Floyd・Leech
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➖似て非なる者➖
「ねぇー!なんか、また振られたんだけど!
つまんねー!相手して!!」
物凄い音と共に扉が開き
部屋に来るや否やそんな愚痴を吐き
ベッドへとダイブするフロイド
『はぁ…またコレか…。
なんで毎回うちが、“アンタ”の相手なんて
しないといけないのよ。ウザイ。帰って!』
「えぇ…。傷心中のオレに向かってさぁ
ソレは酷くね?ね〜ぇ〜!慰めてよー!」
そう言って布団に包まり
コロコロと転がるフロイド
『なんなのよ!このウツボの片割れは…
ちょっと!マジで帰れ!ジェイドにしろ!』
入学してから何故か目を付けられてしまい
振り回される、戸惑った物の…
今では、学園で一番気を許せる相手となっていた
「ヤだよ!ジェイドじゃつまんねーの!
パートナーさんがいいのー!ねぇ、お願い♡」
『はぁ…もうホントにヤダ』
何度言っても諦めない為
スマホを取り出しジェイドへと電話する
数回のコール音の後
生身の人の声が耳に入る
【はい!貴方から電話なんて珍しいですね。
パートナーさん、どうしましたか?】
【ちょっと!ジェイド助けてよ…。
貴方の所の片割れ…フロイドがさぁ…
まーた、来てんだけど回収してよコレを!】
【フフッ。そんなに声を荒げて…。
おやおや、今日も貴方達2人は、
随分と仲がよろしい様ですね。
少し妬けてしまいますよ。】
【仲良くないって‼︎あー!もう!
その口調からしてさぁ、回収来る気無いし!
妬けるも何も無いのにムカつく!
あぁー!もう‼︎じゃーね!】
ブチっと、勢いよく電話を切り
ベッドへと投げつける
すると、フロイドへと当たり
怪訝そうな表情をコチラに向けてくる
「…ってぇ⁉︎ パートナーさん…。
なーにオレに投げつけてきてんのさぁ…
アハッ♡オレに絞められてぇーの?」
『誰のせいだ!当てたのは、謝るけど……
てか、そもそも“ココ”うちの部屋だが?
本当に自分の部屋帰れよ…フロイド』
本当はこんなやり取りでさえ楽しくて
胸躍らせていた
だって、彼が好きだから…
そんな私の気持ちに気付かない彼は
街に出掛ければ
声を掛けて来た女子と
付き合っては別れる…
そんな事を繰り返し
私の部屋で愚痴る
それが定番になっていた
「ヤ〜ダ〜!帰らないー!
ねぇ、パートナーさん…ぎゅーってしてよ…」
いつもは
フロイドから勝手に抱き締めてくるのに
今日に限って甘えてきた
いつもと違った反応を示す彼に戸惑った
『なに?今回は本気だった訳?
いつもと違って落ち込んでんじゃん?』
いつの間にかベッドの上に座り
枕を抱き締め
縮こまっているフロイド
「ちがっ⁉︎ ……違う。アイツに本気じゃない!
オレ…オレね‼︎
今日言われて気付いたんだぁ…」
“こんな事をしてたら、
いつか本当に大事な物を失います”
そう言われて自分の失いたく無い“者”が
誰なのかと解ったらしい…
必死に否定して、慌てふためく彼を見て
自身からサッと血の気が引くのが解った
『ハハッ…。ウケる…
フロイドが恋するとかありえねぇ……』
笑顔で繕ってみた物の
声は表情を失い
棒読みの様になっていた…
(あぁ…もうこの関係も終わりか。
“友達”として側にいられるのが
1番楽だったんだけどな…)
「…え?この気持ちって“恋”なの?
え?なんなの?マジで、わっかんねー‼︎」
『は?自覚無しかよ…。
相手もフロイドも罪作りだねぇ…』
(もういーや!逃げずに友達に徹するよ!
それでいーんだろ‼︎幸せになれよ!)
誰に言う訳でもなく
心の中で、悪態と祝福の言葉を吐き
フロイドの言葉を待った
「え?じゃぁ、オレ達罪作りな関係⁇」
『言ってる意味がわかんねー…。
フロイドはちゃんと話しをしろ!
いっつも話の端を折るから理解できない…』
「なんでだよ。わかるじゃん!
オレがパートナーさんを好きだから…
オレ達が罪作り?でしょ?」
キョトンとした顔で見つめてきたフロイド
彼の言葉を処理する事が出来ず
茫然と立ち尽くした
『………』
暫くそのままだったのだろうが
痺れを切らしたフロイドの行動で
ハッと我に返る
「ねぇ…パートナーさん!好き。好きすぎて好き♡
ちょー好き♡だぁ〜い好き♡」
いつの間にか
ベッドの端へと移動し
座っていたフロイドが
私の手を取り
満面の笑みで、好意の言葉を口にしていた
『…はっ⁉︎ え?なに?急に?
馬鹿のひとつ覚えじゃあるまいし…。
自分が何言ってるかわかってんの?』
「えぇー…その反応は萎える。
ちゃーんと分かってるよ?
パートナーさんが好き!」
『うわぁ…ココは気付かれずに失恋して
友情END…。みたいなオチかと思うじゃん!
どんだけ自由だよ‼︎大体さぁ、なん……
……ちょ!』
話の途中だと言うのに手を引っ張られ
抱きつかれると
胸元に顔を埋め
頭を擦り付けるフロイド
『もうヤダこの自由人‼︎ちょーめんどくさー』
「パートナーさんだって人の事言えねーし!
ちょーめんどくせーじゃん!
オレのこと好きなのにさぁ、今だって…
パートナーさんから好きって言ってくんねーもん」
『あぁ…。確かに言ってないわ。
え?なぁに?言って欲しい訳??』
いつも茶化す様な感覚で
そんな言葉を口にしてみると
勢いよく顔を上げて
目尻を下げて
トロンとした表情を浮かべていた
「そーだよ?ねぇ…お願い♡」
『うっ…そんな顔してズルっ!
………好き』
顔から火を噴き出すんじゃないか
それくらい真っ赤にして
顔を逸らすと
フロイドの左手が後頭部を包み
少し力を入れるので
頭が下を向いてしまう
「パートナーさんのがズルい!
その顔絶対見せちゃダメだかんね?」
『は?どんな顔……ッッ⁉︎』
−チュッ−
「だぁ〜い好き♡」
その言葉と視界いっぱいに蕩けた表情のフロイド
『………』
「は⁉︎え?待って‼︎耐性なさすぎじゃん⁉︎
ごめんって!パートナーさん戻ってきて‼︎
……ねぇー………」
それから
数分揺さぶられながら
声を掛けられていた様だが
どうやら石のように硬く
ピクリとも動かなかったらしい
似て非なるチグハグな2人が
“恋人”としての日々へと、変わるのだった…
➖似て非なる者➖
〜Fin〜
「ねぇー!なんか、また振られたんだけど!
つまんねー!相手して!!」
物凄い音と共に扉が開き
部屋に来るや否やそんな愚痴を吐き
ベッドへとダイブするフロイド
『はぁ…またコレか…。
なんで毎回うちが、“アンタ”の相手なんて
しないといけないのよ。ウザイ。帰って!』
「えぇ…。傷心中のオレに向かってさぁ
ソレは酷くね?ね〜ぇ〜!慰めてよー!」
そう言って布団に包まり
コロコロと転がるフロイド
『なんなのよ!このウツボの片割れは…
ちょっと!マジで帰れ!ジェイドにしろ!』
入学してから何故か目を付けられてしまい
振り回される、戸惑った物の…
今では、学園で一番気を許せる相手となっていた
「ヤだよ!ジェイドじゃつまんねーの!
パートナーさんがいいのー!ねぇ、お願い♡」
『はぁ…もうホントにヤダ』
何度言っても諦めない為
スマホを取り出しジェイドへと電話する
数回のコール音の後
生身の人の声が耳に入る
【はい!貴方から電話なんて珍しいですね。
パートナーさん、どうしましたか?】
【ちょっと!ジェイド助けてよ…。
貴方の所の片割れ…フロイドがさぁ…
まーた、来てんだけど回収してよコレを!】
【フフッ。そんなに声を荒げて…。
おやおや、今日も貴方達2人は、
随分と仲がよろしい様ですね。
少し妬けてしまいますよ。】
【仲良くないって‼︎あー!もう!
その口調からしてさぁ、回収来る気無いし!
妬けるも何も無いのにムカつく!
あぁー!もう‼︎じゃーね!】
ブチっと、勢いよく電話を切り
ベッドへと投げつける
すると、フロイドへと当たり
怪訝そうな表情をコチラに向けてくる
「…ってぇ⁉︎ パートナーさん…。
なーにオレに投げつけてきてんのさぁ…
アハッ♡オレに絞められてぇーの?」
『誰のせいだ!当てたのは、謝るけど……
てか、そもそも“ココ”うちの部屋だが?
本当に自分の部屋帰れよ…フロイド』
本当はこんなやり取りでさえ楽しくて
胸躍らせていた
だって、彼が好きだから…
そんな私の気持ちに気付かない彼は
街に出掛ければ
声を掛けて来た女子と
付き合っては別れる…
そんな事を繰り返し
私の部屋で愚痴る
それが定番になっていた
「ヤ〜ダ〜!帰らないー!
ねぇ、パートナーさん…ぎゅーってしてよ…」
いつもは
フロイドから勝手に抱き締めてくるのに
今日に限って甘えてきた
いつもと違った反応を示す彼に戸惑った
『なに?今回は本気だった訳?
いつもと違って落ち込んでんじゃん?』
いつの間にかベッドの上に座り
枕を抱き締め
縮こまっているフロイド
「ちがっ⁉︎ ……違う。アイツに本気じゃない!
オレ…オレね‼︎
今日言われて気付いたんだぁ…」
“こんな事をしてたら、
いつか本当に大事な物を失います”
そう言われて自分の失いたく無い“者”が
誰なのかと解ったらしい…
必死に否定して、慌てふためく彼を見て
自身からサッと血の気が引くのが解った
『ハハッ…。ウケる…
フロイドが恋するとかありえねぇ……』
笑顔で繕ってみた物の
声は表情を失い
棒読みの様になっていた…
(あぁ…もうこの関係も終わりか。
“友達”として側にいられるのが
1番楽だったんだけどな…)
「…え?この気持ちって“恋”なの?
え?なんなの?マジで、わっかんねー‼︎」
『は?自覚無しかよ…。
相手もフロイドも罪作りだねぇ…』
(もういーや!逃げずに友達に徹するよ!
それでいーんだろ‼︎幸せになれよ!)
誰に言う訳でもなく
心の中で、悪態と祝福の言葉を吐き
フロイドの言葉を待った
「え?じゃぁ、オレ達罪作りな関係⁇」
『言ってる意味がわかんねー…。
フロイドはちゃんと話しをしろ!
いっつも話の端を折るから理解できない…』
「なんでだよ。わかるじゃん!
オレがパートナーさんを好きだから…
オレ達が罪作り?でしょ?」
キョトンとした顔で見つめてきたフロイド
彼の言葉を処理する事が出来ず
茫然と立ち尽くした
『………』
暫くそのままだったのだろうが
痺れを切らしたフロイドの行動で
ハッと我に返る
「ねぇ…パートナーさん!好き。好きすぎて好き♡
ちょー好き♡だぁ〜い好き♡」
いつの間にか
ベッドの端へと移動し
座っていたフロイドが
私の手を取り
満面の笑みで、好意の言葉を口にしていた
『…はっ⁉︎ え?なに?急に?
馬鹿のひとつ覚えじゃあるまいし…。
自分が何言ってるかわかってんの?』
「えぇー…その反応は萎える。
ちゃーんと分かってるよ?
パートナーさんが好き!」
『うわぁ…ココは気付かれずに失恋して
友情END…。みたいなオチかと思うじゃん!
どんだけ自由だよ‼︎大体さぁ、なん……
……ちょ!』
話の途中だと言うのに手を引っ張られ
抱きつかれると
胸元に顔を埋め
頭を擦り付けるフロイド
『もうヤダこの自由人‼︎ちょーめんどくさー』
「パートナーさんだって人の事言えねーし!
ちょーめんどくせーじゃん!
オレのこと好きなのにさぁ、今だって…
パートナーさんから好きって言ってくんねーもん」
『あぁ…。確かに言ってないわ。
え?なぁに?言って欲しい訳??』
いつも茶化す様な感覚で
そんな言葉を口にしてみると
勢いよく顔を上げて
目尻を下げて
トロンとした表情を浮かべていた
「そーだよ?ねぇ…お願い♡」
『うっ…そんな顔してズルっ!
………好き』
顔から火を噴き出すんじゃないか
それくらい真っ赤にして
顔を逸らすと
フロイドの左手が後頭部を包み
少し力を入れるので
頭が下を向いてしまう
「パートナーさんのがズルい!
その顔絶対見せちゃダメだかんね?」
『は?どんな顔……ッッ⁉︎』
−チュッ−
「だぁ〜い好き♡」
その言葉と視界いっぱいに蕩けた表情のフロイド
『………』
「は⁉︎え?待って‼︎耐性なさすぎじゃん⁉︎
ごめんって!パートナーさん戻ってきて‼︎
……ねぇー………」
それから
数分揺さぶられながら
声を掛けられていた様だが
どうやら石のように硬く
ピクリとも動かなかったらしい
似て非なるチグハグな2人が
“恋人”としての日々へと、変わるのだった…
➖似て非なる者➖
〜Fin〜