エンドライフ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
《43.戸惑いと知らない感情》
1人海を見続ける背中が何だか物悲しくて、驚かせないように声を掛ける。
「エース」
「!....名無しさん、何でここに」
「隣、いいか?」
「...........好きにしろ」
長いためとふいっと逸らされた視線にちょっと前のエースみたいだなと口元が緩む。
「景色良いなあ、ここ」
「.........」
胡座をかいて見渡せば随分前に木の上から見た綺麗な景色に似ていて心が洗われるような海を眺める。
「何でここがわかったんだ」
目は逸らされたままはっきりと伝えてくるから、勘で来たと伝えればはあ?と見つめてきたエース。今日初めてしっかり目が合った気がした。
エース自身の纏う空気が和らいだのを感じて、思っていた言葉を吐き出せば
「違う、名無しさんが悪いんじゃねえ。何つーか、変なんだ」
「どんな風に変なん」
「心臓が、変というかもやもやするんだよ」
初めての経験なのか、ぎゅっと胸を握りしめて呟くエースにそういう事かと前を見据えた。
「そうやなあ...それはどんな時に感じる事が多いんかな?」
「たまになるんだ。昨日も、今日だって起きてからもずっともやもやして、よく...分からねえ。なんなんだよこれ」
「そっか」
多分まだ、誰かに思われるっていう感情に心が追いついていないのだろうなと思い当たる。望まれずに生まれたと思っている本人、答えを知りたいのに知ろうとすればするほど苦しくなってしまう。
そんな時に良くも悪くもうちがきて、初めての経験だらけなんだろうなと心の中で思った。
「大丈夫。これからエースは成長していく度にいっぱいそういうを経験するから、今抱えてるもんが何なのか気がつくときがきっとくるよ」
「大人になってからじゃないと、分からないのか?」
「んー...大人になっていく過程の中で学ぶ事が多いかな」
「........」
「やからもし、また同じ風にもやもやした時はサボかうちに言えばいいよ。話せる範囲でもいいしさ」
「.....そしたら、マシになるのか」
ぎゅっと胸を握りしたまま縋るような、怯えたような目で訴えかけてくるそれに大丈夫やでと気持ちを込めて笑う。
「やってみな分からんけど、脳みそ一個より二つ。二つより三つ」
「....どういう意味なんだ」
「要は、1人で分からん事は誰かに頼ったらいいねん。サボやってたまに元気無い時はエースが声掛けたってるやろ?」
「あれは、別に...」
難しく考えんくていいんよと笑えば、少し気が晴れたのかいつもの真っ直ぐな意志の強い瞳に変わっていく。
1人海を見続ける背中が何だか物悲しくて、驚かせないように声を掛ける。
「エース」
「!....名無しさん、何でここに」
「隣、いいか?」
「...........好きにしろ」
長いためとふいっと逸らされた視線にちょっと前のエースみたいだなと口元が緩む。
「景色良いなあ、ここ」
「.........」
胡座をかいて見渡せば随分前に木の上から見た綺麗な景色に似ていて心が洗われるような海を眺める。
「何でここがわかったんだ」
目は逸らされたままはっきりと伝えてくるから、勘で来たと伝えればはあ?と見つめてきたエース。今日初めてしっかり目が合った気がした。
エース自身の纏う空気が和らいだのを感じて、思っていた言葉を吐き出せば
「違う、名無しさんが悪いんじゃねえ。何つーか、変なんだ」
「どんな風に変なん」
「心臓が、変というかもやもやするんだよ」
初めての経験なのか、ぎゅっと胸を握りしめて呟くエースにそういう事かと前を見据えた。
「そうやなあ...それはどんな時に感じる事が多いんかな?」
「たまになるんだ。昨日も、今日だって起きてからもずっともやもやして、よく...分からねえ。なんなんだよこれ」
「そっか」
多分まだ、誰かに思われるっていう感情に心が追いついていないのだろうなと思い当たる。望まれずに生まれたと思っている本人、答えを知りたいのに知ろうとすればするほど苦しくなってしまう。
そんな時に良くも悪くもうちがきて、初めての経験だらけなんだろうなと心の中で思った。
「大丈夫。これからエースは成長していく度にいっぱいそういうを経験するから、今抱えてるもんが何なのか気がつくときがきっとくるよ」
「大人になってからじゃないと、分からないのか?」
「んー...大人になっていく過程の中で学ぶ事が多いかな」
「........」
「やからもし、また同じ風にもやもやした時はサボかうちに言えばいいよ。話せる範囲でもいいしさ」
「.....そしたら、マシになるのか」
ぎゅっと胸を握りしたまま縋るような、怯えたような目で訴えかけてくるそれに大丈夫やでと気持ちを込めて笑う。
「やってみな分からんけど、脳みそ一個より二つ。二つより三つ」
「....どういう意味なんだ」
「要は、1人で分からん事は誰かに頼ったらいいねん。サボやってたまに元気無い時はエースが声掛けたってるやろ?」
「あれは、別に...」
難しく考えんくていいんよと笑えば、少し気が晴れたのかいつもの真っ直ぐな意志の強い瞳に変わっていく。