きんいろの奇跡
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何が何だか分からないまま連れてこられたオリアスは、未だ顔を真っ赤にした名無しさんの様子を伺うものの彼女が何かを伝えようとしているのは明らかで。
覚悟を決めたように名無しさんは勢いよく頭を下げた。
「ごめんなさいっオズくん!」
「.......へ、え??急にどうしたの」
「まさか自分がこんなにも鈍いとは思ってなくて思い返すだけで恥ずかしいんだけどさ...」
「...んん?」
「今までの言動を考えればすぐに分かった事なのに、バラム先生に教えて貰うまで気がつきもしなかったんだ」
「!ちょっと待って、バラム先生に聞いたってもしかしてっ」
そこまで言ってオリアスの脳内に巡るのは、つい先日名無しさんの事を相談しに行った際の出来事で。
何度聞いても自分には教えて貰えないと判断したものの、たまに無理して笑う彼女を見たくなかったという思いが彼の心にはあり、ただの自己満足故の申し出だと思っていたのだ。
そしてその時に、バラムに尋ねられるがまま名無しさんへの恋心に気がついた事を相談していたという逃れられない事実を思い出し、オリアスは焦った。
何故ならこの事についてはいつか自分から言うと決めていたし、女性の口から言わせてしまうだなんて思いもしなかったからだ。
「(まさかとは思うが、こんな恥ずかしそうに赤面しながら話すってそれしかなくない?...え、まじで?今?)」
...人づてに伝わってしまうとは思わなかったとある種の覚悟を決めていると予想とは違った言葉が静かな植物塔に響いた。
「あんなに心配してくれてたのに、私自分の事で精一杯で全然気がつかなくて...ほんっとにごめんなさい!」
「...........え」
「それに気がついたらもう、恥ずかしいやら情けないやらで居ても立っても居られなくてさ」
「..........んん?え、言いたい事ってまさか」
「...だから、改めてありがとう。その気持ちだけで本当に元気が出た、嬉しいっ...!」
「っ................」
...まるで花が咲くように笑うとはこう言う事を言うのかと。
錯覚してしまう程には、頬を朱色に染めながら心底嬉しそうな顔で笑う名無しさんは綺麗で。目が、離せなくて...
オリアスは愛おしそうに目を細める。
「(........あぁ、俺はこんなにも...彼女に惚れてたんだな)」
強い瞳と目が合った時も、顔色悪く寝込んでいた時も、無意識に手を握り微笑まれた時も。
偶然会っていたように思えた日々は彼の無意識が生み出した独占欲だったのだ。
覚悟を決めたように名無しさんは勢いよく頭を下げた。
「ごめんなさいっオズくん!」
「.......へ、え??急にどうしたの」
「まさか自分がこんなにも鈍いとは思ってなくて思い返すだけで恥ずかしいんだけどさ...」
「...んん?」
「今までの言動を考えればすぐに分かった事なのに、バラム先生に教えて貰うまで気がつきもしなかったんだ」
「!ちょっと待って、バラム先生に聞いたってもしかしてっ」
そこまで言ってオリアスの脳内に巡るのは、つい先日名無しさんの事を相談しに行った際の出来事で。
何度聞いても自分には教えて貰えないと判断したものの、たまに無理して笑う彼女を見たくなかったという思いが彼の心にはあり、ただの自己満足故の申し出だと思っていたのだ。
そしてその時に、バラムに尋ねられるがまま名無しさんへの恋心に気がついた事を相談していたという逃れられない事実を思い出し、オリアスは焦った。
何故ならこの事についてはいつか自分から言うと決めていたし、女性の口から言わせてしまうだなんて思いもしなかったからだ。
「(まさかとは思うが、こんな恥ずかしそうに赤面しながら話すってそれしかなくない?...え、まじで?今?)」
...人づてに伝わってしまうとは思わなかったとある種の覚悟を決めていると予想とは違った言葉が静かな植物塔に響いた。
「あんなに心配してくれてたのに、私自分の事で精一杯で全然気がつかなくて...ほんっとにごめんなさい!」
「...........え」
「それに気がついたらもう、恥ずかしいやら情けないやらで居ても立っても居られなくてさ」
「..........んん?え、言いたい事ってまさか」
「...だから、改めてありがとう。その気持ちだけで本当に元気が出た、嬉しいっ...!」
「っ................」
...まるで花が咲くように笑うとはこう言う事を言うのかと。
錯覚してしまう程には、頬を朱色に染めながら心底嬉しそうな顔で笑う名無しさんは綺麗で。目が、離せなくて...
オリアスは愛おしそうに目を細める。
「(........あぁ、俺はこんなにも...彼女に惚れてたんだな)」
強い瞳と目が合った時も、顔色悪く寝込んでいた時も、無意識に手を握り微笑まれた時も。
偶然会っていたように思えた日々は彼の無意識が生み出した独占欲だったのだ。