エンドライフ②
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《19.温かい場所》
「どうだ、おれの息子たちは。品がねェ奴ばっかだっただろう」
「はははっ、確かにお上品て感じでは無かったけどめちゃくちゃ話しやすくて良い人達やなーって思ったよ」
「グララララ!お前ェも大概変わりモンだなァ」
パチパチと焚き火から上がる音と穏やかな白ひげの声が広がり、心地の良い夜空も相待って凄く安心をする。皆もそうなのだろうなと思いながら先程まで楽しそうに騒いでいた眠るクルー達を見やっていれば、愉快そうな声が響いて顔を上げた。
「名無しさん、お前ェはおれ達に一体何を見ていやがる。今日そこらで会った奴に向ける顔じゃあねェだろうよ、その面は」
「.....、すーごいなぁ本間。親父さんには全部お見通しって訳か」
「おれも伊達に長く生きちゃいねェからなァ。お前が歳以上に落ち着いてんなァ...そのせいか」
「何かもう見透かされ過ぎとって笑えてきたや(笑)...ありがとう」
何を言うまでもなく見抜いているその様に、話しやすいように流れを作ってくれた気遣いに流石大船長やなと感服した。本当器の広さが想像を遥かに超えていて大きな身体以上に懐が深い。
「そうやなぁ...俄に信じ難い事ではあるのやけど、うちさ本間は今27歳になってるはずやったんよ」
真実を伝えるかどうかギリギリまで迷ったが、受け入れて貰えるかどうかは別として、今日会ったばかりの人間一人をここまで大切に扱ってくれる白ひげに嘘は吐きたくなかった。
「元々は海賊とは無縁の世界で生きてたんやけどさ、ある日突然目が覚めたらこの世界に来とって、10歳も身体が若返ってしまっとってさ。それはもうなービックリした」
「...確かに、おいそれと出来る経験じゃあねェわなァ」
「やろ?(笑)まーそんなこんなでさ、13歳の時運良く優しい人達に拾って貰えたり新しい場所で生き抜く術を身につけさせて貰えたりして今、ここにおるんよ」
「そんな経験しといて、よく擦れずにここまでこれたもんだ。世界を恨みゃしなかったのか」
「まさか。こんな異質なうちを受け入れてくれただけじゃなく居場所までくれた優しい山賊や子供達までおったからな、感謝はすれど恨む暇もなかったや(笑)」
そう言って笑えば同じように笑ってくれてその笑い声に心が救われる。
「そこで出会えた内の一人が親父さんに救われて、白ひげ海賊団全員にも救って貰えたからその時からずっと皆に会いたかったんよな。...やからなぁ、皆に会えて本間に嬉しいねん」
「グララララッ、随分とまたお人好しだなァお前ェもよ」
「ふふっ、どうやろ。その子のお陰でこの世界で生きる意味を見つけられたもんやしな。...やから、さっき言うてた何を見てるって質問は...多分皆を通してその子を見てたのはあったのかもしれへんな」
元気にしてるといいなと呟けば、会ってねェのかと聞かれたので突然離れ離れになったから4年はもう会えてはいないと伝えると、何を思ったのか頭に温かい重みが乗っかってきたのでそっと白ひげを見上げる。
「どうだ、名無しさん。お前おれの娘にならねェか」
「うえっ.........?」
「話を聞く限り今は行く宛ても帰り道も分からねェんだろ。だったらお前ェの言う生きる意味をくれた奴に会うまででも、おれの船に乗りァいい」
ここで会ったのも何かの縁だと笑い声を上げた白ひげを見て、胸がギュッと締め付けられてしまってそれと同時に堪えていた色んなものが溢れ出そうになった。
「.....っ、ふふっ、うん、....うん!ありがとう、ございます」
「グララララッ、礼なんざいらねェーよ。好きに生きやがれ」
「..........、あーーー、親父さん、好きやーー」
「グララララ!ガキだがお前ェみてーな美人に言われるたァ、おれもまだまだ捨てたもんじゃあねェなァ」
泣かないように両手で顔を隠しながら震える声で叫べば、その音を包み込むかのような穏やかな声で笑ってくれた。
「どうだ、おれの息子たちは。品がねェ奴ばっかだっただろう」
「はははっ、確かにお上品て感じでは無かったけどめちゃくちゃ話しやすくて良い人達やなーって思ったよ」
「グララララ!お前ェも大概変わりモンだなァ」
パチパチと焚き火から上がる音と穏やかな白ひげの声が広がり、心地の良い夜空も相待って凄く安心をする。皆もそうなのだろうなと思いながら先程まで楽しそうに騒いでいた眠るクルー達を見やっていれば、愉快そうな声が響いて顔を上げた。
「名無しさん、お前ェはおれ達に一体何を見ていやがる。今日そこらで会った奴に向ける顔じゃあねェだろうよ、その面は」
「.....、すーごいなぁ本間。親父さんには全部お見通しって訳か」
「おれも伊達に長く生きちゃいねェからなァ。お前が歳以上に落ち着いてんなァ...そのせいか」
「何かもう見透かされ過ぎとって笑えてきたや(笑)...ありがとう」
何を言うまでもなく見抜いているその様に、話しやすいように流れを作ってくれた気遣いに流石大船長やなと感服した。本当器の広さが想像を遥かに超えていて大きな身体以上に懐が深い。
「そうやなぁ...俄に信じ難い事ではあるのやけど、うちさ本間は今27歳になってるはずやったんよ」
真実を伝えるかどうかギリギリまで迷ったが、受け入れて貰えるかどうかは別として、今日会ったばかりの人間一人をここまで大切に扱ってくれる白ひげに嘘は吐きたくなかった。
「元々は海賊とは無縁の世界で生きてたんやけどさ、ある日突然目が覚めたらこの世界に来とって、10歳も身体が若返ってしまっとってさ。それはもうなービックリした」
「...確かに、おいそれと出来る経験じゃあねェわなァ」
「やろ?(笑)まーそんなこんなでさ、13歳の時運良く優しい人達に拾って貰えたり新しい場所で生き抜く術を身につけさせて貰えたりして今、ここにおるんよ」
「そんな経験しといて、よく擦れずにここまでこれたもんだ。世界を恨みゃしなかったのか」
「まさか。こんな異質なうちを受け入れてくれただけじゃなく居場所までくれた優しい山賊や子供達までおったからな、感謝はすれど恨む暇もなかったや(笑)」
そう言って笑えば同じように笑ってくれてその笑い声に心が救われる。
「そこで出会えた内の一人が親父さんに救われて、白ひげ海賊団全員にも救って貰えたからその時からずっと皆に会いたかったんよな。...やからなぁ、皆に会えて本間に嬉しいねん」
「グララララッ、随分とまたお人好しだなァお前ェもよ」
「ふふっ、どうやろ。その子のお陰でこの世界で生きる意味を見つけられたもんやしな。...やから、さっき言うてた何を見てるって質問は...多分皆を通してその子を見てたのはあったのかもしれへんな」
元気にしてるといいなと呟けば、会ってねェのかと聞かれたので突然離れ離れになったから4年はもう会えてはいないと伝えると、何を思ったのか頭に温かい重みが乗っかってきたのでそっと白ひげを見上げる。
「どうだ、名無しさん。お前おれの娘にならねェか」
「うえっ.........?」
「話を聞く限り今は行く宛ても帰り道も分からねェんだろ。だったらお前ェの言う生きる意味をくれた奴に会うまででも、おれの船に乗りァいい」
ここで会ったのも何かの縁だと笑い声を上げた白ひげを見て、胸がギュッと締め付けられてしまってそれと同時に堪えていた色んなものが溢れ出そうになった。
「.....っ、ふふっ、うん、....うん!ありがとう、ございます」
「グララララッ、礼なんざいらねェーよ。好きに生きやがれ」
「..........、あーーー、親父さん、好きやーー」
「グララララ!ガキだがお前ェみてーな美人に言われるたァ、おれもまだまだ捨てたもんじゃあねェなァ」
泣かないように両手で顔を隠しながら震える声で叫べば、その音を包み込むかのような穏やかな声で笑ってくれた。