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《53.なによりも痛いもの》
その後は必死だった。とりあえず皆を部屋に押し込んで、音を出さないように救急箱と桶にお水やタオルを引っ掛けてやっとの思いで部屋に戻る。
「ごめんな、ちょっと遅くなった。お風呂の火消してあったから冷たくてごめんやけど我慢してな」
「名無しさん、ルフィを先にみてやってくれ」
「あぁ、頼むよ名無しさん」
部屋に入るや否やそう見上げてくるエースとサボに頷いて、2人はちょっと待っててなと声を掛けた。
「ルフィ、痛いやろうけど一旦包帯外すで」
「あ、おい!山賊がおれに触るな!」
「...でもそうすると、エースとサボの手当てがずっと出来ひんままなんやけど、ルフィはそれでいいの?」
「んぐっ....んんんんん。きょ、今日は特別だからな!」
「はいはいありがとうね」
「いいんだ、気にするな!」
そんな会話をしていれば、後ろでひそひそと
「何であいつはあんなに偉そうなんだよ...ってか山賊って?」
「あぁそれか。何でか知らねえが名無しさんの事山賊だって思い込んでるらしいんだよ」
「名無しさんが??」
「おう、理由は知らねえけどな。名無しさんも名無しさんで否定もしねえし放っておいたら未だに勘違いしてるみたいだな」
「教えてやれよ」
呆れるサボと淡々と伝えるエース。そんな声を聞きながら、包帯を外し終わった身体を見てその余りの痛々しさに眉が寄る。
「.....ちょっと沁みるで」
「........」
何かが刺さったのであろう傷口や全身の殴られた後、既に痣になってる場所もあったり、頭何かはいくつか切れてて血が固まっていた......あまりにも、酷い。
全身拭き終えた後必要な場所には薬を塗ってから綺麗なガーゼや包帯を巻いていく。よく頑張ったなと声をかければ、黙ったままだったルフィが小さくお礼を言ってきた。
「ほな次はエースとサボ......って、エース自分で拭いたん?」
「別に...こんぐらい自分で出来る」
「恥ずかしいんだろ〜お前」
「ぅううっせえ!違ぇーわバカ!」
「ほな...先にエースから先に消毒しよっか。サボはもうちょい待てるか?」
「おうっ、おれは名無しさんに拭いて貰うからゆっくりやれよ」
そう言ってから笑うサボに、エースと含めてルフィ程では無さそうかとちょっとだけ安心した。それでも主に上半身や顔についた傷はいつも以上で、何があったのかと心が痛い。
何とかエースも終えてから、サボの包帯も取ってみればエースよりも傷口が深そうで痛かっただろうにと苦しくなった。
やっとの思いで全員の手当てを終えれば、想像以上に重なった血だらけのガーゼだらけに浮かんだ怖い想像を急いで打ち消す。少しぼうっとしていたのか、視線を感じて目線を下げれば3人揃ってこちらを見上げてくるものだから、ふいに何かが満たされてそっとしゃがんで皆を抱きしめる。
「おかえり。よく、頑張ったな」
「...........」
後の片付けはやってくるから、お布団あるし今日もうゆっくり休みと声をかけて部屋を出る。
「本間に、生きててよかった」
誰もいない空間で、呟くように漏れ出たそれは静かな夜に溶け込んでゆっくりと消えていった。
その後は必死だった。とりあえず皆を部屋に押し込んで、音を出さないように救急箱と桶にお水やタオルを引っ掛けてやっとの思いで部屋に戻る。
「ごめんな、ちょっと遅くなった。お風呂の火消してあったから冷たくてごめんやけど我慢してな」
「名無しさん、ルフィを先にみてやってくれ」
「あぁ、頼むよ名無しさん」
部屋に入るや否やそう見上げてくるエースとサボに頷いて、2人はちょっと待っててなと声を掛けた。
「ルフィ、痛いやろうけど一旦包帯外すで」
「あ、おい!山賊がおれに触るな!」
「...でもそうすると、エースとサボの手当てがずっと出来ひんままなんやけど、ルフィはそれでいいの?」
「んぐっ....んんんんん。きょ、今日は特別だからな!」
「はいはいありがとうね」
「いいんだ、気にするな!」
そんな会話をしていれば、後ろでひそひそと
「何であいつはあんなに偉そうなんだよ...ってか山賊って?」
「あぁそれか。何でか知らねえが名無しさんの事山賊だって思い込んでるらしいんだよ」
「名無しさんが??」
「おう、理由は知らねえけどな。名無しさんも名無しさんで否定もしねえし放っておいたら未だに勘違いしてるみたいだな」
「教えてやれよ」
呆れるサボと淡々と伝えるエース。そんな声を聞きながら、包帯を外し終わった身体を見てその余りの痛々しさに眉が寄る。
「.....ちょっと沁みるで」
「........」
何かが刺さったのであろう傷口や全身の殴られた後、既に痣になってる場所もあったり、頭何かはいくつか切れてて血が固まっていた......あまりにも、酷い。
全身拭き終えた後必要な場所には薬を塗ってから綺麗なガーゼや包帯を巻いていく。よく頑張ったなと声をかければ、黙ったままだったルフィが小さくお礼を言ってきた。
「ほな次はエースとサボ......って、エース自分で拭いたん?」
「別に...こんぐらい自分で出来る」
「恥ずかしいんだろ〜お前」
「ぅううっせえ!違ぇーわバカ!」
「ほな...先にエースから先に消毒しよっか。サボはもうちょい待てるか?」
「おうっ、おれは名無しさんに拭いて貰うからゆっくりやれよ」
そう言ってから笑うサボに、エースと含めてルフィ程では無さそうかとちょっとだけ安心した。それでも主に上半身や顔についた傷はいつも以上で、何があったのかと心が痛い。
何とかエースも終えてから、サボの包帯も取ってみればエースよりも傷口が深そうで痛かっただろうにと苦しくなった。
やっとの思いで全員の手当てを終えれば、想像以上に重なった血だらけのガーゼだらけに浮かんだ怖い想像を急いで打ち消す。少しぼうっとしていたのか、視線を感じて目線を下げれば3人揃ってこちらを見上げてくるものだから、ふいに何かが満たされてそっとしゃがんで皆を抱きしめる。
「おかえり。よく、頑張ったな」
「...........」
後の片付けはやってくるから、お布団あるし今日もうゆっくり休みと声をかけて部屋を出る。
「本間に、生きててよかった」
誰もいない空間で、呟くように漏れ出たそれは静かな夜に溶け込んでゆっくりと消えていった。