Everyday
チョコ大作戦~前編~
2024/02/13 22:20陽依:ねぇねぇ!フェリちゃーん!
(終業のチャイムと共に鞄を片手にフェリシアの席に寄って)
フェリシア:どうしたのよ、陽依。またノート取ってないの?
陽依:ちがうよー!今日はちゃんと起きてたよ!じゃなくてね、もうすぐバレンタインでしょ?
フェリシア:ああ……この国はそういった行事があったわね。
陽依:フェリちゃん、外国暮らし長かったって言ってたもんね!あのね、良かったらなんだけど、一緒にチョコ作ろうよ!
フェリシア:作ろうって言っても、誰に渡すのよ。
陽依:フェリちゃん、好きな人いないの?
フェリシア:いっ…………い、居るわけないでしょ!?
陽依:またまた~……折角だからその人に作ろうよ~!!
フェリシア:作らないってば!大体、学生の本分は勉強でしょ!期末試験だって来月頭にあるし、陽依あんた勉強……
陽依:わーっ!その話今なーし!それに、もうランちゃんも誘ったんだよー。ね~?フェリちゃんも一緒に作ろうよー!
フェリシア:ラン……を放っておくとまずいわね………いい?あくまでランの付き添いで、私は作らないからね!?
陽依:むー!じゃあ、今からスーパーでランちゃんと待ち合わせだから、作りたくなったらいつでも言ってね!
フェリシア:ならない!ならないってば!!
───鵜久森家、台所───
ラン:それで結局フェリ姉、結局材料買ったんすね。
陽依:作りたくなったんだって!
フェリシア:ち、……違うわよ!うちの男子達が貰えなかったら憐れでしょ!?だから、私が仕方無く作るだけなんだから……!
ラン:でも、リヒ兄もゼフ兄もヴォルフも、この町に来たばっかの時ヤバかったっすよ?プレゼントの量。
陽依:そんなに?
ラン:うちの前にプレゼントの箱山積みになってたっす!ポストもラブレターでぱっつぱつになってたっすよ!
陽依:ゼファー伯爵モテモテっ……!やっぱライバル多いよね……。
ラン:ゼフ兄は紳士っすからね!
フェリシア:リヒトもゼフも人前での態度の問題でしょ……。
陽依:ヴォルフ君も格好いいよね!
フェリシア:ただの寝坊助なのになんでモテてるのかしら……。
ラン:アンニュイな感じがいいよね!ってクラスの子が言ってたっすよ。
フェリシア:それ、ただ眠いだけよ。
ウルラ:おい……ちゃんと進んでんのか、お前ら。
陽依:あ、ウルラさん!今からチョコ溶かすとこ!
ウルラ:うぉーーーい待て待て待て、ひよ!そのチョコどうする気だ。
(陽依の肩に手を置き制止して)
陽依:……?お湯で溶かす……
ウルラ:だからって沸騰した鍋に直接入れるやつがあるか!!
フェリシア・ラン:駄目なの?っすか?
ウルラ:駄目に決まってるわ!!女が三人も居てなんで誰も知らねーんだよ!!
陽依:レンジよりも直接溶かした方が早いかなーって!
フェリシア:料理なんて、火力が全てでしょ。
ラン:私は食べるの専門っす!
ウルラ:まともなやつが一人もいねぇ!!いいか、お前ら………失敗したくなけりゃ、ぜっっっっったい俺の言うこと聞けよ!?
三人:えー………。
ウルラ:考えてもみろ。お前らは作れればいいかもしれねぇ、向こうは食べるんだぞ。お前のチョコ次第で今後どう付き合っていくか決めるかもしれねぇだろうが。
陽依:つまり…?
ウルラ:チョコが不味かったら、ちょこっと距離置こうかな……ってなるかもしれねぇだろ。向こうが。
ラン:チョコだけにっすか?
フェリシア:あんた、それ全然面白くないわよ。
ウルラ:うるせぇな、ウルラジョークだよ!!とにかくだ……不味か美味いかなら、美味い方がいいだろ。
ラン:はっ………それはそうっすね!
ウルラ:なら、一旦俺の言うこと聞いとけ。料理下手でも人並みにはなる……はずだ。
陽依:ゼファー伯爵おとせる?
ウルラ:それはひよの頑張り次第だろ。というか、ランは誰にやるんだ?
ラン:私は家と学校の皆にっす!ユゴっちといすみん!
ウルラ:おー。依澄、絶対びっくりするぞ。ひよ、ランの腕捲ってやれ。
陽依:はーい!
ウルラ:………それで、お前は?
フェリシア:私はランの付き添いよ。うちの男子達に……。
ウルラ:アビにもやるんだろ?
フェリシア:は!!?
(動揺して持っているボウルを落とし)
ウルラ:っぶねぇ!!おい、ちゃんと持って……
(落ちかけたボウルをすんでのところでキャッチし)
フェリシア:っ、あ、……なんっ…………知っ……!!
(ゴムべら片手にわなわなと肩を震わせ。顔は自身の髪と同じくらい赤くなっていて)
ウルラ:お前、分かりやすいって言われるだろ。
フェリシア:い、言われないわよ!?
ウルラ:へーへー。そういや、あいつ14日の夜にうちに寄るらしいぞ。バアサンに預けものとかなんとかで。
フェリシア:!!
ウルラ:帰りに運が良けりゃ会えるかもなぁ?
フェリシア:っ……!!そ、そんなの……私の知ったことじゃないわよ!!
ウルラ:………ま、俺の独り言だ。忘れてくれてもいいぜ。
陽依:ウルラさーん!次はー?
ウルラ:おう今行く……って、おいラン!!なに堂々とつまみ食いしてんだ!!
(呼ばれた方に視線を向けると盛大にスプーンを口に含むランを見つけ、頭にチョップを入れ)
ラン:あいてっ!!だって美味しそうだったっすから……ちょっと味見を?
ウルラ:お前が食うとちょっとにならねぇだろうが!!
フェリシア:……………夜……ね……。
(終業のチャイムと共に鞄を片手にフェリシアの席に寄って)
フェリシア:どうしたのよ、陽依。またノート取ってないの?
陽依:ちがうよー!今日はちゃんと起きてたよ!じゃなくてね、もうすぐバレンタインでしょ?
フェリシア:ああ……この国はそういった行事があったわね。
陽依:フェリちゃん、外国暮らし長かったって言ってたもんね!あのね、良かったらなんだけど、一緒にチョコ作ろうよ!
フェリシア:作ろうって言っても、誰に渡すのよ。
陽依:フェリちゃん、好きな人いないの?
フェリシア:いっ…………い、居るわけないでしょ!?
陽依:またまた~……折角だからその人に作ろうよ~!!
フェリシア:作らないってば!大体、学生の本分は勉強でしょ!期末試験だって来月頭にあるし、陽依あんた勉強……
陽依:わーっ!その話今なーし!それに、もうランちゃんも誘ったんだよー。ね~?フェリちゃんも一緒に作ろうよー!
フェリシア:ラン……を放っておくとまずいわね………いい?あくまでランの付き添いで、私は作らないからね!?
陽依:むー!じゃあ、今からスーパーでランちゃんと待ち合わせだから、作りたくなったらいつでも言ってね!
フェリシア:ならない!ならないってば!!
───鵜久森家、台所───
ラン:それで結局フェリ姉、結局材料買ったんすね。
陽依:作りたくなったんだって!
フェリシア:ち、……違うわよ!うちの男子達が貰えなかったら憐れでしょ!?だから、私が仕方無く作るだけなんだから……!
ラン:でも、リヒ兄もゼフ兄もヴォルフも、この町に来たばっかの時ヤバかったっすよ?プレゼントの量。
陽依:そんなに?
ラン:うちの前にプレゼントの箱山積みになってたっす!ポストもラブレターでぱっつぱつになってたっすよ!
陽依:ゼファー伯爵モテモテっ……!やっぱライバル多いよね……。
ラン:ゼフ兄は紳士っすからね!
フェリシア:リヒトもゼフも人前での態度の問題でしょ……。
陽依:ヴォルフ君も格好いいよね!
フェリシア:ただの寝坊助なのになんでモテてるのかしら……。
ラン:アンニュイな感じがいいよね!ってクラスの子が言ってたっすよ。
フェリシア:それ、ただ眠いだけよ。
ウルラ:おい……ちゃんと進んでんのか、お前ら。
陽依:あ、ウルラさん!今からチョコ溶かすとこ!
ウルラ:うぉーーーい待て待て待て、ひよ!そのチョコどうする気だ。
(陽依の肩に手を置き制止して)
陽依:……?お湯で溶かす……
ウルラ:だからって沸騰した鍋に直接入れるやつがあるか!!
フェリシア・ラン:駄目なの?っすか?
ウルラ:駄目に決まってるわ!!女が三人も居てなんで誰も知らねーんだよ!!
陽依:レンジよりも直接溶かした方が早いかなーって!
フェリシア:料理なんて、火力が全てでしょ。
ラン:私は食べるの専門っす!
ウルラ:まともなやつが一人もいねぇ!!いいか、お前ら………失敗したくなけりゃ、ぜっっっっったい俺の言うこと聞けよ!?
三人:えー………。
ウルラ:考えてもみろ。お前らは作れればいいかもしれねぇ、向こうは食べるんだぞ。お前のチョコ次第で今後どう付き合っていくか決めるかもしれねぇだろうが。
陽依:つまり…?
ウルラ:チョコが不味かったら、ちょこっと距離置こうかな……ってなるかもしれねぇだろ。向こうが。
ラン:チョコだけにっすか?
フェリシア:あんた、それ全然面白くないわよ。
ウルラ:うるせぇな、ウルラジョークだよ!!とにかくだ……不味か美味いかなら、美味い方がいいだろ。
ラン:はっ………それはそうっすね!
ウルラ:なら、一旦俺の言うこと聞いとけ。料理下手でも人並みにはなる……はずだ。
陽依:ゼファー伯爵おとせる?
ウルラ:それはひよの頑張り次第だろ。というか、ランは誰にやるんだ?
ラン:私は家と学校の皆にっす!ユゴっちといすみん!
ウルラ:おー。依澄、絶対びっくりするぞ。ひよ、ランの腕捲ってやれ。
陽依:はーい!
ウルラ:………それで、お前は?
フェリシア:私はランの付き添いよ。うちの男子達に……。
ウルラ:アビにもやるんだろ?
フェリシア:は!!?
(動揺して持っているボウルを落とし)
ウルラ:っぶねぇ!!おい、ちゃんと持って……
(落ちかけたボウルをすんでのところでキャッチし)
フェリシア:っ、あ、……なんっ…………知っ……!!
(ゴムべら片手にわなわなと肩を震わせ。顔は自身の髪と同じくらい赤くなっていて)
ウルラ:お前、分かりやすいって言われるだろ。
フェリシア:い、言われないわよ!?
ウルラ:へーへー。そういや、あいつ14日の夜にうちに寄るらしいぞ。バアサンに預けものとかなんとかで。
フェリシア:!!
ウルラ:帰りに運が良けりゃ会えるかもなぁ?
フェリシア:っ……!!そ、そんなの……私の知ったことじゃないわよ!!
ウルラ:………ま、俺の独り言だ。忘れてくれてもいいぜ。
陽依:ウルラさーん!次はー?
ウルラ:おう今行く……って、おいラン!!なに堂々とつまみ食いしてんだ!!
(呼ばれた方に視線を向けると盛大にスプーンを口に含むランを見つけ、頭にチョップを入れ)
ラン:あいてっ!!だって美味しそうだったっすから……ちょっと味見を?
ウルラ:お前が食うとちょっとにならねぇだろうが!!
フェリシア:……………夜……ね……。