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2021.01.12 14:39にコメントを下さった方へ2021011215:15

この度はhello solitary handをご拝読頂き誠に有難う御座います。

先ずは沢山のお言葉をお送りくださった事を心より感謝致します。本作も気付けばかなりの大長編となっており、それを毎度ご拝読下さる方がいらっしゃる事を本当に嬉しく思います。そして何より、本作を読んでこんなにも様々な事を考え、考察し、心動かして下さる方がいらっしゃる事。また、その想いをお伝え頂けた事に恥ずかしながら涙が出そうな程感激しております。

二次創作ではあれども、愛する作品の登場人物の言動を借り受けると決めた以上、オリジナルの作品対して恥ずかしくない物語を綴ろうと勝手に努めて参りました。仰る通り、キャラクター一人一人の人物像を考察し、納得がいくまで書いては消しを繰り返して当作品を綴って参りました。ネタは出来ているのに表現が気に入らない、もっと善い言い回しがある筈だとか。ここはこうしたいけど、これだと後で話が破綻する、でもこれだとちょっと苦しいしなぁとか。筆が止まり迷う事は何度もありました。特に、この物語にはチート級の天才と直感力に優れたキャラクターが割りかしゴロゴロと居るので、彼等を何処まで欺けるか、また気付いた上で動かずに居る条件を如何に整えるかに一番苦労しています。正直「登場人物皆国木田君なら楽なのに」と何度思ったか知れません。

そして、この度頂いたお言葉の返礼に一つ暴露してしまいますと、本作のテーマは『太宰治を救う為の物語』です。

完全な所感を敢えて申し上げますと、オリジナルの「文豪ストレイドッグス」と云う物語に於いて、太宰治と云うキャラクターは何時も頼られ、求められ、そしてそれらに100%応える人物に思います。「太宰がきっと何とかしてくれる」。そう思って疑わない人々が余りにも多く、そして彼自身もそれを当然と感じて疑問すら抱いていない様に思います。しかし太宰でも大切なものを取り零してしまう事があると知ってから、私にはそれが酷く寂しい事の様に思えました。だから喩え二次創作でも太宰治に「大丈夫だよ」と云って抱き締めてくれる人が居る物語が欲しいと思っていました。正直今回筆を取ったのはコロナ禍で時間が余り、「供給するものが無いなら自分で作ってしまおう」と云う軽いものでした。しかし、唯一の理解者たる友人にすら「お前の孤独を埋めるものはこの世のどこにもない」と言い切られた十八歳の少年に、縋り付ける相手の居る世界を作ってあげたかったのも本心です。

そして人間とは調子に乗るもので、ここまで来たなら太宰の他にも手を伸ばせるものは伸ばしてしまおうと筆を走らせました。主人公が文豪ストレイドッグスの登場人物達を過保護な迄に甘やかすのはその反映でもあります。人によっては「それくらい大丈夫でしょう」と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、其処には必ず痛みがあり、だからこそ主人公は誰よりも痛みに敏感な人間として描いています。

却説、嬉しさの余り必要以上の事まで書き込んでしまいましたが、それ程迄に頂いたコメントが嬉しかったのだとどうかご容赦下さい。そして今後ですが、実は未だ魔人さんの内面をしっかり構築するに足る情報が出てきていない為、共喰い編の執筆は原作待ちになる可能性があります。折角更新を楽しみにして下さっているのに大変申し訳ありません。しかし今迄原作沿いのストーリーばかり書いてきた分、逆に原作が貯まるまでは番外編やif時空やパロディものなどを書いて更新していきたいと思っております。私の方でも、正直メタいギャグが描きたくてうずうずして居ます。現在リクエストアンケートと云うのも実施しておりますので、もし読んでみたいネタがありましたらお気軽にお送り下さい。その際は、誠心誠意執筆させて頂きます。

ここまで大変長くなってしまいましたが、改めまして hello solitary handを全編通してご拝読下さり誠に有難う御座いました。そしてこれからも、この不器用な寂しがり屋達の物語にお付き合い頂ければ幸いです。またのお越しを、心よりお待ちしております。