エンドライフ④
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《32. 電波で拾う君の声》
「名無しさん?!お前そこにいるんだったら返事をしてくれよい....頼むっ!」
「(マルコ...?そんなに焦って....もしや何かあったんか?)」
聞いた事がないほどに焦るマルコの声。もしかして自分が知り得ない何かが起きてしまっているのだろうかと心配になっていると、口元に笑みを浮かべたローくんがニヤリと笑う。
「....よぉ、」
「!!.....誰だよいお前は、何故名無しさんの電伝虫を持ってる」
「お前こそ誰だ。...まぁ、大方検討はつくが一応な」
「誰だって聞いてるんだよい」
「おいおいそんな態度をとっていいのかよ。お前が話したがっている名無しさんの命は俺の手の中にあるんだぜ?」
「!!っ...何をした!」
電伝虫越しでも分かるマルコの怒り用に驚きながらも、一体何がしたいのだと冷や汗を垂らしながらローくんを見る。するとまた人の悪い顔で笑ったので、良からぬ展開しか浮かばなかった。
「別に何もしちゃいねぇさ。あんたらが困るような事は何一つな」
「だったら、名無しさんの声を聞かせてみろよい」
「そいつは出来ねぇ相談だ」
「っ................何が望みだ」
「ハハっ特にねぇな。ずっと電伝虫を鳴らしてくる人物がどんな奴なのか話してみたかっただけだからな」
「.......ハァ。そうかい、それで名無しさんは無事なんだろうな」
ローくんの挑発に最初は乗せられていたものの、すぐにいつもの冷静さを見せるマルコはやっぱり流石だなと感心していると楽しそうに笑ったローくんが呟く。
「随分とまた過保護じゃねえかよ、不死鳥マルコ」
「!お、前....分かっていやがったのかよい」
「当然だ。流石に適当に他人の電伝虫に出る趣味なんざねぇよ」
「(いやめちゃくちゃ出とるからねー?!)」
「...ハハ、それで?結局何がしたかったんだお前さんは」
「ただの興味と...お前らが知りたがっている名無しさんの安否を教えてやろうと思ってな」
「!!」
そう言って笑った後に、やっと紙とペンを渡してきたローくんをキッと見上げればまたくくっとおかしそうに笑ったので、上手く力が入らないなりにも必死に文字を紡いでいく。
「名無しさんは...............................、生きているのか」
「.......................かろうじてな」
「!!っ...そうか..........そうかよいっ....」
電伝虫越しにも安堵が伝わってくるぐらいに震えたマルコの声にぎゅっと心臓が掴まれる。...もしかしてあんなに焦っていたのは自分の安否を心配していたからなのではという思いが頭を過った。
止まってしまった手を動かし、どうにか伝えなければと思いながらも文字を綴っているとまたもやマルコの声が響く。
「それだったら、何故名無しさんは電伝虫に出ねぇ。寝ちまってるとかなのか?」
「いや、起きてはいるが俺の隣で寝ているな」
「.......それは、どう言う意味だよい」
「深読みするな、そのままの意味だ。訳あってあいつは今声が出せねぇ」
「!なん...だと」
「一過性のものではあるだろうが、いつ治るかは俺にも分からねぇからな」
そこまで二人が話している所でやっと文が纏まってローくんへと見せれば
「多い。一つだけにしろ」
「は?何の話だよい」
「あぁ、こっちの話だ。...それでどれにするんだ」
3つしか書いていないのに一つだけなのかと思いながらも、代理で喋ってもらう身なので一番最初に書いてあるものを聞いて貰うことにした。
「待たせたな。あいつからの伝言だが、″エースは無事なのか、皆の怪我の具合はどうだ″...との事だ」
「っ...!お前はっ.....本当.....っ....、馬鹿だなァ」
声を震わせて笑ったマルコに、この笑いはどっちの意味なのだと思い浅くなる呼吸を感じながらもじっと次の言葉を待った。
「無事だよい」
「!!(そっかっ、、、成功、してたのかっ....!!)」
「他の奴らも大した怪我じゃねェ。今はエースの回復を祝った宴がずっと続いてる」
「(.....良かったっ、ほんまにっ、良かった....!)」
マルコの言葉を聞いて、やっと生きた心地がしてしまったからかその事実に溢れてしまいそうになるものはあったがグッとそれを飲み込んで思いのままに笑顔を溢した。
すると眉間に皺を寄せたままのローくんと目が合って何だろうと思いながら見つめれば、チッと舌打ちをしてそっぽを向かれた。いや何でや。
「俺への疑いは晴れたのかよ」
「あァ。まず第一声で人の心配をする馬鹿なんざ名無しさんしかいねェ...疑って悪かったな」
「とんだお人好しだぜお前らは、揃いも揃って」
「喋れねェ奴の代理をしてまで安否を確認させてやるお前も似たようなもんだがな」
「チッ....ただの気まぐれだ」
「ハハハ!そうかよい、ありがとなァ」
「別に俺はずっと鳴り続けてうるせぇ電伝虫を黙らせたかっただけだ」
「そうかそうか、そいつは悪い事をした」
「お前...信じてねェだろ」
いつの間にかすっかりマルコのペースとなった会話に頬を緩めていると、突然自分の心を掴んで離さないあの声が電伝虫から響いてきて、息をするのを一瞬忘れてしまった。
「何だよマルコ、女と電話かァ?へへっおれも混ぜろよっ」
「!!(エースっ......エースやっ.....!)」
たった一声聞いただけなのに今度こそ溢れてしまいそうになる雫。こちらを見てもいないのに顔面へとタオルを投げつけくるローくんは優しいのか優しくないのかは分からないが、今はその気遣いに甘えることにした。
「どーもーっ!おれは火拳のっ....ととマズイ言っちゃ駄目なやつだった。えーと、おれはただのエースだ!よろしくなっ」
変わらない元気な声色。
全然隠せてはいないが、正体を隠そうとしている姿勢にちゃんと手紙も読んで貰えたのだなと嬉しくなった。
するとマルコが少し気まずそうに声をあげる。
「名無しさん、エースの事なんだが」
「お!電伝虫の相手は名無しさんちゃんっつーのか、ども!」
「!(......変わらへんな、エース。でも、そっかやっぱり)」
元気に響いた声に、マルコが言いたかった事が分かった気がして笑みを溢せばこれまた怪訝そうな顔付きでこちらを凄い形相で見てくるローくん。...え、なに、こわ。
「名無しさん?!お前そこにいるんだったら返事をしてくれよい....頼むっ!」
「(マルコ...?そんなに焦って....もしや何かあったんか?)」
聞いた事がないほどに焦るマルコの声。もしかして自分が知り得ない何かが起きてしまっているのだろうかと心配になっていると、口元に笑みを浮かべたローくんがニヤリと笑う。
「....よぉ、」
「!!.....誰だよいお前は、何故名無しさんの電伝虫を持ってる」
「お前こそ誰だ。...まぁ、大方検討はつくが一応な」
「誰だって聞いてるんだよい」
「おいおいそんな態度をとっていいのかよ。お前が話したがっている名無しさんの命は俺の手の中にあるんだぜ?」
「!!っ...何をした!」
電伝虫越しでも分かるマルコの怒り用に驚きながらも、一体何がしたいのだと冷や汗を垂らしながらローくんを見る。するとまた人の悪い顔で笑ったので、良からぬ展開しか浮かばなかった。
「別に何もしちゃいねぇさ。あんたらが困るような事は何一つな」
「だったら、名無しさんの声を聞かせてみろよい」
「そいつは出来ねぇ相談だ」
「っ................何が望みだ」
「ハハっ特にねぇな。ずっと電伝虫を鳴らしてくる人物がどんな奴なのか話してみたかっただけだからな」
「.......ハァ。そうかい、それで名無しさんは無事なんだろうな」
ローくんの挑発に最初は乗せられていたものの、すぐにいつもの冷静さを見せるマルコはやっぱり流石だなと感心していると楽しそうに笑ったローくんが呟く。
「随分とまた過保護じゃねえかよ、不死鳥マルコ」
「!お、前....分かっていやがったのかよい」
「当然だ。流石に適当に他人の電伝虫に出る趣味なんざねぇよ」
「(いやめちゃくちゃ出とるからねー?!)」
「...ハハ、それで?結局何がしたかったんだお前さんは」
「ただの興味と...お前らが知りたがっている名無しさんの安否を教えてやろうと思ってな」
「!!」
そう言って笑った後に、やっと紙とペンを渡してきたローくんをキッと見上げればまたくくっとおかしそうに笑ったので、上手く力が入らないなりにも必死に文字を紡いでいく。
「名無しさんは...............................、生きているのか」
「.......................かろうじてな」
「!!っ...そうか..........そうかよいっ....」
電伝虫越しにも安堵が伝わってくるぐらいに震えたマルコの声にぎゅっと心臓が掴まれる。...もしかしてあんなに焦っていたのは自分の安否を心配していたからなのではという思いが頭を過った。
止まってしまった手を動かし、どうにか伝えなければと思いながらも文字を綴っているとまたもやマルコの声が響く。
「それだったら、何故名無しさんは電伝虫に出ねぇ。寝ちまってるとかなのか?」
「いや、起きてはいるが俺の隣で寝ているな」
「.......それは、どう言う意味だよい」
「深読みするな、そのままの意味だ。訳あってあいつは今声が出せねぇ」
「!なん...だと」
「一過性のものではあるだろうが、いつ治るかは俺にも分からねぇからな」
そこまで二人が話している所でやっと文が纏まってローくんへと見せれば
「多い。一つだけにしろ」
「は?何の話だよい」
「あぁ、こっちの話だ。...それでどれにするんだ」
3つしか書いていないのに一つだけなのかと思いながらも、代理で喋ってもらう身なので一番最初に書いてあるものを聞いて貰うことにした。
「待たせたな。あいつからの伝言だが、″エースは無事なのか、皆の怪我の具合はどうだ″...との事だ」
「っ...!お前はっ.....本当.....っ....、馬鹿だなァ」
声を震わせて笑ったマルコに、この笑いはどっちの意味なのだと思い浅くなる呼吸を感じながらもじっと次の言葉を待った。
「無事だよい」
「!!(そっかっ、、、成功、してたのかっ....!!)」
「他の奴らも大した怪我じゃねェ。今はエースの回復を祝った宴がずっと続いてる」
「(.....良かったっ、ほんまにっ、良かった....!)」
マルコの言葉を聞いて、やっと生きた心地がしてしまったからかその事実に溢れてしまいそうになるものはあったがグッとそれを飲み込んで思いのままに笑顔を溢した。
すると眉間に皺を寄せたままのローくんと目が合って何だろうと思いながら見つめれば、チッと舌打ちをしてそっぽを向かれた。いや何でや。
「俺への疑いは晴れたのかよ」
「あァ。まず第一声で人の心配をする馬鹿なんざ名無しさんしかいねェ...疑って悪かったな」
「とんだお人好しだぜお前らは、揃いも揃って」
「喋れねェ奴の代理をしてまで安否を確認させてやるお前も似たようなもんだがな」
「チッ....ただの気まぐれだ」
「ハハハ!そうかよい、ありがとなァ」
「別に俺はずっと鳴り続けてうるせぇ電伝虫を黙らせたかっただけだ」
「そうかそうか、そいつは悪い事をした」
「お前...信じてねェだろ」
いつの間にかすっかりマルコのペースとなった会話に頬を緩めていると、突然自分の心を掴んで離さないあの声が電伝虫から響いてきて、息をするのを一瞬忘れてしまった。
「何だよマルコ、女と電話かァ?へへっおれも混ぜろよっ」
「!!(エースっ......エースやっ.....!)」
たった一声聞いただけなのに今度こそ溢れてしまいそうになる雫。こちらを見てもいないのに顔面へとタオルを投げつけくるローくんは優しいのか優しくないのかは分からないが、今はその気遣いに甘えることにした。
「どーもーっ!おれは火拳のっ....ととマズイ言っちゃ駄目なやつだった。えーと、おれはただのエースだ!よろしくなっ」
変わらない元気な声色。
全然隠せてはいないが、正体を隠そうとしている姿勢にちゃんと手紙も読んで貰えたのだなと嬉しくなった。
するとマルコが少し気まずそうに声をあげる。
「名無しさん、エースの事なんだが」
「お!電伝虫の相手は名無しさんちゃんっつーのか、ども!」
「!(......変わらへんな、エース。でも、そっかやっぱり)」
元気に響いた声に、マルコが言いたかった事が分かった気がして笑みを溢せばこれまた怪訝そうな顔付きでこちらを凄い形相で見てくるローくん。...え、なに、こわ。