エンドライフ④
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《65.暗躍するもの 》
「...............行っちまったな」
「.......やな」
...あの後ルーシーと名乗る人懐っこい青年も交えて食事を済ませた2人は、元気に走り去っていく後ろ姿から目線を外さないまま会話をする。
ほんの数十分にも満たない時間ではあったのだが、2人にとってこの数年の間で過ごした時の中では驚く程穏やかで。そのあまりの温かさに、改めて青年の計り知れない大切さを感じていた。
「...............さて、と」
「どうかしたのか」
「ちょっと用事が出来たから、自分もここまでとさせて貰うわ」
「あ?お前も行っちまうのかよ」
「何や、寂しいのか?」
「ばっ...違ェーわ!」
何やらぶつぶつ言いながら話すエースを見て笑いながら、無意識にその頭へと掌を乗せていて自分でも驚いたがそのまま続ける。
「楽しかった、ありがとうな」
「!!」
「んじゃ、お互い頑張ろ。元気でな」
「....!待てっ、おい」
突然振ってきた頭への柔らかい衝撃と、どこか懐かしく感じたその行為に一瞬思考が停止したエースは数秒遅れて頭を上げて辺りを見渡すも、さっきまであった姿はもう何処にもなく自然と項垂れていく身体。
「人の話ぐらい最後まで聞けっつーの」
小さく溢れたその呟きは、誰に拾われるでもなく喧騒溢れる広場へとかき消されていった。
一方その頃エースと別れた名無しさんは、ルフィと出会った時から感じていた鋭い視線の持ち主を見つけ後をつけていた。
(.................トサカ、みたいな頭やな)
揺れる事なく天にまっすぐと伸びる綺麗な緑色に、感嘆の声を漏らしつつも気付かれない距離を保って後ろから見守る。明らかにさっきのそれは敵意も混じっていた為その真意を確かめたかったのだ。
(.................ふふっ、サッチもああいうセットにしたらもっと殺傷能力あがりそうやな笑)
ふいに脳裏に蘇った鼻歌を歌いながら毎朝セットするサッチの姿を思い出し、自然と笑みが溢れる。料理をする上でのエチケットを何よりも大切にし、いつも皆を笑わせてくれた温かい懐の持ち主。
(...........元気、してんのかなあ)
一度思い出してしまえば蘇ってくるのは、白ひげの船で過ごした楽しい思い出ばかり。エースのあの様子からして皆元気にやっているのだろうなという事は予測がついても、色濃く残る楽しかった日々は今となっても鮮明に思い出せてしまう。
...だからこそ、幸せで苦しくて忘れられないのだ。
そんな事を思いながらトサカの彼を見守っていれば、見知った姿が飛び込んできてついつい驚きで拳を握ってしまった。
「るるるっルフィせんぱーーーい!!」
(.................へ?)
赤面しながら突然挙動のおかしくなったトサカくんにも驚いていると、何やらゾロが探しているとの会話が聞こえてきてやっぱりメラメラの実を巡るこの大会は一枚岩ではないのかなと思い始めてくる。
すると不意に感じた気配に振り返ればフードを被った状態の彼の姿。気配を消しながら両者の様子を見守っていれば突如飛び込んできた景色に自分の目を疑ってしまった。
(なっ、、ローくんっ、、、‼︎何やねん、あれっ............)
見た事も無いぐらいボロボロになり目の前で銃で撃ち抜かれた恩人の姿に思わず駆け出してしまった身体を、強い力で引っ張られる。
「名無しさんっ!今はやめておけ」
「!!やけどっ、ローくんが!」
「大丈夫だ、急所は外されてるよ...敢えてな」
「〜〜っ」
「お前の存在をバラしちまったらそれこそ救えるもんも救えなくなるぞ」
「..................................、わかった」
下ろした腕に拳を握りながらも、グッタリとした様子で目を閉じ運ばれていくローくんと叫ぶルフィ達の声が木霊しては消えていった。
「...............行っちまったな」
「.......やな」
...あの後ルーシーと名乗る人懐っこい青年も交えて食事を済ませた2人は、元気に走り去っていく後ろ姿から目線を外さないまま会話をする。
ほんの数十分にも満たない時間ではあったのだが、2人にとってこの数年の間で過ごした時の中では驚く程穏やかで。そのあまりの温かさに、改めて青年の計り知れない大切さを感じていた。
「...............さて、と」
「どうかしたのか」
「ちょっと用事が出来たから、自分もここまでとさせて貰うわ」
「あ?お前も行っちまうのかよ」
「何や、寂しいのか?」
「ばっ...違ェーわ!」
何やらぶつぶつ言いながら話すエースを見て笑いながら、無意識にその頭へと掌を乗せていて自分でも驚いたがそのまま続ける。
「楽しかった、ありがとうな」
「!!」
「んじゃ、お互い頑張ろ。元気でな」
「....!待てっ、おい」
突然振ってきた頭への柔らかい衝撃と、どこか懐かしく感じたその行為に一瞬思考が停止したエースは数秒遅れて頭を上げて辺りを見渡すも、さっきまであった姿はもう何処にもなく自然と項垂れていく身体。
「人の話ぐらい最後まで聞けっつーの」
小さく溢れたその呟きは、誰に拾われるでもなく喧騒溢れる広場へとかき消されていった。
一方その頃エースと別れた名無しさんは、ルフィと出会った時から感じていた鋭い視線の持ち主を見つけ後をつけていた。
(.................トサカ、みたいな頭やな)
揺れる事なく天にまっすぐと伸びる綺麗な緑色に、感嘆の声を漏らしつつも気付かれない距離を保って後ろから見守る。明らかにさっきのそれは敵意も混じっていた為その真意を確かめたかったのだ。
(.................ふふっ、サッチもああいうセットにしたらもっと殺傷能力あがりそうやな笑)
ふいに脳裏に蘇った鼻歌を歌いながら毎朝セットするサッチの姿を思い出し、自然と笑みが溢れる。料理をする上でのエチケットを何よりも大切にし、いつも皆を笑わせてくれた温かい懐の持ち主。
(...........元気、してんのかなあ)
一度思い出してしまえば蘇ってくるのは、白ひげの船で過ごした楽しい思い出ばかり。エースのあの様子からして皆元気にやっているのだろうなという事は予測がついても、色濃く残る楽しかった日々は今となっても鮮明に思い出せてしまう。
...だからこそ、幸せで苦しくて忘れられないのだ。
そんな事を思いながらトサカの彼を見守っていれば、見知った姿が飛び込んできてついつい驚きで拳を握ってしまった。
「るるるっルフィせんぱーーーい!!」
(.................へ?)
赤面しながら突然挙動のおかしくなったトサカくんにも驚いていると、何やらゾロが探しているとの会話が聞こえてきてやっぱりメラメラの実を巡るこの大会は一枚岩ではないのかなと思い始めてくる。
すると不意に感じた気配に振り返ればフードを被った状態の彼の姿。気配を消しながら両者の様子を見守っていれば突如飛び込んできた景色に自分の目を疑ってしまった。
(なっ、、ローくんっ、、、‼︎何やねん、あれっ............)
見た事も無いぐらいボロボロになり目の前で銃で撃ち抜かれた恩人の姿に思わず駆け出してしまった身体を、強い力で引っ張られる。
「名無しさんっ!今はやめておけ」
「!!やけどっ、ローくんが!」
「大丈夫だ、急所は外されてるよ...敢えてな」
「〜〜っ」
「お前の存在をバラしちまったらそれこそ救えるもんも救えなくなるぞ」
「..................................、わかった」
下ろした腕に拳を握りながらも、グッタリとした様子で目を閉じ運ばれていくローくんと叫ぶルフィ達の声が木霊しては消えていった。