日常
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2023/12/05 23:13───雪白達が訪れる一刻前、琥珀宅───
琥珀:………謎の声、ですか?
黒喰:ああ。
琥珀:ふむ………なんと言うか、曖昧ですね。その声に聞き覚えはないのですか?
黒喰:ある気がするんだ………でも、残念ながら何も思い出せなくてね………。
琥珀:でも、その声は名前を呼んでいたのでしょう?
黒喰:………多分、私の知り合いなのだろうね。
琥珀:そういえば、私と出会う前の記憶は無いって言ってましたよね……。
黒喰:気付いたら此処に飛ばされていたからね。
琥珀:…………どうやら、遡るしかなさそうですね。
茜:………ぬら様ー?用事って何………っ!
(襖から少し顔を覗かせ。視界に入って来た人物に思わず息を飲み)
黒喰:おや、久しいね。ぬらの子。
茜:…………なんであんた此処にいるの……?
(即座に部屋に入り襖を閉めれば、ささっと琥珀の後ろに隠れ。陰から黒喰を睨み)
琥珀:そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ、茜。黒喰は何もしませんから。
黒喰:そうだとも。私は穏やかだからね。
茜:……………どうだか。
琥珀:さて、じゃあ私は少し外しますね。
(その場から立ち上がって)
茜:は!?ちょ……なんで!?
(隠れていた陰が無くなり慌てつつ)
琥珀:お茶と茶菓子を持ってくるだけです。
茜:そんなの狸ジジイに頼めば……。
琥珀:蘇芳はオタクの集まりでいないと言っていましたよ……なので少しの間だけ黒喰の話し相手になっていて下さい。
(にこりと笑みを浮かべつつ障子を開けてはその場を後にするようで)
茜:ちょっと……ぬら様!!
黒喰:そんなに警戒しなくとも、取って食べたりはしないさ。
茜:…………言っとくけど、ぬら様の友達だからって、俺はあんたのこと認めてないからね。
黒喰:はは、手厳しい………だがその言いぶりだと、ぬらの子は少なくとも私がぬらの友人だと認識しているということだね。
茜:!
黒喰:当たりかな?
茜:っ……うるさい。あと、その『ぬらの子』ってやめて。別に本当の子供じゃないし……。
黒喰:似たようなものだろう?君とぬらの関係は周囲でも評判だよ。
茜:評判ってどういうことなの……とにかく!ぬらの子は禁止。
黒喰:ふむ……では茜。君は、過去に大事な人を亡くしているね。
茜:!!!
黒喰:掘り返す訳じゃない。君の過去はぬらからも聞いたことがないし、私の憶測だけれど………どうかな。
茜:…………だったら何。
黒喰:少し前の話だ………謎の声を聞いた。雪白に襟巻きを触られた時、はっきりと。それが何なのか……ましては誰なのか、私には何も分からない。
茜:………………。
黒喰:今まで一度も気にしたことがなかった。過去など思い出した所で戻れやしない……けれど、もし………あの声の主が、私の名を呼ぶことに意味があったなら………私はそれを知りたい。その為には、茜。君の能力に頼る外無いと思ったんだ。
茜:それで俺の所に来たって訳ね。でもさ、いいの?
黒喰:………何がかな。
茜:あんた、その過去を知った時………後悔するかもしれないよ。
黒喰:………後悔ならもう数え切れないくらいしてるさ。
茜:!
黒喰:もし嫌ならば、断ってくれて構わない。
茜:俺が断ったらどうするつもり?
黒喰:また別の方法を考えるまでだね。
茜:…………はー……分かったよ。
黒喰:!
茜:協力すればいいんでしょ………あんたの過去を視るのを。
(右耳のカフスを外し。すれば全身に目が浮かび上がり、自身の両目は赤く変化していて)
黒喰:……………………。
茜:何、その顔。
黒喰:いや…………君は断ると思っていた。
茜:別に………あんたがぬら様の友達だからだし、………それにあんたも俺と同じだって分かったから。
黒喰:同じ?
茜:………何でもない。ほら、こっちに来て。どこでもいいから俺の身体に触れて。
(黒喰にこちらに来るように伝え)
黒喰:ああ…………ぬらが帰ってきてないが、先に視てもいいのかね。
茜:多分だけど、ぬら様は来ないよ………気を遣ってるんじゃないの?あんたのこと。
黒喰:………………そうか。
茜:本当にいいんだよね?
黒喰:構わないよ。
茜:そう………それじゃあ、いくよ。
琥珀:………謎の声、ですか?
黒喰:ああ。
琥珀:ふむ………なんと言うか、曖昧ですね。その声に聞き覚えはないのですか?
黒喰:ある気がするんだ………でも、残念ながら何も思い出せなくてね………。
琥珀:でも、その声は名前を呼んでいたのでしょう?
黒喰:………多分、私の知り合いなのだろうね。
琥珀:そういえば、私と出会う前の記憶は無いって言ってましたよね……。
黒喰:気付いたら此処に飛ばされていたからね。
琥珀:…………どうやら、遡るしかなさそうですね。
茜:………ぬら様ー?用事って何………っ!
(襖から少し顔を覗かせ。視界に入って来た人物に思わず息を飲み)
黒喰:おや、久しいね。ぬらの子。
茜:…………なんであんた此処にいるの……?
(即座に部屋に入り襖を閉めれば、ささっと琥珀の後ろに隠れ。陰から黒喰を睨み)
琥珀:そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ、茜。黒喰は何もしませんから。
黒喰:そうだとも。私は穏やかだからね。
茜:……………どうだか。
琥珀:さて、じゃあ私は少し外しますね。
(その場から立ち上がって)
茜:は!?ちょ……なんで!?
(隠れていた陰が無くなり慌てつつ)
琥珀:お茶と茶菓子を持ってくるだけです。
茜:そんなの狸ジジイに頼めば……。
琥珀:蘇芳はオタクの集まりでいないと言っていましたよ……なので少しの間だけ黒喰の話し相手になっていて下さい。
(にこりと笑みを浮かべつつ障子を開けてはその場を後にするようで)
茜:ちょっと……ぬら様!!
黒喰:そんなに警戒しなくとも、取って食べたりはしないさ。
茜:…………言っとくけど、ぬら様の友達だからって、俺はあんたのこと認めてないからね。
黒喰:はは、手厳しい………だがその言いぶりだと、ぬらの子は少なくとも私がぬらの友人だと認識しているということだね。
茜:!
黒喰:当たりかな?
茜:っ……うるさい。あと、その『ぬらの子』ってやめて。別に本当の子供じゃないし……。
黒喰:似たようなものだろう?君とぬらの関係は周囲でも評判だよ。
茜:評判ってどういうことなの……とにかく!ぬらの子は禁止。
黒喰:ふむ……では茜。君は、過去に大事な人を亡くしているね。
茜:!!!
黒喰:掘り返す訳じゃない。君の過去はぬらからも聞いたことがないし、私の憶測だけれど………どうかな。
茜:…………だったら何。
黒喰:少し前の話だ………謎の声を聞いた。雪白に襟巻きを触られた時、はっきりと。それが何なのか……ましては誰なのか、私には何も分からない。
茜:………………。
黒喰:今まで一度も気にしたことがなかった。過去など思い出した所で戻れやしない……けれど、もし………あの声の主が、私の名を呼ぶことに意味があったなら………私はそれを知りたい。その為には、茜。君の能力に頼る外無いと思ったんだ。
茜:それで俺の所に来たって訳ね。でもさ、いいの?
黒喰:………何がかな。
茜:あんた、その過去を知った時………後悔するかもしれないよ。
黒喰:………後悔ならもう数え切れないくらいしてるさ。
茜:!
黒喰:もし嫌ならば、断ってくれて構わない。
茜:俺が断ったらどうするつもり?
黒喰:また別の方法を考えるまでだね。
茜:…………はー……分かったよ。
黒喰:!
茜:協力すればいいんでしょ………あんたの過去を視るのを。
(右耳のカフスを外し。すれば全身に目が浮かび上がり、自身の両目は赤く変化していて)
黒喰:……………………。
茜:何、その顔。
黒喰:いや…………君は断ると思っていた。
茜:別に………あんたがぬら様の友達だからだし、………それにあんたも俺と同じだって分かったから。
黒喰:同じ?
茜:………何でもない。ほら、こっちに来て。どこでもいいから俺の身体に触れて。
(黒喰にこちらに来るように伝え)
黒喰:ああ…………ぬらが帰ってきてないが、先に視てもいいのかね。
茜:多分だけど、ぬら様は来ないよ………気を遣ってるんじゃないの?あんたのこと。
黒喰:………………そうか。
茜:本当にいいんだよね?
黒喰:構わないよ。
茜:そう………それじゃあ、いくよ。