hello solitary hand・番外編
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※本作は、原作ストックが溜まる迄本編の更新が止まり、暇を持て余した登場人物達が、溜まり溜まったあれやこれやをぶち撒ける、狂気の宴である。
本編の人物・団体・事件などには一切関係なく、好き勝手に云いたい放題云い争っています。「わん!」時空くらいの緩いノリでお楽しみください。
****
梶「うはははは!さぁさぁ皆様御立合い!原作沿いの本編がひと段落付き、新たな波乱が幕を開けた今日この頃!しかして辿るべき原作は更に上を行く狂瀾怒濤の大波乱!と云う事で、今の内に溜まり溜まったあれやこれやを綺麗さっぱり吐き出して、心機一転新章に臨みましょうと立ち上がったこの企画。題して『HSH徹底生討論大会』!!司会はこの僕、科学と真理の探究者梶井基次郎が務めさせて頂きます!!」
国「おい、何故貴様が司会なのだ。本編にすら出ていないだろうが」
安「彼なら公平且つ軽快に場を盛り上げてくれるだろうという、上の安直な決定です。諦めて下さい」
梶「おぉっとぉ?紹介も無しに喋り出すとは、中々に出たがりのようだねぇ!素晴らしい!それでこそ選ばれし傑物達だ!ともなれば、もう自ら自己紹介をして貰った方が善いかな?善いよね?では満を持して名乗るがいい!選ばれし解説者達よ!!」
安「どうも。内務省異能特務課参事補佐、坂口安吾です。一週間振りに自宅に帰れると恥ずかしながら浮かれて職場を後にした所、この不思議空間に解説者として移送されていました。取り敢えず、特別手当は口座に振り込んでおいてください。仮にこれが無償労働であった場合、全力で司法に訴えます」
国「武装探偵社調査員、国木田独歩だ。同じく今日の予定を完璧に熟し、帰りがけに居酒屋の暖簾を潜った所、気が付いたら此処に居た…。何でも善いが、日付が変わる前には家に帰してくれ。明日の業務に差し障る…」
梶「な・る・ほ・ど。矢張り皆、気が付いたら此処に集められてい居た訳か!中々に興味深い現象だね。僕は三日振りに風呂に入ろうと、研究室の扉を開けたら此処に居たよ!因みに今、履いてません!」
安「最も要らない情報が出た所でさっさと本題に入りましょう。それと、貴方はそれ以上僕に近づかないで下さい」
国「同感だな。善く判らんが、このトンチキな催しが終われば俺達も解放される筈だ。それとお前、あと三
梶「うははは!解説者達の呼吸も眼鏡もバッチリ揃った所で、ご希望通りゲストをお呼びしようじゃないか!さぁさぁ、鬼が出るか蛇がでるか、ドキドキの瞬間だねぇ!」
国「まぁ、凡その見当は付くがな」
安「寧ろ、鬼や蛇の方が百倍ましですね」
梶「一番手は!その有り余る包容力と財力で、多くの乙女の心を鷲掴みにし、更には自ら身を引く男気で数多の読者の心を切なさのどん底に叩き落とした罪深い男!リアルでも“クリスマスを一緒に過ごしたいキャラ2020年男性編”八位のスーパーダーリン!中原中也ぁー!!」
中「あ!おい梶井!何処だ此処!?否、其れより何で探偵社と学者眼鏡迄!」
安「諦めて下さい中也君。此処はそう云う空間です。早々に受け入れた方が楽ですよ」
中「そう云う空間って何だよ!判るように説明しろ!」
国「心中察するが、俺達は同じ被害者だ。今は互いに争っている場合ではない。優先すべきは、この巫山戯た催しの終幕だ」
中「否訳判んねぇよ!おい梶井!どういう事だこりゃ!」
梶「では続いて次のゲストは!」
中「聞けや!!」
梶「期待のニューフェイス!気になるあの子の個人情報ならBMI値迄把握している、が!肝心の好感度は絶賛最下位を爆走中!けれど本人全く気にしていないぞ!今日も盗撮映像で飯が美味い、恐怖の電子ストーカー、フョードル・ドストエフスキー!」
ドス「困りましたね。折角団らん中の彼女の声を聞きながら夕食を楽しんでいましたのに…」
中「おい、盗撮映像どころか、盗聴器迄仕掛けてやがるぞこのモヤシ」
ドス「彼女、何時も美味しそうに食事を摂るので、その声を聞いていると此方まで美味しい気分になるんですよね…」
中「おい教授眼鏡。手前役人だろ。アレ何とかしろ」
安「生憎ストーカー対策は専門外ですので」
梶「そしてぇ!お待ちかねのメインゲスト!!全てを見透かす天才的頭脳を持ちながら、本編ではその頭脳が悉く裏目に出まくっている百戦錬磨のプレイボーイ(笑)!寧ろあれでよく大団円に纏まったなと誰もが首を捻る拗らせキング、太宰おさ―――ぎゃああああああ!!」
太「御託は善いから責任者を出せ」
梶「あ、あれはぁ!?―――
太「いいから責任者を出せと云っているのだよ。二回殴って五十発撃つ」
中「死体を無駄に撃つんじゃねぇよ」
安「太宰君。眼が完全にマフィア時代に戻ってますね」
国「ええ。探偵社内でも、ああ云う眼をした太宰には近付くべからずと暗黙のしきたりが出来ています」
梶「こ、これは…、出だしから大波乱の予感だねぇ。だがしかぁーし!これで参加者も全員出揃った!改めて、『HSH徹底生討論大会』を始めて行こうじゃないか!!うははははは!!」
****
梶「さぁ、では参加者各々席に着いた所で早速討論会を始めさせて貰うよ!今更聞けない疑問から、今だから云える思い出話。果てには溜まりに溜まった鬱憤まで何でも有りだ!物申したい人から挙手!!」
太「はい!この作品は“太宰落ち”を語っておきながら、モブが出しゃばり過ぎだと思います!特にダサい帽子被ったチビの描写が多過ぎるので、今からでも全部私に差し替えるべきだと思います!」
中「巫山戯んなコラ!抑々話が破綻するわ!俺と云い合うシーン如何辻褄合わせる心算だ手前!?」
太「もう其処はBEAST時空の私とか、文マヨの学スト時空の私とか怪盗の私とか、コラボ商品の九尾の私とか吸血鬼の私連れて来れば善いんじゃない?」
中「手前みてぇな最低男、世界に一人で十分だわ!否、寧ろ一人も要らねぇ!」
太「でも、此処を訪れる読者の皆さんは“太宰落ち”を読みに来ているのだよ?幾ら引き立て役とは云え、私と君に取り合われるより、私と私に取り合われる方が絶対嬉しと思うけどなぁ」
中「誰が引き立て役だ!!そんな地獄の取り合い、殺し合いに発展する事必須じゃねぇか!」
太「はっ!凡ゆる私を下し、最後に生き残った私が彼女と結ばれてハッピーエンド…。いいねぇ、凄くロマンチック…」
中「どう考えてもドラスティックなバッドエンドだろうが!!」
ドス「まぁ実際、最初から太宰君の許に彼女が引き取られて居たら、抑々話自体が黒の時代の時点で悲劇として終幕していましたからね」
太・中「「は?」」
安「丁度手元に解答資料が現れたので、誠に遺憾ですが僕から解説させて頂きます。本作の主人公こと臼井さんを最初に誰の所に放り込むか考えた際、太宰君の許へに突っ込めば序盤から『※閲覧注意』のオンパレードになった挙句、先に彼女の精神が折れると確信し、話を前に進める為に中也君の許に預ける方向に持って行ったそうです」
太「何奴も此奴も私を何だと思ってる訳?」
ドス「ですが、実際貴方は二度彼女にそういった乱暴を働いて」
太「ストーカーは黙っててくれる?」
中「おい、
太「落ち着け中也。これは魔人の策略だ。君は善い様に踊らされているだけなのだよ。判るだろう?」
ドス「因みに彼、貴方と菫さんに肉体関係を持たせた上でそれをネタに彼女を束縛しようと、貴方のお酒に催春剤を」
太「にゃあああ!!」
中「汝、陰鬱なる汚濁の許容よ」
太「人間失格!!」
梶「おぉっと!三者早くも一発触発の空気だー!」
安「判ってはいましたが、矢張り混沌の極みですね」
国「と云うか、何を如何したらこんな癖の強い奴等に執着されるのだ彼奴は…。男運が悪いを通り越していっそ呪いの類だぞ…」
梶「う~む。僕はそのご婦人に実際会った事が無いんだけど…。そんなに魅力的な女性なのかい?」
国「俺に聞くな。あの唐変木二号の魅力など俺に判る訳無いだろう。奴の長所など真面目で律儀な点くらいだ」
安「僕も同意見ですね。と云うか、僕が知って居る彼女のエピソードなんて、途轍もない熱量で太宰君の写真を量産していた事と、帰り際胃薬を下さった事。最近何故か人伝に差し入れを下さった事と、ゴミ袋の山に蹴り飛ばされた事。そして巨大な龍の額を拳で叩き割った事くらいです」
梶「え?ナニソレ。そのご婦人はゴリラか何かぎゃああああああ!!」
太「何故避けるんだい?そんな事をしても苦痛が長引くだけだよ?」
ドス「罪の軛より解き放たれ、魂の救われん事を」
梶「
中「悪ぃな梶井。手前の不始末は手前で着けろ」
梶「そんなーーーー!!」
安「ですが実際、この四年で一体彼女に何があったのですか?確かにポートマフィア時代から彼女は、その稀有な異能力に任せて様々な無茶を繰り広げていましたが、少なくとも身体能力的には普通だった筈では…?」
太「……だってさ、マスター国木ぃ~田くん?」
国「…………」
安「はい…?」
太「まぁ確かに社長の異能の影響もあって、菫は自分の異能を大分自在に操れるようになった。それも彼女の戦闘力が上がった一因だとは思うけど、残り九割は間違いなく君の所為だよねぇ~?」
国「っ!!元はと云えば、お前が阿呆らしい理由で彼奴から逃げ回ったのが原因だろうが!俺はその気晴らし序に武術を教えていただけだ!お前に避けられる不満から稽古に熱が入り、彼奴がメキメキと上達していったのは俺の所為じゃない!況してや神話生物や龍退治の方法など、俺は教えた覚えはないぞ!!」
梶「あの~…、此処迄の話を聞くと、どうしても件のご婦人が戦闘種族か改造人間の様に思えてならないんだけど…。彼女をよく知るゲスト陣的には如何云う風に見えてるんだい?」
太「はいはいはーい!彼女の魅力を語るならこの私、共有時間最長且つ彼女の恋人である太宰治以上の適任者は居ないよ!予備知識零からでも判る様、私が彼女の素晴らしさを徹底解説してあげようじゃないか!」
梶「おぉ。矢っ張りと云うか、こう云う局面では主張が激しい太宰元幹部!でも、う~ん。これは長くなりそうな予感…。尺が足りるかな…」
太「ふっ、心配には及ばないさ。真実は何時だって単純明快なのだから。善いかい、臼井菫と云いう女性はねぇ…、
―――訳が判らない程愛らしい人だよ!!」
中「おい、ご自慢の語彙力が死んでんぞ糞太宰」
ドス「貴方、彼女が関わると著しくIQ値が低下しますよね」
太「はぁ?抑々彼女の愛らしさを言葉で解説出来たら、私も苦労していないのだよ。況してや彼女に会った事も無い人間が、たかが聞き齧りの説明で理解しようなんて烏滸がましいにも程があるね」
ドス「いっそ清々しい程の居直り様ですね」
中「我先に名乗りを上げた人間とは思えねぇ逆ギレだな」
太「ふぅん?じゃあ君達は私以上に的確に、完璧に、彼女の魅力を解説出来ると云うのかい?」
中「なっ!?何でそうなるんだよ!?」
太「おやおや~?若しかして恥ずかしいのかなぁ~?意中の女性の魅力さえ語れないなんて、矢っ張り精神年齢迄思春期のおこちゃまで止まってるんでちゅか中也くぅ~ん?」
中「んだとコラぁ!!」
ドス「ふむ。ぼくは貴方がたと違って、特別彼女に女性的な魅力を感じている訳ではありませんが、それでも宜しければご説明しますよ」
太「へぇ、度重なるストーカー行為に加え、どさくさに紛れて彼女に口移しで薬を服用させておきながら、君は下心が微塵も無かったと豪語するのかい?何とも愉快な冗談だねぇ?なら云って御覧よ。君が彼女の何にそんなに魅せられているのかを―――!」
ドス「ふふふ、善いでしょう。確かに彼女は凡庸です。特異な異能力を持って居る事を除けば、何処にでも居る普通の女性。ですが…、
―――彼女は僕の福音です」
太「日本語を話せ」
中「云ってる事は何一つ判らねぇが、取り敢えず此奴を野放しにしてたらヤベェ事はよく判ったわ」
ドス「おや、困りましたね。矢張り理解力に差のある方にご説明するのは難しい」
太「こっちのミジンコ脳は兎も角、私でも理解出来ないんだから完全に君側の問題だよ」
中「おい誰がミジンコ脳だ!二人纏めてミジンコサイズに圧縮されてぇか!?」
ドス「では、今度は貴方がお手本を見せて下さい。それに合わせて説明のレベルを落して差し上げますから」
中「……おい糞太宰。此奴マジでお前とそっくりだな…」
太「うん。自覚はしてるけど今は一緒にしないでくれる?」
ドス「さぁどうぞ。それとも、ぼくや太宰君をあれだけ扱き下ろしておきながら、ご自分には自信が無いのですか?」
中「あぁ!?巫山戯んな!上等だよ。彼奴の善い所上げりゃあ良いんだろ!?……まぁ…その…、あれだ……。とどのつまり…
―――いい女、だよ。彼奴は……」
太・ドス「「…………」」
中「…………」
太・ドス「「ヒソヒソ…」」
中「んっだよコラ!!云いてぇ事があんならハッキリ云えや陰険コンビ!!」
国「まぁ、前者二人に比べれば比較的真面に聞こえる意見だな。理解出来るかは別として」
梶「う~ん、確かに。しかもこれ、中也殿にしては結構な高評価だよ?」
中「うるっせぇな!兎に角、彼奴の長所は真面目さや腕っぷしだけじゃねぇ!肝も座ってるし、料理も巧ぇし、それに…なんだ…。ああ見えてちゃんと、女らしい所だってあんだよ…」
安「べた惚れじゃないですか」
中「あ゛ぁ゛ん!?」
太・ドス「「ヒソヒソ…」」
中「だから手前らはヒソヒソ話やめろ!」
梶「うははは!成程成程!少なくとも件のご婦人に対する中也殿の好感度が、上限オーバーしている事は判ったよ!因みにそんな中也殿は、本編にもの申したい事なんかは無いのですか?」
中「は?別にねぇよそんなもん。今の立ち位置は俺が選んだ結果だ。今更掘り返す心算はねぇ。
……まぁだが、強いて云やぁ…。今後は、彼奴が出来るだけ笑って過ごせる様な展開が続いてくれりゃあ善い…とは、思うがよ……」
太「え?何アレ、何処に向けてのコメント?こんな時迄スパダリアピール?そんなに読者から支持を集めたいのあの蛞蝓」
ドス「仕方ありませんよ太宰君。ifルートで多少救済されたとは云え、彼は事実上本編の攻略対象から降板したも同然。寧ろ下手に序盤で親密になってしまった分、今後彼女との絡みも慎重にならざるおえない。ラブコメにありがちな『表向き主人公の恋路を応援しながら、実は主人公を恋い慕っている二番手』に収まってしまった彼には、もう読者人気以外に心の支えがないのです」
中「聞こえたら聞こえたで、腹立つ邪推してんじゃねぇよ!てか手前露西亜人の癖に、何で日本のラブコメあるある知ってんだ!?」
ドス「いつ何時、ぼくと彼女に同じ事が降り掛かるか判りませんので、色々読んで勉強しました」
太「安心しなよ。そんなイベントフラグは私が片っ端から叩き折ってやるから」
梶「ねぇ、これ身内贔屓無しにしても、中也殿ルート選んだ方が幸せだったんじゃない、そのご婦人」
安「まぁ確かに、中也君は本作に於ける唯一の良心と云っても過言ではありませんからね。
元から荒っぽい俺様キャラと見せかけての世話焼き兄貴分キャラ、其処に小柄な身長も相まってギャップのドラコニアルームと呼ばれていた彼ですが。本作に於いては臼井さんに対する異様な迄の“男前対応”に加えて、彼女の幸せを思い見送る姿は『貴方本当にマフィアですか』と尋ねたくなる程男気溢れる振る舞いでしたし。正直僕も、(太宰落ち)の表記を二度見した読者の皆さんの気持ちは理解できます」
太「ちょっと聞き捨てならないなぁ安吾!確かに中也の振る舞いは一般的には胸キュンポイント満載と云えなくもなくなくないけど!抑々中也が活躍している時点でおかしくない!?何度も云う様にこれは“太宰落ち”の夢小説なのだよ!?」
国「丁度手元に解答資料が現れたので、面倒この上ないが俺から解説してやろう太宰。元々の予定では、此処迄中原幹部が活躍する予定はなかったそうだ。しかし、菫を最初に中原幹部の下に付けた結果『あ、ここ多分こうするな』、『あ、ここ多分こう動くな』と話を進めて行くうちに、気が付いたら現在のスパダリ幹部が構築されて居たそうだ。此処だけの話、余りにスパダリ値が高過ぎて後半『これ、どうやって太宰に落とせば善いんだ』と作者も頭を抱えたらしい」
太「だから最初から私の下に付けとけばよかったじゃん!」
中「それだとこのサイトが、凡ゆる意味で年齢制限祭りになるっつってんだろうがこのヤンデレ百貨店!」
ドス「まぁ、この界隈で太宰君はヤンデレ人気高いですからね」
太「君にだけは云われたくないんだけど」
国「補足すると、この話を書く前に太宰目当てに始めた文マヨで一年経っても全くお前のSSRが出ず。代わりに中原幹部のSSRが全属性揃った上にそれが非常に有用で、イベントも石集めも中原パーティで走り抜けた結果、『必ずピンチに駆け付け救ってくれる最高の男前』として中原幹部は位置付けられ、その影響が本作にも如実に現れているそうだ」
太「それ私関係無くない!?と云うかもう私のSSRもいっぱい来てるんだから、私もその位置付けで善いじゃん!」
ドス「でも貴方のSSR、支援系に偏っていて火力がイマイチなものが多いですよね。しかも先日ステップアップガチャを全部回したにも関らず、貴方の僵尸SSRは一体も出ませんでしたし」
太「毒ばっかり振り撒くデバフ特化型は黙ってて。それに君だって、ステップアップガチャ完走した癖に冬服SSR出なかっただろう。石を集めるイベントも無いまま通常クエ周回した挙句、確定二分の一で澁澤二枚抜きした絶望はきっと尾を引くよ」
中「だあぁ!煩えな!大体手前、何だかんだでちゃんと美味しい所取り出来たんだから、文句云ってんじゃねぇよ!」
太「その美味しい所に至る迄に、私が一体どれだけの苦渋を飲み干したと思ってるのだい中也?四年掛けてこびり付いた初恋上塗りして、最後には殆ど自爆覚悟で漸く私は菫との両想いを捥ぎ取ったのだよ?そんな艱難辛苦を乗り越えて、やっとこれから大手を振ってイチャイチャ出来る筈だったのに、次の章で間男投入された私の気持ちが君に判るのかいスパダリ幹部の中也ぁ?」
中「あ…、否その…」
太「しかもさ、次共喰い編って事は確実に此奴が絡んでくるじゃない。それを退けたとしても、どの道私天人五衰編からムルソー送りでしょ?原作の私があの硝子ケースで、一体何回誕生日を迎えたか判っているのかい?この分だと今年の誕生日も彼処で迎える羽目になるよきっと」
ドス「安心して下さい太宰君。君がムルソーに送られた頃には、きっと彼女との縁も綺麗に切れていますよ。どうか彼女の事はぼくに任せて、看守に見守られ乍ら四度目の誕生日を楽しんで下さい」
太「何当然の様に、私から彼女を略奪した未来計画立ててるのかなぁ魔人さん?と云うか君も同じ硝子ケースに閉じ込められる事忘れて無い?断言するけど、どうせ君も彼処で四度目の誕生日を迎える事になるからね絶対」
ドス「おや?しかしこの国の物語は、一人攻略したら新たな攻略対象に移行するのがセオリーなのでは?」
中「仮にも恋愛小説に少年漫画のシステム当て嵌めんじゃねぇよ」
太「それ以前に、君にはifルートすら認めないから」
ドス「ご心配無く。どの道本編がぼくルートになりますので」
太・中「「させるか!」」
梶「ほほう!どうやらニューフェイス、フョードルはこの太宰落ちルートを乗っ取る気満々の様だね!ではでは、そんな挑戦者は何か物申したい事は無いかい?」
ドス「そうですねぇ…。今の所ぼくは太宰君の様に瑣末な不満を抱いている訳でも、また彼の元相棒の様に敗北者に落ちた訳でも有りませんが…」
中「止めるなよ」
太「やっちまえ中也」
安「すみません。外でやってくれませんか?」
ドス「敢えて申し上げるなら、ぼくと菫さんの日常をダイジェストに纏めた短編の執筆を希望します」
国「は?おいちょっと待て…。日常も何も、貴様が菫と関わったのは実質二回だけでは…」
ドス「いいえ?ぼくは何時も彼女を傍で見守って居ますよ」
国・梶・中「「「は?」」」
ドス「喩えば今日は、朝六時に起床。絡みついて来る太宰君をあしらって、六時半迄身支度と朝食の準備。その後太宰君を起こし七時迄朝食を摂り、彼に身支度をさせながら食器を片付け七時半に家を出ました。その後七時四十五分頃に出社し業務準備。八時に出社した同僚に珈琲を淹れ、座席に着きメールの確認。その中から依頼を各社員に通達し、振り分けの相談。後輩二人に依頼の詳細を説明して九時に送り出し、その後古参の名探偵に入った依頼内容を確認。本人に許可を取った上で承る旨を先方に連絡。九時半に事務所を出て現場を目指すも、途中彼が歩くのを拒否した為背負って歩きました。しかしその後も彼の機嫌は治らず、結果予定から二十分遅れて現場に到着。依頼主に頭を下げつつ依頼の内容を再度確認し、それを聞いた件の名探偵は三秒で依頼を解決。十一時二十三分に早めの昼食を近場の喫茶店で摂って」
中「いや待て怖ぇよ!」
国「情報が細か過ぎて逆に何も入って来ない……」
太「ふっ、馬鹿馬鹿しい。その程度の基本的な情報、私だって常に把握しているよ」
安「それもそれで問題では?」
ドス「ふふふ、耳が痛いですね。しかし太宰君、君は彼女と同居しているのですから、寧ろこの程度、知って居て当然ではないのですか?」
太「嗚呼、だから私はそれ以上に、もっと深く、綿密に、彼女の日々の生活を把握しているよ。勿論、この場で君達にひけらかす心算も無い。其れは私だけが知っていれば良い事だからね」
ドス「成程…、では昨夜彼女が貴方の入浴中を見計らい、隠れて何をしていたかも、当然ご存じと云う事ですね」
太「…………」
ドス「…………」
太「368Njσ號tG8」
ドス「β72ωカ103ン?」
太「R225αθヰハnn」
ドス「7bd1144ヲσ」
太「フッ、pα號N34tyヰ?」
ドス「ふふふ、45scンθ?」
梶「おおっと!悪魔的天才二人が突然謎の言語で会話を始めてしまったー!でも善からぬ事を話しているのはフィーリングで判るぞ!?」
中「おい。あんな悪質ストーカー共のさばらせとくなんざ、手前ら表側は何やってんだ」
国・安「「返す言葉も無い」」
??『やれやれ、最後まで事の顛末を見届ける心算で居たが、こりゃそうも云ってられなくなっちまったねェ』
太・国「「「―――っ!」」」
??『全くじゃ、如何に男だけの集いとは云え限度と云うものが在ろうに。まぁ、化けの皮を剥がす良い機会ではあったがのう』
安・中「「―――っ!?」」
ドス「おや?」
梶「こ…、この声は……」
与『あーあー、聞こえてるかい野郎共?こちら別室の与謝野晶子だ。悪いが、アンタらの遣り取りは全てモニタリングさせて貰った。今迄の遣り取りは最初から一言残さず丸聞こえサ』
紅『同じく別室の尾崎紅葉じゃ。本来この催しは、其方の会話を聞きながら
梶「当の…本人……?」
与『ほら、アンタからも何か云ってっやんなよ』
紅『案ずるでない。此度ばかりは
太「ま…、まさか…」
『………どうも、皆さんお疲れ様です。別室の臼井菫です…』
太・中「「―――っ!?」」
『その……はい…。梶井さん?折角なので私からも一つもの申させて頂いても宜しいでしょうか?』
梶「え?あ、はい、どうぞ…」
『有難う御座います。では、失礼して…。多くは望みません。地獄の様なシリアスパートも頑張って乗り切ります。なのでどうか
―――人間として最低限、プライバシーの権利を下さい。以上です』
全員「……………」
与『安心しな菫。アンタの願いは
紅『ならば
『有難う晶子ちゃん。紅葉さんも有難う御座います。……それと、太宰?』
太「は、はい…っ」
『まぁ、うん。君に私生活を把握されるのは半ば諦めてるし、場合によってはそれで安心する所もあるんだけどさ…。
―――流石に今回は反省しろな?』
太「っ!!」
与『じゃあ、今からそっちに向かうよ。嗚呼、云うまでも無いが、その馬鹿共逃がした奴等も連帯責任だよ』
紅『聞いた通りじゃ中也、梶井。その二人、夢々逃がすでないぞ?』
中・梶「「っ!!」」
―――プツン。
全員「……………」
ダっ!
国「待て太宰!大人しく往生しろ!」
太「仲間を売って迄助かりたいのかい!国木田君の薄情者!!」
安「中也君!太宰君は国木田さんに任せて、僕達は魔人の捕縛を!」
中「俺に命令すんじゃねぇよ教授眼鏡!って、ちょっと待て、彼奴何処行きやがった!?」
梶「うはははは!たたた大変な事になってきたねぇ!どうやらこの狂乱の宴『HSH徹底生討論大会』も此処迄のようだ!中々に個性的な意見が飛び出してきたけど、取り合えず結論は『ご婦人の秘密は暴くべからず』かな。それでは皆さようなら!この梶井と、本編でお目に掛かれる日を楽しみにしていてくれ給え!!うははははははは!!」