エンドライフ④
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《62.溶ける時間》
「.................る訳ねェだろっ、」
「........へ」
「お前を憎む何てっ、ある訳ねェだろうがっ!!........馬鹿野郎っ...」
初めて聞く怒声と、小さく震えた声。
ズキズキと音を立てる心臓は力強く抱きしめられる身体と同じぐらい痛みを増している。
「っさぼ、」
「本当お前はっ....馬鹿だっ...!俺がどれだけ探したと思っていやがる....!!!〜〜〜っ、くそ、」
ぽたぽたと肩に感じる雫の音で、サボか泣いているのだと言う事に気がついて。同じように泣いて縋りつきたくなってしまいそうになるのを我慢すれば、いつものように痛む喉。...もうどこが痛いのかわからなくなっていた。
それ以降はもうサボは黙ってしまったので、されるがままに身を預けていれば、暫くすると目を真っ赤に染めたサボと目が合った。
「泣いてねェからな」
「.............嘘つけ(笑)」
「泣く訳ねェだろ、この俺が」
「ははっ、そうやな....って、いった!」
「笑ってんじゃねェーぞ心配させやがって...お前何かこうしてやるよ」
「いてっ!いててててちょ、何やねんっ」
「随分と良い顔になったじゃねェか(笑)」
サボがうちの両ほっぺを引っ張りながら笑っている。
その笑顔が見られただけで、あれほど痛かった身体も心臓も驚くぐらいに軽やかで一緒になって笑顔が溢れてしまった。
「..............お前は変わらねえな」
「ん?何が」
「.................いーや、何でも」
少し眉を寄せ、切なそうに笑ったサボはそろそろ行くかと来た道を進み出したので急いで後を追いかける。
「サボっ、仕事中やったんちゃうんか?」
「相変わらずそう言う所だけは敏感だな。大丈夫だ、支障はねェよ」
「ふーん、それならいいけど」
「それより、エースを置いてきちまったんだろ?」
「.................あ」
「お前なァ......攫った張本人が言うのもなんだが忘れてやるなよ」
「やってまさかサボにも会えると思ってなかったからさ」
記憶から飛んでたよと笑えば、一瞬固まった後眉を下げてはにかむように笑ったサボに見た事ない笑い方ばかりだなと頭の片隅で思う。
それから他愛もない話をしながら徐々に聞こえてくる歓声に耳を軽く塞ぎつつ横を見上げれば、困ったような切ないような何かを言いたげなサボと目が合った。
「....やっぱり、どうかしたんか?」
「...何でもねェよ。ほらっ、行ってこい」
笑顔でぽんと背中を押されたかと思うと振り向いた先にはもうサボの姿はどこにも無くて。誰もいないはずの空間をしばらく眺めていれば、見知った気配が近づいてきたので振り返る。
「.................遅ェ」
「ごめんごめん、ちょっと知り合いと話しとって」
「あ?知り合いだ?どこにいんだよ」
「さっきバイバイしたとこやから、多分...また会えるよ」
「ヘェ〜。..........あ!所でよ、さっきあっちから美味そうな匂いがしたんだよ、食いに行かねェ?」
「もうお腹空いたのか」
「んだよ悪ィか」
「や?よー食べるなって」
「だァからそんな細っこいんだよお前。男ならもっと食え食え」
「はいはい分かったから引っ張らんといてって」
嬉しそうにニコニコとしながら前を歩くエース。
何度見ても、この笑顔を、命を、取り戻す事が出来て本当に良かったと幸せを噛み締める。
「おらっ、置いてくぜ〜」
「そんな急がんでもご飯は逃げへんよ(笑)」
.................後数時間だけでもいい。
どうかこの時間を後少しだけ、もう少しだけと会ったことすらない神に祈った。
「.................る訳ねェだろっ、」
「........へ」
「お前を憎む何てっ、ある訳ねェだろうがっ!!........馬鹿野郎っ...」
初めて聞く怒声と、小さく震えた声。
ズキズキと音を立てる心臓は力強く抱きしめられる身体と同じぐらい痛みを増している。
「っさぼ、」
「本当お前はっ....馬鹿だっ...!俺がどれだけ探したと思っていやがる....!!!〜〜〜っ、くそ、」
ぽたぽたと肩に感じる雫の音で、サボか泣いているのだと言う事に気がついて。同じように泣いて縋りつきたくなってしまいそうになるのを我慢すれば、いつものように痛む喉。...もうどこが痛いのかわからなくなっていた。
それ以降はもうサボは黙ってしまったので、されるがままに身を預けていれば、暫くすると目を真っ赤に染めたサボと目が合った。
「泣いてねェからな」
「.............嘘つけ(笑)」
「泣く訳ねェだろ、この俺が」
「ははっ、そうやな....って、いった!」
「笑ってんじゃねェーぞ心配させやがって...お前何かこうしてやるよ」
「いてっ!いててててちょ、何やねんっ」
「随分と良い顔になったじゃねェか(笑)」
サボがうちの両ほっぺを引っ張りながら笑っている。
その笑顔が見られただけで、あれほど痛かった身体も心臓も驚くぐらいに軽やかで一緒になって笑顔が溢れてしまった。
「..............お前は変わらねえな」
「ん?何が」
「.................いーや、何でも」
少し眉を寄せ、切なそうに笑ったサボはそろそろ行くかと来た道を進み出したので急いで後を追いかける。
「サボっ、仕事中やったんちゃうんか?」
「相変わらずそう言う所だけは敏感だな。大丈夫だ、支障はねェよ」
「ふーん、それならいいけど」
「それより、エースを置いてきちまったんだろ?」
「.................あ」
「お前なァ......攫った張本人が言うのもなんだが忘れてやるなよ」
「やってまさかサボにも会えると思ってなかったからさ」
記憶から飛んでたよと笑えば、一瞬固まった後眉を下げてはにかむように笑ったサボに見た事ない笑い方ばかりだなと頭の片隅で思う。
それから他愛もない話をしながら徐々に聞こえてくる歓声に耳を軽く塞ぎつつ横を見上げれば、困ったような切ないような何かを言いたげなサボと目が合った。
「....やっぱり、どうかしたんか?」
「...何でもねェよ。ほらっ、行ってこい」
笑顔でぽんと背中を押されたかと思うと振り向いた先にはもうサボの姿はどこにも無くて。誰もいないはずの空間をしばらく眺めていれば、見知った気配が近づいてきたので振り返る。
「.................遅ェ」
「ごめんごめん、ちょっと知り合いと話しとって」
「あ?知り合いだ?どこにいんだよ」
「さっきバイバイしたとこやから、多分...また会えるよ」
「ヘェ〜。..........あ!所でよ、さっきあっちから美味そうな匂いがしたんだよ、食いに行かねェ?」
「もうお腹空いたのか」
「んだよ悪ィか」
「や?よー食べるなって」
「だァからそんな細っこいんだよお前。男ならもっと食え食え」
「はいはい分かったから引っ張らんといてって」
嬉しそうにニコニコとしながら前を歩くエース。
何度見ても、この笑顔を、命を、取り戻す事が出来て本当に良かったと幸せを噛み締める。
「おらっ、置いてくぜ〜」
「そんな急がんでもご飯は逃げへんよ(笑)」
.................後数時間だけでもいい。
どうかこの時間を後少しだけ、もう少しだけと会ったことすらない神に祈った。