エンドライフ④
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《39.事実と真実 》
名無しさんが電伝虫とお別れしてから7日程経ったある日今日も今日とてマルコは電伝虫を眺めていた。
「流石に2週間はかかり過ぎなのかねい」
以前ローが言っていたいつ治るか分からないとの言葉を信じ今日まで待っていたマルコだったが、流石に一度ぐらい電話をかけてみても良いんじゃないかと、痺れを切らしていた気持ちも正直あった。
それでもまだ喋れない状態の名無しさんにかけてしまったら、変に焦らせてしまうかもしれないという気持ちもあったのでヤキモキはするものの結局はいつも電伝虫を眺めるだけで終わっていたのだ。
「とりあえずトラファルガーにでも確認してみるか」
実を言うと名無しさんが寝静まった後もう一度だけ電伝虫へと電話をかけていたマルコはもしもの時の為にと思いロー達との連絡手段を確保していて。
用意周到に物事を動かすマルコらしさがそこには出ていた。
「プルプルプルプ...ガチャ、.....何だ」
「ハハっ第一声がそれとは本当大したやつだな」
「...不死鳥屋か、何の用だ?名無しさんならとっくに別れてるぜ」
「あー...その事で確認なんだが...名無しさんはもう喋れるようになったのかよい」
恐る恐るという感じでマルコはずっと聞きたかった事を口にする。
「は?まだあいつから連絡が来てねぇのか?1週間程前に別れた日連絡を入れると言っていたはずだが...」
「?!っじゃあ、声はもう戻ったんだな?」
「とっくにな。早く掛けてやれと何度か言ったんだが、渋りながらも俺達と別れてからにすると言っていたからてっきりもうかけているもんだと思っていた」
そこでマルコは違和感を覚える。
今までの名無しさんだったら声が戻ったとあれば心配させまいとすぐにでもかけてきそうなものだったが、それを渋っていたとなれば状況が変わってくる。
「一つ確認なんだが、名無しさんはおれ達の事について何か言っていたか?」
「.................」
「お前さんに聞くのはお門違いだっつーのは分かっちゃいるが、どうにも...嫌な予感がしちまってなァ」
マルコの問いに暫く黙り込むロー。
それでも黙ると言う事はやはり何かあったのだろうかとマルコが考えていた時、静かにテノールの声が響いた。
「こっちも確認なんだが、あいつがお前らの船を出る時にどいつかがあいつを責めるような発言をした奴はいるか」
「....はァっ?!居る訳ねェだろい!...っといや、確実ではねェが...そもそも名無しさんが居なかったらオヤジも無傷じゃ済まなかったはずだからな」
「...だったら、それを分かってはいても火拳屋が一度は死んだ事に対してあいつへの態度を変えた奴は居なかったのか」
「......何が言いてェ」
「ハハっ、そう怖い顔をするな。ただの興味本位だ」
電伝虫越しにマルコが怖い顔をしていると言うのだけは伝ってローはおかしそうに頬を緩める。
「何、あいつを俺の船に誘った時にちょっと気になる事を言っていたからな」
「なっ...お前っ、.........本当抜け目のない奴だな...」
「そいつはどうも。...海賊船はお前らの船にしか乗るつもりはねェ割に今更もう戻れないだとか、お前らの幸せな未来に自分はいらねェだのとほざいてやがったからよ」
「..................それをっ、名無しさんが言ってたのか.....?」
「あぁ。お前らには本当に大事にしてくれる大切な家族が他にいるんだともほざいてたな」
「っ.................」
ローの言葉に今度はマルコが黙り込む。
そして幾許かの時間を置いてからマルコは口を開いた。
「何となく状況は把握した。悪かったな、名無しさんの事で色々手間取らせちまって」
「気にするな、あいつには俺の隊員も世話になったからな...お互い様だ」
「そうか、そう言ってくれると助かるよい」
「....まぁまた何かあったら掛けてこればいいさ、次は相談料として金をとってやるよ」
「ハハっお前さんだったらやりかねねェーな。...本当助かったよい」
「そう何度も礼を言われる筋合いはねぇ。...切るぜ」
「あぁ、またなトラファルガー」
ーガチャン
「........ハァ」
受話器を置いてからマルコは一人ため息をついた。
まさか名無しさんがそんな風に感じていたとは露ほども思わずに、自然と拳に力が入る。すると控えめにノックが鳴り響いたので少し間を置いてから入るようにとマルコは促した。
名無しさんが電伝虫とお別れしてから7日程経ったある日今日も今日とてマルコは電伝虫を眺めていた。
「流石に2週間はかかり過ぎなのかねい」
以前ローが言っていたいつ治るか分からないとの言葉を信じ今日まで待っていたマルコだったが、流石に一度ぐらい電話をかけてみても良いんじゃないかと、痺れを切らしていた気持ちも正直あった。
それでもまだ喋れない状態の名無しさんにかけてしまったら、変に焦らせてしまうかもしれないという気持ちもあったのでヤキモキはするものの結局はいつも電伝虫を眺めるだけで終わっていたのだ。
「とりあえずトラファルガーにでも確認してみるか」
実を言うと名無しさんが寝静まった後もう一度だけ電伝虫へと電話をかけていたマルコはもしもの時の為にと思いロー達との連絡手段を確保していて。
用意周到に物事を動かすマルコらしさがそこには出ていた。
「プルプルプルプ...ガチャ、.....何だ」
「ハハっ第一声がそれとは本当大したやつだな」
「...不死鳥屋か、何の用だ?名無しさんならとっくに別れてるぜ」
「あー...その事で確認なんだが...名無しさんはもう喋れるようになったのかよい」
恐る恐るという感じでマルコはずっと聞きたかった事を口にする。
「は?まだあいつから連絡が来てねぇのか?1週間程前に別れた日連絡を入れると言っていたはずだが...」
「?!っじゃあ、声はもう戻ったんだな?」
「とっくにな。早く掛けてやれと何度か言ったんだが、渋りながらも俺達と別れてからにすると言っていたからてっきりもうかけているもんだと思っていた」
そこでマルコは違和感を覚える。
今までの名無しさんだったら声が戻ったとあれば心配させまいとすぐにでもかけてきそうなものだったが、それを渋っていたとなれば状況が変わってくる。
「一つ確認なんだが、名無しさんはおれ達の事について何か言っていたか?」
「.................」
「お前さんに聞くのはお門違いだっつーのは分かっちゃいるが、どうにも...嫌な予感がしちまってなァ」
マルコの問いに暫く黙り込むロー。
それでも黙ると言う事はやはり何かあったのだろうかとマルコが考えていた時、静かにテノールの声が響いた。
「こっちも確認なんだが、あいつがお前らの船を出る時にどいつかがあいつを責めるような発言をした奴はいるか」
「....はァっ?!居る訳ねェだろい!...っといや、確実ではねェが...そもそも名無しさんが居なかったらオヤジも無傷じゃ済まなかったはずだからな」
「...だったら、それを分かってはいても火拳屋が一度は死んだ事に対してあいつへの態度を変えた奴は居なかったのか」
「......何が言いてェ」
「ハハっ、そう怖い顔をするな。ただの興味本位だ」
電伝虫越しにマルコが怖い顔をしていると言うのだけは伝ってローはおかしそうに頬を緩める。
「何、あいつを俺の船に誘った時にちょっと気になる事を言っていたからな」
「なっ...お前っ、.........本当抜け目のない奴だな...」
「そいつはどうも。...海賊船はお前らの船にしか乗るつもりはねェ割に今更もう戻れないだとか、お前らの幸せな未来に自分はいらねェだのとほざいてやがったからよ」
「..................それをっ、名無しさんが言ってたのか.....?」
「あぁ。お前らには本当に大事にしてくれる大切な家族が他にいるんだともほざいてたな」
「っ.................」
ローの言葉に今度はマルコが黙り込む。
そして幾許かの時間を置いてからマルコは口を開いた。
「何となく状況は把握した。悪かったな、名無しさんの事で色々手間取らせちまって」
「気にするな、あいつには俺の隊員も世話になったからな...お互い様だ」
「そうか、そう言ってくれると助かるよい」
「....まぁまた何かあったら掛けてこればいいさ、次は相談料として金をとってやるよ」
「ハハっお前さんだったらやりかねねェーな。...本当助かったよい」
「そう何度も礼を言われる筋合いはねぇ。...切るぜ」
「あぁ、またなトラファルガー」
ーガチャン
「........ハァ」
受話器を置いてからマルコは一人ため息をついた。
まさか名無しさんがそんな風に感じていたとは露ほども思わずに、自然と拳に力が入る。すると控えめにノックが鳴り響いたので少し間を置いてから入るようにとマルコは促した。