エンドライフ④
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《48.知らない彼女の事 》
「とても元気そうだったよ。以前と何一つ変わらずに明るい笑顔で元気にしていたかと尋ねてきてくれた」
「.................っ、そうか。だったら、いいんだけどな」
「まぁあくまでも、見かけ上という風に私には見えたがね」
「...?そいつァ一体どう言う事だよ」
少しだけ眉毛を下げて笑ったレイリーに、今まで黙っていたエースが意味が分からないという風に声を上げる。すると飾らない真っ直ぐな眼差しに、レイリーは何処か遠くを見つめた後ゆったりと告げた。
「そうだな、順を追って話をしようか」
「頼むよい」
「よろしく頼む」
「私が初めて彼女と出会ったのは水辺で溺れかけている時だったかな...突然激しい音がした先に名無しさんが居たんだよ」
「溺れてって、名無しさんってやつはそん時もう既に能力者だったのかよ」
「...いや、出会った初めの頃は普通の人間と同じだよ。ただ、驚く程に体力を消耗してしまっていたのか助けられたと分かった途端意識を手放してしまってね」
「なっ...あー...もう本当あいつは....レイリーだったからまだ良かった...いやある意味良くはねェがもっと警戒心を養えってんだよい」
「ははははは!全くだ!」
マルコの呆れたような物言いに爆笑したレイリーはそれはそれは楽しそうにしていて、それを見ていたエースは一瞬キョトンとするも、すぐ様続きを促してきた。
「まあ、そんな出会いの後は2週間ちょっとぐらいずっと目を覚まさない状態が続くもんだから、いよいよ病院へと思った矢先目を覚ましたのさ」
「そうだったのかよい...」
「頭を抑えながら、エース君にサボ君...そしてルフィ君に対してごめんなと涙を流しながら謝っていた」
「おれらの、事を」
「....あぁ。何も伝えられなかったのだと、今すぐ戻らなければいけないのだと当時は混乱していてね」
出て行こうとする彼女を止めるのはそれはもう大変だったよと言葉とは裏腹におかしそうに笑った様子を見て、名無しさんという奴の話を聞けば聞く程誰もが好きで堪らないのだという顔をするので、エース自身も何故だか分からないが少しだけ戸惑いが走り拳を握る。
「だが彼女は利口な子だったからか、すぐには帰れない距離なのだと理解すると何でもするからここに置いて欲しいと頭を下げてきて、私達と共に生活するようになったという訳さ」
「あの時の名無しさんちゃんの顔、今でも覚えてるわ」
「!シャッキー」
カウンターで煙草をふかしながら懐かしそうに目を細めて笑うシャクヤクに、エースはまたもや胸に変な戸惑いが走り胸を抑える。
それを横目で見ていたレイリーは口角だけをそっとあげて落ち着いた声色で音を響かせた。
「エース君」
「!な、なんだよ」
「私が君に教えてあげられるのはあくまでも私からみた名無しさんの姿だけだ」
「それは分かってるさ、だけどよ」
「それでも彼女が...名無しさんが、傷を作りながらも強くなりたいのだと修行を重ねていたのはエース君、君を守る為だというのは覚えておいてくれ」
「おれを...」
「あぁ。勿論ニューゲートや白ひげ海賊団にお礼をしたいからと隠れて嗅ぎ回っていたのも知ってはいる。だけどね、彼女の原動力はいつだって君が笑って生きる世界を守る為だと口癖のように言っていた」
「.................」
記憶には無い人物が、それほどまでに自分を思ってくれていただなんて思いもしなかった。ましてやそれ程までに無償な思いをぶつけてくれていただなんて想像もしなかったエースは黙り込む。
「迷子みたいな人だから、自分に出来る限りで彼が生きたいと願うようなきっかけを道標を探して作るのだと4年間の修行を終えてここを後にして行ったよ」
「そうか....ハハあいつらしいよい」
「その時の嬉しそうに笑った顔は今でも覚えている。覚悟を決めた女性は総じて美しいだろう?」
「おいレイリーお前手は出してねェっつってたよなァ?」
「ははは!誤解だよマルコ、何ならシャッキーや本人にでも確認をとってみてくれ(笑)」
するとそこでマルコはグッと唇に力を入れてから一瞬黙り込みそうだなァといつものように笑った。
「...。君達はおでんと別れて以降ワノ国へは?」
「あいつの一件があってから近づけもしてねェよい。そもそもが数年後にその事実を知っちまって驚いたぐらいだ」
「...そうか。いや、名無しさんが君ら白ひげを探す前にどうしてもワノ国に行くのだと意気込んでいたからてっきり君らにも関係があるのかと思っていたよ」
「.................初耳だな、それは」
「もしかしたら、エース君にとって大切な居場所にもなるかもしれないからと嬉しそうにしていたがエース君は何か心当たりが....っと、どうかしたかい?」
「そいつが..........ワノ国に、行ってただと?」
驚き目を見開いたままぼそりと呟いたエースは明らかに動揺していて揺れた瞳のまま言葉を続ける。
「おれが昔よ、そこに偶然辿り着いちまった時...ヤマトっつーカイドウの息子っていう女が居たんだけどさ」
「へえ...あいつに息子...いや娘か。それで」
「″そうか、君の事だったんだね″って笑って、おでんが書き記してたっていう日誌で...その、ロジャーの事について少し知れたんだよ」
「!それはもしやおでん漫遊記って奴じゃあないのか?」
「あぁ、多分それだ。あんたの事についてもロジャーがどんな奴だったとか仲間にどう思われてたのかとか...色々」
「っそうか...残っていたんだな、あいつの志は」
声を震わせて嬉しそうに笑ったレイリーとは反してロジャーの事になるとどうしても受け入れたくない思いが先行するのか終始言いにくそうに話すエースに、マルコは助け舟を出した。
「そいつが道標の一つ目って訳か」
「!!」
「で、その後はおれらに会いにきてそっからザッと3年。エースお前が来るまでおれらは散々あいつからお前について聞かされてたからなァ(笑)」
「なっ!.........お前らじゃあ初めからおれのこと」
「知ってたよい。好きな食いもんやガキの頃にワニを捕まえてたり天使みたいに可愛いかったとも聞いたな」
ニヤリと揶揄うような顔をしたマルコにエースはカッと顔を赤く染めて全身で講義するもマルコに敵うはずもなく、仲の良い様を眺めるレイリーはどこか懐かしむような穏やかな顔つきをしていた。
「とても元気そうだったよ。以前と何一つ変わらずに明るい笑顔で元気にしていたかと尋ねてきてくれた」
「.................っ、そうか。だったら、いいんだけどな」
「まぁあくまでも、見かけ上という風に私には見えたがね」
「...?そいつァ一体どう言う事だよ」
少しだけ眉毛を下げて笑ったレイリーに、今まで黙っていたエースが意味が分からないという風に声を上げる。すると飾らない真っ直ぐな眼差しに、レイリーは何処か遠くを見つめた後ゆったりと告げた。
「そうだな、順を追って話をしようか」
「頼むよい」
「よろしく頼む」
「私が初めて彼女と出会ったのは水辺で溺れかけている時だったかな...突然激しい音がした先に名無しさんが居たんだよ」
「溺れてって、名無しさんってやつはそん時もう既に能力者だったのかよ」
「...いや、出会った初めの頃は普通の人間と同じだよ。ただ、驚く程に体力を消耗してしまっていたのか助けられたと分かった途端意識を手放してしまってね」
「なっ...あー...もう本当あいつは....レイリーだったからまだ良かった...いやある意味良くはねェがもっと警戒心を養えってんだよい」
「ははははは!全くだ!」
マルコの呆れたような物言いに爆笑したレイリーはそれはそれは楽しそうにしていて、それを見ていたエースは一瞬キョトンとするも、すぐ様続きを促してきた。
「まあ、そんな出会いの後は2週間ちょっとぐらいずっと目を覚まさない状態が続くもんだから、いよいよ病院へと思った矢先目を覚ましたのさ」
「そうだったのかよい...」
「頭を抑えながら、エース君にサボ君...そしてルフィ君に対してごめんなと涙を流しながら謝っていた」
「おれらの、事を」
「....あぁ。何も伝えられなかったのだと、今すぐ戻らなければいけないのだと当時は混乱していてね」
出て行こうとする彼女を止めるのはそれはもう大変だったよと言葉とは裏腹におかしそうに笑った様子を見て、名無しさんという奴の話を聞けば聞く程誰もが好きで堪らないのだという顔をするので、エース自身も何故だか分からないが少しだけ戸惑いが走り拳を握る。
「だが彼女は利口な子だったからか、すぐには帰れない距離なのだと理解すると何でもするからここに置いて欲しいと頭を下げてきて、私達と共に生活するようになったという訳さ」
「あの時の名無しさんちゃんの顔、今でも覚えてるわ」
「!シャッキー」
カウンターで煙草をふかしながら懐かしそうに目を細めて笑うシャクヤクに、エースはまたもや胸に変な戸惑いが走り胸を抑える。
それを横目で見ていたレイリーは口角だけをそっとあげて落ち着いた声色で音を響かせた。
「エース君」
「!な、なんだよ」
「私が君に教えてあげられるのはあくまでも私からみた名無しさんの姿だけだ」
「それは分かってるさ、だけどよ」
「それでも彼女が...名無しさんが、傷を作りながらも強くなりたいのだと修行を重ねていたのはエース君、君を守る為だというのは覚えておいてくれ」
「おれを...」
「あぁ。勿論ニューゲートや白ひげ海賊団にお礼をしたいからと隠れて嗅ぎ回っていたのも知ってはいる。だけどね、彼女の原動力はいつだって君が笑って生きる世界を守る為だと口癖のように言っていた」
「.................」
記憶には無い人物が、それほどまでに自分を思ってくれていただなんて思いもしなかった。ましてやそれ程までに無償な思いをぶつけてくれていただなんて想像もしなかったエースは黙り込む。
「迷子みたいな人だから、自分に出来る限りで彼が生きたいと願うようなきっかけを道標を探して作るのだと4年間の修行を終えてここを後にして行ったよ」
「そうか....ハハあいつらしいよい」
「その時の嬉しそうに笑った顔は今でも覚えている。覚悟を決めた女性は総じて美しいだろう?」
「おいレイリーお前手は出してねェっつってたよなァ?」
「ははは!誤解だよマルコ、何ならシャッキーや本人にでも確認をとってみてくれ(笑)」
するとそこでマルコはグッと唇に力を入れてから一瞬黙り込みそうだなァといつものように笑った。
「...。君達はおでんと別れて以降ワノ国へは?」
「あいつの一件があってから近づけもしてねェよい。そもそもが数年後にその事実を知っちまって驚いたぐらいだ」
「...そうか。いや、名無しさんが君ら白ひげを探す前にどうしてもワノ国に行くのだと意気込んでいたからてっきり君らにも関係があるのかと思っていたよ」
「.................初耳だな、それは」
「もしかしたら、エース君にとって大切な居場所にもなるかもしれないからと嬉しそうにしていたがエース君は何か心当たりが....っと、どうかしたかい?」
「そいつが..........ワノ国に、行ってただと?」
驚き目を見開いたままぼそりと呟いたエースは明らかに動揺していて揺れた瞳のまま言葉を続ける。
「おれが昔よ、そこに偶然辿り着いちまった時...ヤマトっつーカイドウの息子っていう女が居たんだけどさ」
「へえ...あいつに息子...いや娘か。それで」
「″そうか、君の事だったんだね″って笑って、おでんが書き記してたっていう日誌で...その、ロジャーの事について少し知れたんだよ」
「!それはもしやおでん漫遊記って奴じゃあないのか?」
「あぁ、多分それだ。あんたの事についてもロジャーがどんな奴だったとか仲間にどう思われてたのかとか...色々」
「っそうか...残っていたんだな、あいつの志は」
声を震わせて嬉しそうに笑ったレイリーとは反してロジャーの事になるとどうしても受け入れたくない思いが先行するのか終始言いにくそうに話すエースに、マルコは助け舟を出した。
「そいつが道標の一つ目って訳か」
「!!」
「で、その後はおれらに会いにきてそっからザッと3年。エースお前が来るまでおれらは散々あいつからお前について聞かされてたからなァ(笑)」
「なっ!.........お前らじゃあ初めからおれのこと」
「知ってたよい。好きな食いもんやガキの頃にワニを捕まえてたり天使みたいに可愛いかったとも聞いたな」
ニヤリと揶揄うような顔をしたマルコにエースはカッと顔を赤く染めて全身で講義するもマルコに敵うはずもなく、仲の良い様を眺めるレイリーはどこか懐かしむような穏やかな顔つきをしていた。