Everyday

ないしょのよるのはなし

2023/03/04 00:25
ウルラ:ったく、ひよの奴………騒ぐだけ騒いで寝やがって………。

依澄:すみません、宵待さん……。

ウルラ:別にいいけどよ……ほら、依澄も早く寝やがれ。もう0時過ぎてるじゃねーか。明日出掛けるんだろ。

依澄:でも、片付けとか……あでっ!!
(言い掛けて途中で額にデコピンをくらい)


ウルラ:んなもんガキが気にすんなよ。

依澄:分かりました………じゃあ、おやすみなさい。

ウルラ:おう、お休み。

依子:………ウルちゃーん!お風呂のシャンプーきれたわよぉ。

ウルラ:は!?なんで詰め替えねぇんだよバアサン!!

依子:ふふふ、なーんちゃって。嘘よ。

ウルラ:はぁ!?

依子:まぁまぁ、それよりちょっとこっちに来てちょうだい。
(リビングにある椅子に腰掛け)


ウルラ:いいか、バアサン。俺は今から片付けがある……。

依子:ウルラ。

ウルラ:!

依子:…………ほーら、早く。
(軽く手招きをし)


ウルラ:ちっ………。
(渋々と歩き、依子の前まで来ればそのまま跪いて)


依子:もうすぐ満月ねぇ……。
(突然部屋の電気が消える。窓からは月明かりが部屋を照らしていて)


ウルラ:ソーデスネ。

依子:つれないわねぇ、ウルラ。ま、貴方は新月の方が力が発揮できるものね………そうそう、頼みたい事があるのよ。

ウルラ:何だよ。

依子:ひよちゃんに付いてた虫について調べてちょうだいな。

ウルラ:……!おい、バアサン………それって……。

依子:ウルラ………私はねぇ、心配なのよ……孫達が危険な目に遭っていたら嫌でしょう?折角、一人娘が大切に育ててきたんですもの。

ウルラ:……………報復えっぐ……。
(ポツリと呟き)


依子:何か言ったかしら?

ウルラ:いーえ、………何でもねぇよ。調べるだけでいいんだろ?

依子:ええ。調べてくれたらあとは私がするわ。

ウルラ:…………へーへー。全ては『御主人サマ』の御心のままに。

依子:本当に思ってるのかしらねぇ…。じゃあ、私は寝るから片付けとこの後の『お仕事』、よろしくね?ウルちゃん。

ウルラ:は!?手伝わねぇのかよ!!

依子:私が手伝ったら一瞬で終わって意味がないでしょう。家政婦ウルちゃんの腕の見せ所よ。ふわぁ………それじゃ、おやすみぃ。
(欠伸を一つ溢せば手を振りながらリビングをあとにするようで)


ウルラ:おい、待ちやが………っ、くっそ!!ふざけんな、バアサン!!

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