エンドライフ④
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《40.笑顔の意味》
「お仕事中失礼しますっマルコ隊長!」
「あぁ.....っと悪いどこの隊の奴だ」
「はいっ!自分は先日二番隊所属となりました!エース隊長からこの書類を届けるようにと言われて届けにきた感じっす!」
「....ったくあいつは。分かった、わざわざありがとなァ」
「.................」
「?どうかしたか」
「あっ...いえ、その...電伝虫繋がったんすね」
唐突に突然言われた言葉に一瞬マルコは驚くものの、特に最近の自分はずっと持ち歩いていたからなと苦笑する。
「良かったです、無事あいつから連絡来てたんすね」
「...あいつってのは、名無しさんの事か?」
「はい。1週間...程前にずっとコールが鳴ってたんでもしかしたら名無しさん...さんだったんじゃないかと思ってて」
「!!お前っ!何でそれを早く言わねェっ」
「うわっ!...っと、すみません。えーと、その」
「何だよい、思ってる事があるならハッキリと言え」
何やら言い淀んでいる隊員にちゃんと話せと伝えると耳を疑うような言葉が聞こえてきた。
「あの、俺...聞いちまって」
「...何をだよい」
「ちょうど名無しさん...さんがオヤジと話してる最中に用事で部屋の前に居たんすけど...」
「それで」
「そん時に本当はあの戦争を避けられたかもしれないだとか、おれ達の力を利用してた...だとか、そういう」
「....それを名無しさんがオヤジに対して言ってたのか」
はいと頷く部下にあの馬鹿がと名無しさんに対して思っていると
「だから俺っ、正直マルコさんが電話を待ってるの違和感を持ってて」
「.................は、」
「だってそうじゃないすか!あの戦争が起こりさえしなければエース隊長もっ...俺らもあんな危ない目にはっ」
「!」
「なので、その...コールが結構な時間鳴ってたのは気がついてたんですけど...もう関わって欲しくねぇなって思って、黙ってました」
「.................そうか、分かった」
「でも話をしたのなら良かったです」
悪びれも無く笑う目の前の新人隊員にどうしようもない程の怒りが込み上げてくるも、グッと耐えてマルコは更に言葉を続けた。
「...それで、お前は名無しさんに何か言ったりはしたのか?」
「へ?えーと、はいっ。あの時はまだエースさんの奇跡が起きる前でしたし俺も気が立ってて」
「何て言ったんだよい」
「あー....いや、うろ覚えっすけど、あんたが止めてくれてれば俺達は戦わずに済んだ...だったかな?ははっでもあいつも笑ってましたしそんな気にす
ーバキッ!!
「....出ていけよい」
「.......、へっ?」
「さっさとここから出ていけっつったんだ!」
隊員が居る場所スレスレに拳を突き出したマルコは溢れ出る殺気を抑える事もなく言い放てば、慌てたように隊員はマルコの部屋を後にした。
ガチャンと、部屋の扉が閉まり隊員が去るのを待ってからマルコはまたバキッと壁を殴る
「クソっ........!!」
血が流れてもすぐに再生してしまう己の拳を握ってグッと悔しそうな顔をするマルコ。あいつはもっと痛かったはずだ、どんな思いでオヤジにそんな言葉を吐き出しやがった、どんな思いでこの船を降りやがったと問いただしてやりたくとも相手が居なくてはそれも出来なくてただただ己の不甲斐なさを恥じる。
「エースが生き返る程の怪我を背負って...オヤジの命もサッチの命も守りやがったのはどこのどいつなんだよいっ...!!」
最後に見た、血塗れになりながらも悲しそうに笑った名無しさんを思い出して今更ながらにその笑顔の意味を悟る。
女のあいつが何もかもも抱えて傷だらけになるまで修行をしてまでおれ達の為に戦ってくれていた事ぐらい昔からこの船に乗る奴なら誰もが知っていた。あいつがどれ程この船が好きで、エースに惚れてるか何てぐらい誰もが知っていたはずだ。
「名無しさんっ........!!」
何度かけようがコールすらならない電伝虫。
その意味がマルコには痛いほど理解が出来たからこそ、爆発しそうになる思いをどこにも消化が出来なくて、ただただ拳を壁へとぶつけた。
「お仕事中失礼しますっマルコ隊長!」
「あぁ.....っと悪いどこの隊の奴だ」
「はいっ!自分は先日二番隊所属となりました!エース隊長からこの書類を届けるようにと言われて届けにきた感じっす!」
「....ったくあいつは。分かった、わざわざありがとなァ」
「.................」
「?どうかしたか」
「あっ...いえ、その...電伝虫繋がったんすね」
唐突に突然言われた言葉に一瞬マルコは驚くものの、特に最近の自分はずっと持ち歩いていたからなと苦笑する。
「良かったです、無事あいつから連絡来てたんすね」
「...あいつってのは、名無しさんの事か?」
「はい。1週間...程前にずっとコールが鳴ってたんでもしかしたら名無しさん...さんだったんじゃないかと思ってて」
「!!お前っ!何でそれを早く言わねェっ」
「うわっ!...っと、すみません。えーと、その」
「何だよい、思ってる事があるならハッキリと言え」
何やら言い淀んでいる隊員にちゃんと話せと伝えると耳を疑うような言葉が聞こえてきた。
「あの、俺...聞いちまって」
「...何をだよい」
「ちょうど名無しさん...さんがオヤジと話してる最中に用事で部屋の前に居たんすけど...」
「それで」
「そん時に本当はあの戦争を避けられたかもしれないだとか、おれ達の力を利用してた...だとか、そういう」
「....それを名無しさんがオヤジに対して言ってたのか」
はいと頷く部下にあの馬鹿がと名無しさんに対して思っていると
「だから俺っ、正直マルコさんが電話を待ってるの違和感を持ってて」
「.................は、」
「だってそうじゃないすか!あの戦争が起こりさえしなければエース隊長もっ...俺らもあんな危ない目にはっ」
「!」
「なので、その...コールが結構な時間鳴ってたのは気がついてたんですけど...もう関わって欲しくねぇなって思って、黙ってました」
「.................そうか、分かった」
「でも話をしたのなら良かったです」
悪びれも無く笑う目の前の新人隊員にどうしようもない程の怒りが込み上げてくるも、グッと耐えてマルコは更に言葉を続けた。
「...それで、お前は名無しさんに何か言ったりはしたのか?」
「へ?えーと、はいっ。あの時はまだエースさんの奇跡が起きる前でしたし俺も気が立ってて」
「何て言ったんだよい」
「あー....いや、うろ覚えっすけど、あんたが止めてくれてれば俺達は戦わずに済んだ...だったかな?ははっでもあいつも笑ってましたしそんな気にす
ーバキッ!!
「....出ていけよい」
「.......、へっ?」
「さっさとここから出ていけっつったんだ!」
隊員が居る場所スレスレに拳を突き出したマルコは溢れ出る殺気を抑える事もなく言い放てば、慌てたように隊員はマルコの部屋を後にした。
ガチャンと、部屋の扉が閉まり隊員が去るのを待ってからマルコはまたバキッと壁を殴る
「クソっ........!!」
血が流れてもすぐに再生してしまう己の拳を握ってグッと悔しそうな顔をするマルコ。あいつはもっと痛かったはずだ、どんな思いでオヤジにそんな言葉を吐き出しやがった、どんな思いでこの船を降りやがったと問いただしてやりたくとも相手が居なくてはそれも出来なくてただただ己の不甲斐なさを恥じる。
「エースが生き返る程の怪我を背負って...オヤジの命もサッチの命も守りやがったのはどこのどいつなんだよいっ...!!」
最後に見た、血塗れになりながらも悲しそうに笑った名無しさんを思い出して今更ながらにその笑顔の意味を悟る。
女のあいつが何もかもも抱えて傷だらけになるまで修行をしてまでおれ達の為に戦ってくれていた事ぐらい昔からこの船に乗る奴なら誰もが知っていた。あいつがどれ程この船が好きで、エースに惚れてるか何てぐらい誰もが知っていたはずだ。
「名無しさんっ........!!」
何度かけようがコールすらならない電伝虫。
その意味がマルコには痛いほど理解が出来たからこそ、爆発しそうになる思いをどこにも消化が出来なくて、ただただ拳を壁へとぶつけた。