エンドライフ④
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《49. 確かに覚えがある、音 》
「エース君もお酒で良かったかな?」
「あぁ、いやお構いなく」
「はははっ!遠慮などするな、積もる話だゆっくりと飲み明かそうじゃあないか」
「そうか?んじゃあ遠慮なく(笑)」
あの後なんだかんだで仲良くなったエースとレイリーはシャクヤクの泊まっていったらというお言葉に甘えてお店を借りて話をする事となっていた。
それもこれも驚く事にエースからのお願いで、始めは目を驚きに染めたマルコも優し気に笑った後敢えて2人にしてくれたのだ。
「それにしても、嬉しいものだね。こうやって君と飲める日がくるだなんて」
「そう言うもんなのか?」
「それはそうさ。君には余り嬉しくないかもしれないが、我が船長の息子とあれば大切な存在なのには変わりはないからね」
「...へぇ〜、そう言うもんかねェー」
「ははは、そうだとも。...それで話っていうのは彼女について、で良かったかな?」
「!」
グラスを傾けながら笑みを浮かべたレイリーに
一瞬驚きの表情を浮かべたエースだったが、今日一日で目の前の人物の人と成りは分かっていたつもりだったので、笑ってお手上げポーズを作った後に、静かに口を開いた。
「ちゃんとさ、知っておかねェとと思ってよォ」
「名無しさんの事についてならわたしの知っている限りで教えるから安心したまえ」
「....そいつの事は勿論だが.....ゴール・D・ロジャー...」
「!」
「いい加減、目を逸らすのはやめにするって今日決めたんだ」
名無しさんって奴がおれに一体何を伝えたかったのか、分かる気がしてよ、と笑ってお酒を煽ったエースは今朝このお店に来た時とは一回りも二回りも違って見えるようだとレイリーは小さく笑う。
「あいつの事なら何でも聞いてくれ。好きな食べ物、好きな酒、好きな女のタイプに至るま
「うげ〜最後のはぜってー聞きたくねェ」
「ははは!分かっているとも、冗談さ」
「あんたの冗談は冗談に聞こえねーっての(笑)」
まるで旧知の仲のように笑い合いお酒を飲み交わすその様は、どこか時間を巻き戻したあの日々のようだと当時を知る人間は感じてしまう程で。
豪快に笑うエースの面影は遠い過去レイリーが共に笑い背中を預け肩を並べた自由な男を彷彿とさせた。
「...そうか、あいつが病気だったと言う事も記してあったんだな...おでんのやつめ」
どこか遠くを見るかのように笑い少し寂しそうな眼差しをするレイリーをエースはじっと見つめてから視線を逸らした。
「......楽しい、航海だったんだろうなァ」
「.........あぁ、楽しくて仕方が無かった。毎日が冒険で日々が単調じゃあないあの暮らしは、今となってもわたしの宝物だよ」
「宝物...か」
「...どうかしたのかい?」
「ん?いやさ、マルコから聞いた話を思い出してよ」
どこか言いにくそうに、されども伝えたいのだろう口をもごもごしながらも手のひらをグッパーさせるエースに、隠れて笑いつつ言葉を待つレイリー。
「...宝物、なんだとさ」
「...ん?」
「何...つーか、名無しさんって奴はおれ達がまるで宝物...みてェーなきらっきらした眼差しで見てきてたんだって...マルコから、聞いた」
あぁ、自分で言うのが恥ずかしかったのかと、まだまだ青い目の前の青年を見てレイリーは目元を柔らかく下げた。
「この世界での、生きる意味を貰ったのだと嬉しそうに教えてくれたよ」
「ハハっ!んな大袈裟な」
「エース君が居なければ、自分はもうあの時殺されていたかもしれないとも言っていたねぇ」
「....だからよォ、そんな大層な事をおれ何かが
「君が居たからだよ、エース君」
「.......は、」
「彼女が...名無しさんが。この世界で生きていく幸せを与えたのは...君が生きて、もがきながらも必死に生き抜いてきたからだとわたしは思う」
カランと心地の良い氷の音が響き
ゆったりとした動作でレイリーは続けた。
「生きていて、良かったじゃないかエース君」
「!!!」
何気なく零れ落ちた柔らかい言の葉。
それはゆっくりと、それでも確かにエースの心へとシミを作った。
「エース君もお酒で良かったかな?」
「あぁ、いやお構いなく」
「はははっ!遠慮などするな、積もる話だゆっくりと飲み明かそうじゃあないか」
「そうか?んじゃあ遠慮なく(笑)」
あの後なんだかんだで仲良くなったエースとレイリーはシャクヤクの泊まっていったらというお言葉に甘えてお店を借りて話をする事となっていた。
それもこれも驚く事にエースからのお願いで、始めは目を驚きに染めたマルコも優し気に笑った後敢えて2人にしてくれたのだ。
「それにしても、嬉しいものだね。こうやって君と飲める日がくるだなんて」
「そう言うもんなのか?」
「それはそうさ。君には余り嬉しくないかもしれないが、我が船長の息子とあれば大切な存在なのには変わりはないからね」
「...へぇ〜、そう言うもんかねェー」
「ははは、そうだとも。...それで話っていうのは彼女について、で良かったかな?」
「!」
グラスを傾けながら笑みを浮かべたレイリーに
一瞬驚きの表情を浮かべたエースだったが、今日一日で目の前の人物の人と成りは分かっていたつもりだったので、笑ってお手上げポーズを作った後に、静かに口を開いた。
「ちゃんとさ、知っておかねェとと思ってよォ」
「名無しさんの事についてならわたしの知っている限りで教えるから安心したまえ」
「....そいつの事は勿論だが.....ゴール・D・ロジャー...」
「!」
「いい加減、目を逸らすのはやめにするって今日決めたんだ」
名無しさんって奴がおれに一体何を伝えたかったのか、分かる気がしてよ、と笑ってお酒を煽ったエースは今朝このお店に来た時とは一回りも二回りも違って見えるようだとレイリーは小さく笑う。
「あいつの事なら何でも聞いてくれ。好きな食べ物、好きな酒、好きな女のタイプに至るま
「うげ〜最後のはぜってー聞きたくねェ」
「ははは!分かっているとも、冗談さ」
「あんたの冗談は冗談に聞こえねーっての(笑)」
まるで旧知の仲のように笑い合いお酒を飲み交わすその様は、どこか時間を巻き戻したあの日々のようだと当時を知る人間は感じてしまう程で。
豪快に笑うエースの面影は遠い過去レイリーが共に笑い背中を預け肩を並べた自由な男を彷彿とさせた。
「...そうか、あいつが病気だったと言う事も記してあったんだな...おでんのやつめ」
どこか遠くを見るかのように笑い少し寂しそうな眼差しをするレイリーをエースはじっと見つめてから視線を逸らした。
「......楽しい、航海だったんだろうなァ」
「.........あぁ、楽しくて仕方が無かった。毎日が冒険で日々が単調じゃあないあの暮らしは、今となってもわたしの宝物だよ」
「宝物...か」
「...どうかしたのかい?」
「ん?いやさ、マルコから聞いた話を思い出してよ」
どこか言いにくそうに、されども伝えたいのだろう口をもごもごしながらも手のひらをグッパーさせるエースに、隠れて笑いつつ言葉を待つレイリー。
「...宝物、なんだとさ」
「...ん?」
「何...つーか、名無しさんって奴はおれ達がまるで宝物...みてェーなきらっきらした眼差しで見てきてたんだって...マルコから、聞いた」
あぁ、自分で言うのが恥ずかしかったのかと、まだまだ青い目の前の青年を見てレイリーは目元を柔らかく下げた。
「この世界での、生きる意味を貰ったのだと嬉しそうに教えてくれたよ」
「ハハっ!んな大袈裟な」
「エース君が居なければ、自分はもうあの時殺されていたかもしれないとも言っていたねぇ」
「....だからよォ、そんな大層な事をおれ何かが
「君が居たからだよ、エース君」
「.......は、」
「彼女が...名無しさんが。この世界で生きていく幸せを与えたのは...君が生きて、もがきながらも必死に生き抜いてきたからだとわたしは思う」
カランと心地の良い氷の音が響き
ゆったりとした動作でレイリーは続けた。
「生きていて、良かったじゃないかエース君」
「!!!」
何気なく零れ落ちた柔らかい言の葉。
それはゆっくりと、それでも確かにエースの心へとシミを作った。