エンドライフ②
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《22.穏やかな日常》
あの日から物凄くこの船には馴染んだなと本当に思う。戦闘員として女が乗る事はタブーであったので、始めから全てが上手く行っていた訳ではなかったが、今ではすっかり良い喧嘩仲間としてやれている。
最前線に出ないという約束の上乗る事になったものの、やはり全員が全員女のうちを戦闘員として認めてくれる訳も無く、勿論揶揄われたり囲まれたりする事もあったが、その時はやむを得ず実力で倒して来たのが功を奏したのだ。
最初は勿論隊長達が庇ってくれようとしていたが、自分は海賊でも無いのだから当然の感情であるし自分で出来る範囲では対処したいと申し出れば渋々と言った感じで許してくれたので、隊長達のお陰でも大いにある。
「名無しさんー!そろそろこっちの服破れそうだからまた直してくれねーか」
「お、いいよ〜。ほなそこ置いといて、洗濯干し終わったらやっておくわ」
「サンキューな!本当お前が来て服代がかなり浮くから助かってるよ」
「おい名無しさん、それ終わったらあっちで稽古にまた付き合ってくれ。今日は負けねーからな」
「ほな勝った方がデザート譲るってのはどうや」
「のった!じゃあ俺らはあっちで鍛錬してるからよ、終わったら甲板に来てくれよ」
外で仕事をしていると中にいる時よりも声を掛けられる事が多くて嬉しくなってしまう。その度に皆に認められている気がするのだ。この船に乗って早4ヶ月、白ひげ海賊団の存在は今まで以上にかなり大切なものになっていた。
専らの仕事としては洗濯、裁縫、たまにマルコの手伝いとして簡単な治療をしたり、元々していた仕事としての身体のメンテナンス係を任せられている。
能力を使えば、物の修繕は新品同様に生まれ変わるので皆は凄く喜んでくれた。元々はこういった使い方がメインな能力であるからだ。
「それにしてもお前がこんなに器用だとはなァ。まさか医学に通じてるとは思わなかったよい」
「医者じゃないから手術とかそういうレベルは難しいけどなー。簡単な怪我とか筋肉や骨の異常ぐらいしか見られへんもん」
「十分だよい。この船は血の気が多い奴が多いからねい、名無しさんに診て貰えるっつって喧嘩に励んでたよい」
「あかんやつやんそれ、マルコも止めてよ」
「動かねェよりはマシだろ。結果あいつらの実力もちったァ上がってんだ、それに越した事はねェ」
それはそうやけどさと呟けば無理しねェ程度に頑張んなと言われたので、頑張ろうと心に決めたうちは多分少し単純である。この4ヶ月で隊長さん達とは接する機会も多くかなり馴染んだ事も嬉しい事実でもあった。
そして今日は何と週に1回の和食を作っても良い日なのでこの日に限っては夕方以降厨房に篭っていたりもする。
「イゾウー、親父ー、出来たでー」
「グララララ!今日も随分と美味そうじゃあねェか」
「あぁ、まさかワノ国を出てから味噌汁や煮付けを食べられるとは思っていなかったからな。名無しさんには本当に感謝している」
「そんな大袈裟な(笑)ほらほらっ、冷めてまう前に食べや」
出す度に毎回こうやって褒められるのだから悪い気はしないし何なら少し恥ずかしい。最初はひょんな事から晩酌時に出したおつまみだけであったものも、今では週に1回は和食を好んで食べたいと言われるようになったので、久々に料理を振る舞った時、エースやルフィ、サボやダダンさん達と重なって物凄く嬉しかったのを覚えている。
特に最近では、マルコやビスタ、ラクヨウまでもが和食を楽しみに待っていてくれるので週に1度とはいえ待っている姿がまるで、小さい子供のようで癒されているのはここだけの秘密だ。
「なあ名無しさんちゃん、今日の味噌汁は何が入ってんだ?このワカメみてーなやつすっげぇ香りがいいなァ!上手い!」
「おお!流石サッチや、それなこないだ寄った島で見つけてさ〜〜!うちもそれめちゃくちゃ好きやねん、美味しいよな」
「あおさか。よく見つけたな、名無しさん。島によっては生息しない海藻だから見つけるのに一苦労するんだが...やっぱり美味いな」
「おれはこっちのふわふわした白いやつが好みだなァ。清酒にも合いそうなぐらいに美味ェよい」
「蟹のしんじょやな。サッチがはんぺん仕入れてくれとったからさ久々に食べたくなって。マルコは優しい味付け好きっぽいから好みかなーと思ってんよ」
口々にアレが好きだ、これが上手いと言ってくれるので一層嬉しくなってしまう。特に親父は皆みたいにアレコレ言うことは少ないが、気に入ったものはいつも以上によく食べてくれるので、そこから好きそうな料理を作るのも楽しみの一つなのだ。
「親父、これ気に入った?」
「あぁ、美味ェなァ」
「へへへやっぱり。甘辛いの好きそうやったから、豚のブロック肉と大根とかで煮込んだごった煮は多分好きかなーって思ったんよ。....よっしゃ!当たりや」
「お前ェは本当自分の事でもねェのに嬉しそうに笑いやがる」
「嬉しいからね(笑)」
「そうかよ。...まァ、悪かねェわなァ」
やっぱり親父に喜んで貰えるのは本当に嬉しいのでまた来週も頑張ろうという気持ちになる。そんな様子を見る度にマルコは名無しさんがまたオヤジにデレデレしてるよいと揶揄ってくるので、そこから言い合いに発展するのはいつもの事で。
「そんな事言うてな、マルコやって親父の事大好きなん知っとうねんからな」
「何当たり前の事言ってんだい、なあオヤジ」
「何だまだ名無しさんちゃんは知らねェーのか?マルコはな、この船にきたばっかの頃夜になる度オヤジん所行って一緒に寝てたんだぜ?」
「あァ、あったなァそんな事。まだまだ小せェひよっこ見習いだったマルコが夜になると枕持ってオヤジん所いく様は可愛いかったよなァ」
「ぅ、うるせェよい!サッチもラクヨウも黙ってろい!」
「へぇえーーー、そうなのか」
ニマニマとしながら話しを聞いていただけなのにぺしんと軽く頭を叩かれる、解せない。
それにしてもこのマルコに、いや今でも主に頭は可愛いがこのマルコにそんな可愛げのある時期もあったのだなと思うと自然とほっぺたが緩んでしまう。
「親父、マルコとの添い寝はどうやった?」
「あァ?そりゃァ聞くのは野暮ってもんだろうぜ名無しさんよ」
「ははーん、そうやな、やめとくわ」
「お、オヤジ!変な言い方すんなよい」
「グララララ!おれと眠りてェ奴ァ、いつでも来りァいい。場合によっちゃ返り討ちにしちまう可能性もあるがなァ」
親父がそう言えば一瞬マルコがたじろいだように見えて、サッチとアイコンタクトをしてニマニマとしていれば、目敏く気がついたマルコにデコピンをされたのは言うまでもない。
あの日から物凄くこの船には馴染んだなと本当に思う。戦闘員として女が乗る事はタブーであったので、始めから全てが上手く行っていた訳ではなかったが、今ではすっかり良い喧嘩仲間としてやれている。
最前線に出ないという約束の上乗る事になったものの、やはり全員が全員女のうちを戦闘員として認めてくれる訳も無く、勿論揶揄われたり囲まれたりする事もあったが、その時はやむを得ず実力で倒して来たのが功を奏したのだ。
最初は勿論隊長達が庇ってくれようとしていたが、自分は海賊でも無いのだから当然の感情であるし自分で出来る範囲では対処したいと申し出れば渋々と言った感じで許してくれたので、隊長達のお陰でも大いにある。
「名無しさんー!そろそろこっちの服破れそうだからまた直してくれねーか」
「お、いいよ〜。ほなそこ置いといて、洗濯干し終わったらやっておくわ」
「サンキューな!本当お前が来て服代がかなり浮くから助かってるよ」
「おい名無しさん、それ終わったらあっちで稽古にまた付き合ってくれ。今日は負けねーからな」
「ほな勝った方がデザート譲るってのはどうや」
「のった!じゃあ俺らはあっちで鍛錬してるからよ、終わったら甲板に来てくれよ」
外で仕事をしていると中にいる時よりも声を掛けられる事が多くて嬉しくなってしまう。その度に皆に認められている気がするのだ。この船に乗って早4ヶ月、白ひげ海賊団の存在は今まで以上にかなり大切なものになっていた。
専らの仕事としては洗濯、裁縫、たまにマルコの手伝いとして簡単な治療をしたり、元々していた仕事としての身体のメンテナンス係を任せられている。
能力を使えば、物の修繕は新品同様に生まれ変わるので皆は凄く喜んでくれた。元々はこういった使い方がメインな能力であるからだ。
「それにしてもお前がこんなに器用だとはなァ。まさか医学に通じてるとは思わなかったよい」
「医者じゃないから手術とかそういうレベルは難しいけどなー。簡単な怪我とか筋肉や骨の異常ぐらいしか見られへんもん」
「十分だよい。この船は血の気が多い奴が多いからねい、名無しさんに診て貰えるっつって喧嘩に励んでたよい」
「あかんやつやんそれ、マルコも止めてよ」
「動かねェよりはマシだろ。結果あいつらの実力もちったァ上がってんだ、それに越した事はねェ」
それはそうやけどさと呟けば無理しねェ程度に頑張んなと言われたので、頑張ろうと心に決めたうちは多分少し単純である。この4ヶ月で隊長さん達とは接する機会も多くかなり馴染んだ事も嬉しい事実でもあった。
そして今日は何と週に1回の和食を作っても良い日なのでこの日に限っては夕方以降厨房に篭っていたりもする。
「イゾウー、親父ー、出来たでー」
「グララララ!今日も随分と美味そうじゃあねェか」
「あぁ、まさかワノ国を出てから味噌汁や煮付けを食べられるとは思っていなかったからな。名無しさんには本当に感謝している」
「そんな大袈裟な(笑)ほらほらっ、冷めてまう前に食べや」
出す度に毎回こうやって褒められるのだから悪い気はしないし何なら少し恥ずかしい。最初はひょんな事から晩酌時に出したおつまみだけであったものも、今では週に1回は和食を好んで食べたいと言われるようになったので、久々に料理を振る舞った時、エースやルフィ、サボやダダンさん達と重なって物凄く嬉しかったのを覚えている。
特に最近では、マルコやビスタ、ラクヨウまでもが和食を楽しみに待っていてくれるので週に1度とはいえ待っている姿がまるで、小さい子供のようで癒されているのはここだけの秘密だ。
「なあ名無しさんちゃん、今日の味噌汁は何が入ってんだ?このワカメみてーなやつすっげぇ香りがいいなァ!上手い!」
「おお!流石サッチや、それなこないだ寄った島で見つけてさ〜〜!うちもそれめちゃくちゃ好きやねん、美味しいよな」
「あおさか。よく見つけたな、名無しさん。島によっては生息しない海藻だから見つけるのに一苦労するんだが...やっぱり美味いな」
「おれはこっちのふわふわした白いやつが好みだなァ。清酒にも合いそうなぐらいに美味ェよい」
「蟹のしんじょやな。サッチがはんぺん仕入れてくれとったからさ久々に食べたくなって。マルコは優しい味付け好きっぽいから好みかなーと思ってんよ」
口々にアレが好きだ、これが上手いと言ってくれるので一層嬉しくなってしまう。特に親父は皆みたいにアレコレ言うことは少ないが、気に入ったものはいつも以上によく食べてくれるので、そこから好きそうな料理を作るのも楽しみの一つなのだ。
「親父、これ気に入った?」
「あぁ、美味ェなァ」
「へへへやっぱり。甘辛いの好きそうやったから、豚のブロック肉と大根とかで煮込んだごった煮は多分好きかなーって思ったんよ。....よっしゃ!当たりや」
「お前ェは本当自分の事でもねェのに嬉しそうに笑いやがる」
「嬉しいからね(笑)」
「そうかよ。...まァ、悪かねェわなァ」
やっぱり親父に喜んで貰えるのは本当に嬉しいのでまた来週も頑張ろうという気持ちになる。そんな様子を見る度にマルコは名無しさんがまたオヤジにデレデレしてるよいと揶揄ってくるので、そこから言い合いに発展するのはいつもの事で。
「そんな事言うてな、マルコやって親父の事大好きなん知っとうねんからな」
「何当たり前の事言ってんだい、なあオヤジ」
「何だまだ名無しさんちゃんは知らねェーのか?マルコはな、この船にきたばっかの頃夜になる度オヤジん所行って一緒に寝てたんだぜ?」
「あァ、あったなァそんな事。まだまだ小せェひよっこ見習いだったマルコが夜になると枕持ってオヤジん所いく様は可愛いかったよなァ」
「ぅ、うるせェよい!サッチもラクヨウも黙ってろい!」
「へぇえーーー、そうなのか」
ニマニマとしながら話しを聞いていただけなのにぺしんと軽く頭を叩かれる、解せない。
それにしてもこのマルコに、いや今でも主に頭は可愛いがこのマルコにそんな可愛げのある時期もあったのだなと思うと自然とほっぺたが緩んでしまう。
「親父、マルコとの添い寝はどうやった?」
「あァ?そりゃァ聞くのは野暮ってもんだろうぜ名無しさんよ」
「ははーん、そうやな、やめとくわ」
「お、オヤジ!変な言い方すんなよい」
「グララララ!おれと眠りてェ奴ァ、いつでも来りァいい。場合によっちゃ返り討ちにしちまう可能性もあるがなァ」
親父がそう言えば一瞬マルコがたじろいだように見えて、サッチとアイコンタクトをしてニマニマとしていれば、目敏く気がついたマルコにデコピンをされたのは言うまでもない。