エンドライフ④
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《71. この先はきっと 》
「...っサボ!!」
「!...あぁ、分かった」
エースの掛け声に何かを理解したのか、すぐさま名無しさんの手を引き後ろから覆い被さるサボ。
迫り来る隕石に、海軍側も攻撃の手は止んで逃げ惑う者や混乱して騒ぐ者で溢れる中、名無しさん達はエースの指示に従いその広い背中に隠れ姿勢を低くしていたその瞬間だった。
「炎上網ーー!!」
拳から炎を出し、隕石を受け止めるかのように自分達の周りを包む炎の網。まるでドームを描くかのようにエース達の周りを包む炎。
隕石が跳ね除けられた衝撃で火の海が広がり辺り一帯に動揺が走る。
暫くして、落下がもう無いと判断した後に炎を収めたエース達の周りには驚愕に目を見開いた海軍兵がいた。
「おいっ...いまの、技...」
「いやっそんな筈はない!奴は2年前に処刑されたはずだ!」
「コロシアムでの優勝者は革命軍No.2のはずでは...」
「そ、そうだ!死者が蘇るはずはない...!見間違えであろう!」
明らかにサボではない人物が炎を放っていたのを見てザワザワと動揺している海軍達。失敗したと頭をかくエースと、凄まじいまでの火力にサボも目を見開いていた。
「…あちゃ〜、やっちまった」
「ほえ〜...凄い威力だな」
「使うのひっさびさだからよ〜。ちーとばかし火加減ミスった気ィするけど、いっか」
「お陰で助かったよ」
「せやな、ありがとう二人共」
周りのざわめきなどなんのその、和やかムードで会話をする3人を見て黙って見守っていたイッショウの顔には汗が滲む。
「(やはりあの二人組...。あっしの読みが当たっていりゃあ、とんでもねェ事態じゃありやせんか)」
イッショウが事の重大さに気がついているとは露知らず、待たせたなと向き合ってきたサボに、一つの質問を投げかけた。
「さっきあんたは、弟と言っておりやしたがもしかして...」
「...あァ、麦わらのルフィは俺の弟だ。昔...盃を交わした」
「と、なると.....あんたの後ろに控えてる2人組は...えらく覚えのある、人物かもしれやせんねぇ」
イッショウが冷や汗を滲ませながらそこまで言った所で腰に据えられた電伝虫が鳴り響く。
「…すいやせん、状況が変わりやした。今は麦わらのルフィではなく市民の皆様方のお命を優先致しやす」
それだけ告げて撤退を決め込もうとするイッショウ達海軍に呆気をとられながらも、戦わなくて済むのならと見守っていた一同。
ゾロゾロと引き返して行くのを見つめていると、最後まで残っていたイッショウが去り際に振り返りゆったりとその口を開いた。
「…俄かに信じ難い事ですが、目の前にいらっしゃるという事はそうなんでしょう」
「…どう言う意味だ」
「あっしよりも、あんた達のがその事ァお分かりでしょう。…今は引きやすが、次は無いと思って下せェ」
「………俺はもう失うつもりはないぜ。いつでも相手してやる」
まるで見えているかのように、意味あり気にエースの方へと向けられた顔にはどこか焦りが伺えて。それを分かった上で答えているかのようにサボは会話を重ねていた。
「おい…今のって」
「…あぁ。十中八九気づかれただろうな」
「やっぱりか〜」
「...うん、でもさ、大丈夫や」
あの時と違ってすぐそばに皆がおる...やから大丈夫や、と2人に笑いかける名無しさん。
すると毒気を抜かれたかのようにエースとサボは顔を見合わせてゆっくりと口元に弧を描く。
「へへっそうだなァ!大丈夫さ今度こそ」
「...あぁ、俺たちが居る」
2人の強い意志のこもった言葉に名無しさんも嬉しそうに笑い、今この時をもって激闘になると思われた海軍との戦いは終止符を打たれたのだった。
「...っサボ!!」
「!...あぁ、分かった」
エースの掛け声に何かを理解したのか、すぐさま名無しさんの手を引き後ろから覆い被さるサボ。
迫り来る隕石に、海軍側も攻撃の手は止んで逃げ惑う者や混乱して騒ぐ者で溢れる中、名無しさん達はエースの指示に従いその広い背中に隠れ姿勢を低くしていたその瞬間だった。
「炎上網ーー!!」
拳から炎を出し、隕石を受け止めるかのように自分達の周りを包む炎の網。まるでドームを描くかのようにエース達の周りを包む炎。
隕石が跳ね除けられた衝撃で火の海が広がり辺り一帯に動揺が走る。
暫くして、落下がもう無いと判断した後に炎を収めたエース達の周りには驚愕に目を見開いた海軍兵がいた。
「おいっ...いまの、技...」
「いやっそんな筈はない!奴は2年前に処刑されたはずだ!」
「コロシアムでの優勝者は革命軍No.2のはずでは...」
「そ、そうだ!死者が蘇るはずはない...!見間違えであろう!」
明らかにサボではない人物が炎を放っていたのを見てザワザワと動揺している海軍達。失敗したと頭をかくエースと、凄まじいまでの火力にサボも目を見開いていた。
「…あちゃ〜、やっちまった」
「ほえ〜...凄い威力だな」
「使うのひっさびさだからよ〜。ちーとばかし火加減ミスった気ィするけど、いっか」
「お陰で助かったよ」
「せやな、ありがとう二人共」
周りのざわめきなどなんのその、和やかムードで会話をする3人を見て黙って見守っていたイッショウの顔には汗が滲む。
「(やはりあの二人組...。あっしの読みが当たっていりゃあ、とんでもねェ事態じゃありやせんか)」
イッショウが事の重大さに気がついているとは露知らず、待たせたなと向き合ってきたサボに、一つの質問を投げかけた。
「さっきあんたは、弟と言っておりやしたがもしかして...」
「...あァ、麦わらのルフィは俺の弟だ。昔...盃を交わした」
「と、なると.....あんたの後ろに控えてる2人組は...えらく覚えのある、人物かもしれやせんねぇ」
イッショウが冷や汗を滲ませながらそこまで言った所で腰に据えられた電伝虫が鳴り響く。
「…すいやせん、状況が変わりやした。今は麦わらのルフィではなく市民の皆様方のお命を優先致しやす」
それだけ告げて撤退を決め込もうとするイッショウ達海軍に呆気をとられながらも、戦わなくて済むのならと見守っていた一同。
ゾロゾロと引き返して行くのを見つめていると、最後まで残っていたイッショウが去り際に振り返りゆったりとその口を開いた。
「…俄かに信じ難い事ですが、目の前にいらっしゃるという事はそうなんでしょう」
「…どう言う意味だ」
「あっしよりも、あんた達のがその事ァお分かりでしょう。…今は引きやすが、次は無いと思って下せェ」
「………俺はもう失うつもりはないぜ。いつでも相手してやる」
まるで見えているかのように、意味あり気にエースの方へと向けられた顔にはどこか焦りが伺えて。それを分かった上で答えているかのようにサボは会話を重ねていた。
「おい…今のって」
「…あぁ。十中八九気づかれただろうな」
「やっぱりか〜」
「...うん、でもさ、大丈夫や」
あの時と違ってすぐそばに皆がおる...やから大丈夫や、と2人に笑いかける名無しさん。
すると毒気を抜かれたかのようにエースとサボは顔を見合わせてゆっくりと口元に弧を描く。
「へへっそうだなァ!大丈夫さ今度こそ」
「...あぁ、俺たちが居る」
2人の強い意志のこもった言葉に名無しさんも嬉しそうに笑い、今この時をもって激闘になると思われた海軍との戦いは終止符を打たれたのだった。
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