンタルが過ぎただけで深い理由もないの。
「何かあったのか?姉ちゃんには俺がいる。いつでも頼れよ。」
「何も無いの。ただちょっと疲れちゃったなぁって。それだけ。だから、心配しないで。」
「姉ちゃんは学校も家のこともすごく努力してるって俺知ってるし、感謝してる。尊敬もしてる。だから、そんな姉ちゃんに優しくしてあげるのは俺の役目だ。クソ左京は口煩いからな。」
「中学生のくせにかっこつけちゃって。でも、ありがとう。わたしは莇がいるから頑張れる。」
莇、いつの間にこんなにかっこよくなったの。
おかげで落ち着いたし、眠気も復活してきた。
「姉ちゃん、眠れそう......?
明日は、俺がメイクしてやる。だから肌のためにももう寝ようぜ。」
「ふふっ、ありがとう莇。」
莇には不安で眠れなかったこと、ばれてたんだね。
「おやすみ、姉ちゃん。」
「おやすみ、莇。」
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