エンドライフ④
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《37. 忘れられない彼女の存在 》
名無しさん達がまだ楽しくお別れの宴をやっていた頃、白ひげの船の上では今日も今日とてマルコは電伝虫と睨めっこをしていた。
「マルコ、名無しさんからの連絡はまだ来ないのか」
「!あぁ、イゾウか。それがなァあれから一週間は経つんだが音沙汰はねェ」
「...そうか。確か喉を痛めちまって声が出せないんだったな」
「みてェだよい。...ったく、そんなになるまで無茶しやがって」
「全くだ。俺達に礼も言わせず立ち去るとはとんだ妹だなマルコ」
食堂で名無しさんの話に頬を緩ませながら笑うマルコとイゾウ。その様子はもう白ひげの船で恒例となったもので、マルコが暇を見つければ電伝虫を眺めている姿を目撃されているものだから、その相手が皆言わず共分かっているからこそその姿を見つけてはワラワラと声を掛けてくるようになったのだった。
「お!マルコ、何だよお前まーた電伝虫と睨めっこか?」
「エースか。話したい奴がいるからなァ、連絡待ちだよい」
「へえ〜お前程の男を心酔させるたァ相手も中々やるじゃねぇーか」
「...お前もきっと気にいるよい」
「そいつァどうかな、お前らと違っておれは女にゃ興味が無ェしよ」
そもそもマルコが心酔してる奴に手なんざ出さねェーよと笑ったエースにマルコは人知れず眉毛をギュッと寄せて唇を噛み締める。
「....それよりもエース、オヤジに用があったんじゃなかったのか?」
「あ、やっべ!サンキューなイゾウ!マルコも連絡来たら教えてくれよー」
また後でなーと笑いながら走り去ってくエースを見てイゾウはそっとマルコの肩に手を置いた。
「マルコ、大丈夫か?」
「っ悪いなイゾウ、さっきの助け舟は助かった」
つい口をついて出ちまいそうだったと頭をかいたマルコに、お前は優しいなと声を掛けたイゾウ。
エースが目覚めてすぐの事名無しさんの事だけを覚えていないエースに異変を感じたおれらに釘を刺すようにオヤジが名無しさんの話題をあいつに振るなと箝口令が敷かれたのだ。
「あいつの話題をエースにふれねェーってのは未だに慣れねェもんだ」
「あいつらは気がつけば一緒に居たからな、無理も無い」
「頭ぶん殴って治るってんなら、今すぐにでもやってやるんだけどな」
「ここではよしてくれ、隊長同士の喧嘩は船が壊れちまう」
「そっちの心配かよい(笑)」
「お前らの心配をするだけ無駄だろう?それぞれ好き勝手戦っちまう奴らだぜ」
「ハハハっ、それもそうだねい。さっ...てと、おれもそろそろ仕事に戻るか」
ありがとよいと再度イゾウへとお礼を告げてから席を立ったマルコ。その後ろ姿はどこか寂しそうで、早く連絡をしてやれと伝えられる相手がいない言葉をイゾウは持て余していた。
所変わりオヤジへの報告も無事終えたエースは昼寝場所に向かっている途中。
「あっエースさん!戻ったんすね!お疲れ様でっす!!」
「おうっ、お前らも休憩か?」
「自分達はこれから鍛錬っすよ、マルコ隊長の」
「うげ。頑張れよお前ら、何かあっても骨は拾ってやる」
「酷いっすよソレー!エースさんも一緒に受けましょーって」
「い・や・だ・よ。おれは今から昼寝するって決めてんだ」
「ずりぃーなー!あ、それよりも今回もちゃんと大人しく出来たんすか?」
「馬っ鹿お前、当たり前だろー?」
「エースさんだから心配してんっすよ〜(笑)」
「んだとー!」
すれ違う隊員と戯れ合いながらも話を振られるのは、火拳のエースは世間一般的には死亡したことになっている為実は蘇っていたという事実を隠すように勤めていたのだ。
差し出し人不明の手紙だったが、どこか懐かしい気がする文体にエースは違和感を持つ事無くそれに素直に従っていた。
「それにしてもいつまで名前を伏せとけばいいんすかねー」
「そうそうっ!エースさんは生きてんだからさ海軍の野郎共を見返すいいチャンスに
「お前ら、こんな所でくっちゃべってて良いのかよ」
「あっ!!やべ!!ありがとうございますエースさん!また、晩飯の時にでも!」
「おうっ、頑張れよ〜。........」
何故だか否定する言葉を遮ってしまった事に違和感は覚えつつも、気にする事無いかと何故か最近の定位置となった頭一つ飛び抜けた甲板へと飛び乗る。
「名乗るっつっても、今のおれは能力者じゃねェしなー」
ゴロンと転がりながらも見上げた空は晴天で、いつかの過去もこんな風に何度か空を見ていた気がするなと頭を過ぎる。
ゆっくりと太陽へと手を重ねれば以前の自分のように炎がこの手に宿った気がして口元が緩めば最近たまに聞こえるようになった主の分からない声が頭に響いた。
「エース、こんな所で寝たら風邪引くで」
「っ!....またか」
寝入ろうとして閉じた瞳を開けて、その声を思い出せばやっぱりどこか覚えがある気のする声色。
それでもいくら考えようが思い当たる人物がいなかったのできっと昔島とかで出会った誰かなのだろうと当たりをつけてはいたが、その声を聞くたびに心臓がドクンと脈打つものだからおかしな事もあったもんだとエースは一人笑った。
「海に出て、色んな物を見て出会って、沢山の人を知る。
その中で、最高の居場所を手にするのも夢じゃないんよ」
「....あぁ、本当にそうだな」
誰だかは分からない声の主に同意して、今ここに在るのがおれの居場所だとはっきりと言えてしまう事実にまた笑って今日はいい夢が見られそうだと今度こそ目を閉じた。
一体誰なのか全く分からなくとも、その声の主が与えてくれる温かさや安らぎはエース自身も嫌いではなかったのでその事実を誰に言うまででもなく今日も過ごす。
そんなエースの日常が一気に動き出そう事など、眠りに入ってしまったエース自身は知る由もない。
名無しさん達がまだ楽しくお別れの宴をやっていた頃、白ひげの船の上では今日も今日とてマルコは電伝虫と睨めっこをしていた。
「マルコ、名無しさんからの連絡はまだ来ないのか」
「!あぁ、イゾウか。それがなァあれから一週間は経つんだが音沙汰はねェ」
「...そうか。確か喉を痛めちまって声が出せないんだったな」
「みてェだよい。...ったく、そんなになるまで無茶しやがって」
「全くだ。俺達に礼も言わせず立ち去るとはとんだ妹だなマルコ」
食堂で名無しさんの話に頬を緩ませながら笑うマルコとイゾウ。その様子はもう白ひげの船で恒例となったもので、マルコが暇を見つければ電伝虫を眺めている姿を目撃されているものだから、その相手が皆言わず共分かっているからこそその姿を見つけてはワラワラと声を掛けてくるようになったのだった。
「お!マルコ、何だよお前まーた電伝虫と睨めっこか?」
「エースか。話したい奴がいるからなァ、連絡待ちだよい」
「へえ〜お前程の男を心酔させるたァ相手も中々やるじゃねぇーか」
「...お前もきっと気にいるよい」
「そいつァどうかな、お前らと違っておれは女にゃ興味が無ェしよ」
そもそもマルコが心酔してる奴に手なんざ出さねェーよと笑ったエースにマルコは人知れず眉毛をギュッと寄せて唇を噛み締める。
「....それよりもエース、オヤジに用があったんじゃなかったのか?」
「あ、やっべ!サンキューなイゾウ!マルコも連絡来たら教えてくれよー」
また後でなーと笑いながら走り去ってくエースを見てイゾウはそっとマルコの肩に手を置いた。
「マルコ、大丈夫か?」
「っ悪いなイゾウ、さっきの助け舟は助かった」
つい口をついて出ちまいそうだったと頭をかいたマルコに、お前は優しいなと声を掛けたイゾウ。
エースが目覚めてすぐの事名無しさんの事だけを覚えていないエースに異変を感じたおれらに釘を刺すようにオヤジが名無しさんの話題をあいつに振るなと箝口令が敷かれたのだ。
「あいつの話題をエースにふれねェーってのは未だに慣れねェもんだ」
「あいつらは気がつけば一緒に居たからな、無理も無い」
「頭ぶん殴って治るってんなら、今すぐにでもやってやるんだけどな」
「ここではよしてくれ、隊長同士の喧嘩は船が壊れちまう」
「そっちの心配かよい(笑)」
「お前らの心配をするだけ無駄だろう?それぞれ好き勝手戦っちまう奴らだぜ」
「ハハハっ、それもそうだねい。さっ...てと、おれもそろそろ仕事に戻るか」
ありがとよいと再度イゾウへとお礼を告げてから席を立ったマルコ。その後ろ姿はどこか寂しそうで、早く連絡をしてやれと伝えられる相手がいない言葉をイゾウは持て余していた。
所変わりオヤジへの報告も無事終えたエースは昼寝場所に向かっている途中。
「あっエースさん!戻ったんすね!お疲れ様でっす!!」
「おうっ、お前らも休憩か?」
「自分達はこれから鍛錬っすよ、マルコ隊長の」
「うげ。頑張れよお前ら、何かあっても骨は拾ってやる」
「酷いっすよソレー!エースさんも一緒に受けましょーって」
「い・や・だ・よ。おれは今から昼寝するって決めてんだ」
「ずりぃーなー!あ、それよりも今回もちゃんと大人しく出来たんすか?」
「馬っ鹿お前、当たり前だろー?」
「エースさんだから心配してんっすよ〜(笑)」
「んだとー!」
すれ違う隊員と戯れ合いながらも話を振られるのは、火拳のエースは世間一般的には死亡したことになっている為実は蘇っていたという事実を隠すように勤めていたのだ。
差し出し人不明の手紙だったが、どこか懐かしい気がする文体にエースは違和感を持つ事無くそれに素直に従っていた。
「それにしてもいつまで名前を伏せとけばいいんすかねー」
「そうそうっ!エースさんは生きてんだからさ海軍の野郎共を見返すいいチャンスに
「お前ら、こんな所でくっちゃべってて良いのかよ」
「あっ!!やべ!!ありがとうございますエースさん!また、晩飯の時にでも!」
「おうっ、頑張れよ〜。........」
何故だか否定する言葉を遮ってしまった事に違和感は覚えつつも、気にする事無いかと何故か最近の定位置となった頭一つ飛び抜けた甲板へと飛び乗る。
「名乗るっつっても、今のおれは能力者じゃねェしなー」
ゴロンと転がりながらも見上げた空は晴天で、いつかの過去もこんな風に何度か空を見ていた気がするなと頭を過ぎる。
ゆっくりと太陽へと手を重ねれば以前の自分のように炎がこの手に宿った気がして口元が緩めば最近たまに聞こえるようになった主の分からない声が頭に響いた。
「エース、こんな所で寝たら風邪引くで」
「っ!....またか」
寝入ろうとして閉じた瞳を開けて、その声を思い出せばやっぱりどこか覚えがある気のする声色。
それでもいくら考えようが思い当たる人物がいなかったのできっと昔島とかで出会った誰かなのだろうと当たりをつけてはいたが、その声を聞くたびに心臓がドクンと脈打つものだからおかしな事もあったもんだとエースは一人笑った。
「海に出て、色んな物を見て出会って、沢山の人を知る。
その中で、最高の居場所を手にするのも夢じゃないんよ」
「....あぁ、本当にそうだな」
誰だかは分からない声の主に同意して、今ここに在るのがおれの居場所だとはっきりと言えてしまう事実にまた笑って今日はいい夢が見られそうだと今度こそ目を閉じた。
一体誰なのか全く分からなくとも、その声の主が与えてくれる温かさや安らぎはエース自身も嫌いではなかったのでその事実を誰に言うまででもなく今日も過ごす。
そんなエースの日常が一気に動き出そう事など、眠りに入ってしまったエース自身は知る由もない。