エンドライフ④
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《31.経緯 》
「「名無しさんちゃんっ?!!」」
「良かった〜無事だったんだね??」
と、ほっとしたように笑いながら名無しさんに話しかけるハートの海賊団だったが、未だ眉間に皺を寄せたままのローとベポ。その二人の様子に頭からにハテナを浮かべたシャチは、偶然名無しさんの後ろに見えた血溜まりを見つけて慌てたように部屋へと足を踏み入れた。
「な....何でこんなに血がっ」
「!おいっ!こっちにはすげー血塗れの服があるぞ!」
「!!っ.......、!」
すると慌てたように名無しさんがペンギンの指さす服を背中へと隠したかと思うと、黙っていたローがゆっくりと口を開く。
「お前...喉はどうした。話せねぇーのか」
「「!!」」
ローが静かに言い放った言葉に、ババっと効果音がつくレベルで名無しさんへと視線が集められ居心地が悪そうに眉毛を下げて笑った名無しさん。するとまた小さくベポと声を放てば、ベポは悲しそうに声を発した。
「...うん、キャプテン。名無しさんちゃんはまだ怪我をしたまんまだよ。ずっと強い血の匂いがする」
「やはりか。上手く隠しているようだが動きにいつもの俊敏さが無かったからな」
観念しろという目で見られた名無しさんは大人しく両手をあげて笑い近くにあった紙にスラスラと言葉を記していく。
″久々会えて嬉しい。やけど何でうちの居場所が分かったん?″
「...何でって名無しさんちゃんのビブルカードがこんなになっちまってるから!」
″.....?それは前に回収したと思うんやけど、うちの?″
「お前が何やら掠め取っていたのが見えたからな。許可無く奪おうってつもりだったらしいが残念だったな、俺達は海賊だぜ」
「えっ?!奪おうってビブルカードを?!全然気がつかなかった〜まじかよ!」
ローがしたり顔で笑ったのでそう言う事かと合点がいった名無しさんは力無く笑い、その後にまたゆっくりと言葉を綴った。
″そっか。また心配かけてもたようでごめんな。やけどもう大丈夫やからさ、良かったらご飯でも食べてくか?″
「...お前な、信じられる訳ねぇだろうが。何だあの血溜まりは」
「そうだよっ!あれは名無しさんちゃんの血なんだろ?何かの病気か?」
「キャプテンに一度見てもらえよ、あの血の量は普通じゃねえぞ」
″ありがとう、優しいな君らは本間に。でもほら航海の途中やろ?うちはしばらくこの島におる予定やしまた時間ある時にでもゆっくりと
「うるせえ、行くぞ。ベポ」
「アイアイキャプテン!」
こうして名無しさんがペンを走らせている途中にローが静止をかけ、暴れる名無しさんをよそに無理矢理船に連れ込んだという経緯があったのだった。
そして無理矢理手術室に連れてこられた名無しさんは麻酔をかけられ意識を失っている間に全身の治療を施されたという状態なのである。
「お前の喉は一過性のものだから心配はねぇが...何だその胸と背中に渡るデケェ火傷みてーな痕は」
「(...やっば。そりゃ気がつくよな〜ローくん医者やもんな)」
「あの戦争での戦いを見る限りそこまで深い怪我はしていなかっただろう」
じろりという眼差しでローに問いかけられて元より今はしゃべる事は出来ないが言葉を詰まらせた後穏やかに笑った名無しさん。
その笑顔に幾度となく見覚えもあったローはため息をつきながら示唆していた一つの可能性を口にした。
「火拳屋のものか」
「!!」
「.....はぁ、やっぱりな。どう見てもお前のそれは臓器を焼き尽くす程の怪我だ」
「(.............そんな事までわかるのか)」
「なのに実際はどうだ?スキャンして見てみれば内臓は愚か筋肉にすら傷もついちゃいねぇときた」
「(スキャン...て、こっちの医療ってすごいな?!)」
「だとしたら可能性としてある正解はただ一つ、お前がまた誰かの怪我を巻き戻し″移した代償″という事になる」
驚いた反応を隠せない名無しさんを横目に見て、ローは続ける。
「一体どうやったのかは分からねぇが、外にあった枯れている木々と血溜まりの割に元気なお前を見てたら自ずとな」
「(...何も喋ってないのに、それだけの情報で...流石やな)」
「感心した顔で見んじゃねえ。そもそもが声が出ねぇ原因は他にあるのぐらい検討はついてるんだぜ」
「(!....それを分かった上で、治療してくれてんのか...優しいなあ)」
「.............ったく、成し遂げてぇ信念があるのは構わねえが麦わら屋にしろお前にしろ命をもっと大事にしやがれ」
分かったな?という忠告をすれば、素直に頷いた様を見て椅子から立ち上がって何かを差し出してくるロー。それをすぐに理解して、眉毛を下げて名無しさんが笑った瞬間またしてもその物体は音を鳴り響かせる。
「プルプルプルプル、プルプルプルプル」
「お前を連れ出してもう4日になるがずっと鳴りっぱなしだぜ。話すのは無理でもモールス信号ぐらい出来るだろ」
さっさと出ろとでも言うようにズイっと名無しさんの前へと差し出すが、モールス信号何て分からないと思いを込めて首を振れば何を思ったのか名無しさんに視線を動かした後ため息をつきながら電話に出たロー。
「(ええっ?!勝手に?!さっきまでめちゃくちゃ察し良かったやん!え、何でやねんローくん!)」
「フッ......大人しくしていろ」
「(いやいやいやっ、確かに今麻酔が効いとって動かれへんけど、その電伝虫うちのー!)」
「プルプルプルプル、ガチャ.....おい名無しさんっ!...おい!」
「(?!マルコ....?)」
焦る名無しさんを他所に電伝虫の向こうからは必死に問いかけてくるマルコの声が響き渡り、その声を聞いてローはまた一人笑みを浮かべた。
「「名無しさんちゃんっ?!!」」
「良かった〜無事だったんだね??」
と、ほっとしたように笑いながら名無しさんに話しかけるハートの海賊団だったが、未だ眉間に皺を寄せたままのローとベポ。その二人の様子に頭からにハテナを浮かべたシャチは、偶然名無しさんの後ろに見えた血溜まりを見つけて慌てたように部屋へと足を踏み入れた。
「な....何でこんなに血がっ」
「!おいっ!こっちにはすげー血塗れの服があるぞ!」
「!!っ.......、!」
すると慌てたように名無しさんがペンギンの指さす服を背中へと隠したかと思うと、黙っていたローがゆっくりと口を開く。
「お前...喉はどうした。話せねぇーのか」
「「!!」」
ローが静かに言い放った言葉に、ババっと効果音がつくレベルで名無しさんへと視線が集められ居心地が悪そうに眉毛を下げて笑った名無しさん。するとまた小さくベポと声を放てば、ベポは悲しそうに声を発した。
「...うん、キャプテン。名無しさんちゃんはまだ怪我をしたまんまだよ。ずっと強い血の匂いがする」
「やはりか。上手く隠しているようだが動きにいつもの俊敏さが無かったからな」
観念しろという目で見られた名無しさんは大人しく両手をあげて笑い近くにあった紙にスラスラと言葉を記していく。
″久々会えて嬉しい。やけど何でうちの居場所が分かったん?″
「...何でって名無しさんちゃんのビブルカードがこんなになっちまってるから!」
″.....?それは前に回収したと思うんやけど、うちの?″
「お前が何やら掠め取っていたのが見えたからな。許可無く奪おうってつもりだったらしいが残念だったな、俺達は海賊だぜ」
「えっ?!奪おうってビブルカードを?!全然気がつかなかった〜まじかよ!」
ローがしたり顔で笑ったのでそう言う事かと合点がいった名無しさんは力無く笑い、その後にまたゆっくりと言葉を綴った。
″そっか。また心配かけてもたようでごめんな。やけどもう大丈夫やからさ、良かったらご飯でも食べてくか?″
「...お前な、信じられる訳ねぇだろうが。何だあの血溜まりは」
「そうだよっ!あれは名無しさんちゃんの血なんだろ?何かの病気か?」
「キャプテンに一度見てもらえよ、あの血の量は普通じゃねえぞ」
″ありがとう、優しいな君らは本間に。でもほら航海の途中やろ?うちはしばらくこの島におる予定やしまた時間ある時にでもゆっくりと
「うるせえ、行くぞ。ベポ」
「アイアイキャプテン!」
こうして名無しさんがペンを走らせている途中にローが静止をかけ、暴れる名無しさんをよそに無理矢理船に連れ込んだという経緯があったのだった。
そして無理矢理手術室に連れてこられた名無しさんは麻酔をかけられ意識を失っている間に全身の治療を施されたという状態なのである。
「お前の喉は一過性のものだから心配はねぇが...何だその胸と背中に渡るデケェ火傷みてーな痕は」
「(...やっば。そりゃ気がつくよな〜ローくん医者やもんな)」
「あの戦争での戦いを見る限りそこまで深い怪我はしていなかっただろう」
じろりという眼差しでローに問いかけられて元より今はしゃべる事は出来ないが言葉を詰まらせた後穏やかに笑った名無しさん。
その笑顔に幾度となく見覚えもあったローはため息をつきながら示唆していた一つの可能性を口にした。
「火拳屋のものか」
「!!」
「.....はぁ、やっぱりな。どう見てもお前のそれは臓器を焼き尽くす程の怪我だ」
「(.............そんな事までわかるのか)」
「なのに実際はどうだ?スキャンして見てみれば内臓は愚か筋肉にすら傷もついちゃいねぇときた」
「(スキャン...て、こっちの医療ってすごいな?!)」
「だとしたら可能性としてある正解はただ一つ、お前がまた誰かの怪我を巻き戻し″移した代償″という事になる」
驚いた反応を隠せない名無しさんを横目に見て、ローは続ける。
「一体どうやったのかは分からねぇが、外にあった枯れている木々と血溜まりの割に元気なお前を見てたら自ずとな」
「(...何も喋ってないのに、それだけの情報で...流石やな)」
「感心した顔で見んじゃねえ。そもそもが声が出ねぇ原因は他にあるのぐらい検討はついてるんだぜ」
「(!....それを分かった上で、治療してくれてんのか...優しいなあ)」
「.............ったく、成し遂げてぇ信念があるのは構わねえが麦わら屋にしろお前にしろ命をもっと大事にしやがれ」
分かったな?という忠告をすれば、素直に頷いた様を見て椅子から立ち上がって何かを差し出してくるロー。それをすぐに理解して、眉毛を下げて名無しさんが笑った瞬間またしてもその物体は音を鳴り響かせる。
「プルプルプルプル、プルプルプルプル」
「お前を連れ出してもう4日になるがずっと鳴りっぱなしだぜ。話すのは無理でもモールス信号ぐらい出来るだろ」
さっさと出ろとでも言うようにズイっと名無しさんの前へと差し出すが、モールス信号何て分からないと思いを込めて首を振れば何を思ったのか名無しさんに視線を動かした後ため息をつきながら電話に出たロー。
「(ええっ?!勝手に?!さっきまでめちゃくちゃ察し良かったやん!え、何でやねんローくん!)」
「フッ......大人しくしていろ」
「(いやいやいやっ、確かに今麻酔が効いとって動かれへんけど、その電伝虫うちのー!)」
「プルプルプルプル、ガチャ.....おい名無しさんっ!...おい!」
「(?!マルコ....?)」
焦る名無しさんを他所に電伝虫の向こうからは必死に問いかけてくるマルコの声が響き渡り、その声を聞いてローはまた一人笑みを浮かべた。