エンドライフ④
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《23.本当の終幕へ 》
「......マルコ、名無しさんの様子はどうだ」
「!まだ意識は戻らねェよい、相当無理をしてたからな」
「そうか....」
「そういえば実際会うのは初めてだったよな、革命軍の参謀総長殿」
「...その言い方は今は辞めてくれよ。結局俺は何一つ守れなかったに等しいんだ」
あの戦争の後白ひげ達が乗り込んだモビーディックには、名無しさんの様子が気になって仕方がないサボも一緒に乗り合わせ赤髪の支持通りとある島を目指していた。
ピッ...ピッ...と規則正しい機械音が鳴るこの部屋には所狭しとこの戦争で傷ついた仲間達が眠っていて、その中の1人に名無しさんも含まれていたのだ。
「そんな風に、言わないでくれ」
「.................、」
静かな部屋に穏やかで、それでいてどこか悲しげな声色でそれは響いた。
「エースが...名無しさんが、大切だといったお前さんをおれ達は信用しているし今回の戦争だって何度も助けられたんだ」
「.................マルコ」
「感謝してるよい、ありがとなァ」
初めて顔を合わせたと言うのに全部言葉にしなくても伝わるマルコの感謝の意味に気がついて、サボはギュッと唇を噛み締めてからツバを下げた。
名無しさんの言っていた通りの人物だったと深く、深くその懐の広さに感謝をしながらも一呼吸置いてから言葉を告げる。
「俺も、お前達には感謝してるんだ。名無しさんに...エースに、居場所をくれてよ」
「!..............」
「ありがとなっ、白ひげ海賊団。恩に着るよ」
帽子をとって頭を下げたサボはマルコに声を掛けられるまで頭を下げ続け、その後は2人で並んで未だ目を開ける事無く眠る名無しさんを見つめていた。
「....このまま目を覚さない方が、名無しさんにとっては幸せだったりすんのかな」
「...馬鹿な事言うなよい、おれがこの船の船医である限りこれっきりに何てさせるかよ」
「はははっ、頼もしい限りだな」
「....それで、サボお前も最後まで見届けてくれるんだろい」
「ああ。...許されるなら、そうしたいと思ってるよ」
「許すも何も、アイツが怒った所なんざ見た事がねェよい」
「あいつの好物食ったら手加減無しで殴ってくるけどな」
「ハハハハ!それはお前が悪ィなァ」
名無しさんや他の傷ついた隊員達が眠る中静かに交わされた会話。それを知る者は当人達以外にはどこにも居らず、ただただ静かに穏やかにその時間は過ぎていった。
ーガタン
身体に衝撃が走った気配がして泥のように沈んでいた意識が覚醒していく。
(....あ.....れ、ここは...)
見覚えのあり過ぎる天井と匂いにすぐにどこにいるかは分かったものの、余りにもこの空気が懐かしくて静かに吐息が漏れ出てしまう名無しさん。
(そっ、か。モビーディックに、また乗れたのか)
もう二度と乗るとは思ってもいなかったこの居場所。
ましてやまたもや集中治療室にお世話になっているなど笑えないなと笑みを溢しながらも、壁にかけられていた時計にそっと視線を移した。
(まだ、時間はあるな)
音を立てないようにベッドをすり抜ければそこに頭を預けて眠る2つの金髪。起こさないようにと静かにタオルを掛けてから、その寝顔を眺めればつい先程までの戦い何て無かったかのような穏やかさに笑みが溢れた。
さて、一仕事終えてから行くかと、恐らくあそこにいるだろう存在の場所へ思いを馳せながら疲れて眠る皆の顔を見つめてから名無しさんはゆったりと歩みを進めた。
「ま、ぶし」
まるで久しく日を浴びていなかったかのように目を細めてしまう程の太陽の日差し。そう言えば自分は情け無くも泣いてしまった後だったのだと思い出して洗面台へと向かえば、少し腫れてしまっていた瞼と自分の顔に笑ってしまった。
(はははっ....ブッサイク)
小さい頃、エースが泣き腫らしたうちに対して言ってきた言葉を思い出しながらも溢れそうになった雫を水で洗い流した。
「....うん、大丈夫や。上手くいく」
未だ情けない顔をした鏡の中の自分に笑って、念じるように鏡の中の自分へと宣言をした。
まだ、物語は終幕ではないのだ。
「......マルコ、名無しさんの様子はどうだ」
「!まだ意識は戻らねェよい、相当無理をしてたからな」
「そうか....」
「そういえば実際会うのは初めてだったよな、革命軍の参謀総長殿」
「...その言い方は今は辞めてくれよ。結局俺は何一つ守れなかったに等しいんだ」
あの戦争の後白ひげ達が乗り込んだモビーディックには、名無しさんの様子が気になって仕方がないサボも一緒に乗り合わせ赤髪の支持通りとある島を目指していた。
ピッ...ピッ...と規則正しい機械音が鳴るこの部屋には所狭しとこの戦争で傷ついた仲間達が眠っていて、その中の1人に名無しさんも含まれていたのだ。
「そんな風に、言わないでくれ」
「.................、」
静かな部屋に穏やかで、それでいてどこか悲しげな声色でそれは響いた。
「エースが...名無しさんが、大切だといったお前さんをおれ達は信用しているし今回の戦争だって何度も助けられたんだ」
「.................マルコ」
「感謝してるよい、ありがとなァ」
初めて顔を合わせたと言うのに全部言葉にしなくても伝わるマルコの感謝の意味に気がついて、サボはギュッと唇を噛み締めてからツバを下げた。
名無しさんの言っていた通りの人物だったと深く、深くその懐の広さに感謝をしながらも一呼吸置いてから言葉を告げる。
「俺も、お前達には感謝してるんだ。名無しさんに...エースに、居場所をくれてよ」
「!..............」
「ありがとなっ、白ひげ海賊団。恩に着るよ」
帽子をとって頭を下げたサボはマルコに声を掛けられるまで頭を下げ続け、その後は2人で並んで未だ目を開ける事無く眠る名無しさんを見つめていた。
「....このまま目を覚さない方が、名無しさんにとっては幸せだったりすんのかな」
「...馬鹿な事言うなよい、おれがこの船の船医である限りこれっきりに何てさせるかよ」
「はははっ、頼もしい限りだな」
「....それで、サボお前も最後まで見届けてくれるんだろい」
「ああ。...許されるなら、そうしたいと思ってるよ」
「許すも何も、アイツが怒った所なんざ見た事がねェよい」
「あいつの好物食ったら手加減無しで殴ってくるけどな」
「ハハハハ!それはお前が悪ィなァ」
名無しさんや他の傷ついた隊員達が眠る中静かに交わされた会話。それを知る者は当人達以外にはどこにも居らず、ただただ静かに穏やかにその時間は過ぎていった。
ーガタン
身体に衝撃が走った気配がして泥のように沈んでいた意識が覚醒していく。
(....あ.....れ、ここは...)
見覚えのあり過ぎる天井と匂いにすぐにどこにいるかは分かったものの、余りにもこの空気が懐かしくて静かに吐息が漏れ出てしまう名無しさん。
(そっ、か。モビーディックに、また乗れたのか)
もう二度と乗るとは思ってもいなかったこの居場所。
ましてやまたもや集中治療室にお世話になっているなど笑えないなと笑みを溢しながらも、壁にかけられていた時計にそっと視線を移した。
(まだ、時間はあるな)
音を立てないようにベッドをすり抜ければそこに頭を預けて眠る2つの金髪。起こさないようにと静かにタオルを掛けてから、その寝顔を眺めればつい先程までの戦い何て無かったかのような穏やかさに笑みが溢れた。
さて、一仕事終えてから行くかと、恐らくあそこにいるだろう存在の場所へ思いを馳せながら疲れて眠る皆の顔を見つめてから名無しさんはゆったりと歩みを進めた。
「ま、ぶし」
まるで久しく日を浴びていなかったかのように目を細めてしまう程の太陽の日差し。そう言えば自分は情け無くも泣いてしまった後だったのだと思い出して洗面台へと向かえば、少し腫れてしまっていた瞼と自分の顔に笑ってしまった。
(はははっ....ブッサイク)
小さい頃、エースが泣き腫らしたうちに対して言ってきた言葉を思い出しながらも溢れそうになった雫を水で洗い流した。
「....うん、大丈夫や。上手くいく」
未だ情けない顔をした鏡の中の自分に笑って、念じるように鏡の中の自分へと宣言をした。
まだ、物語は終幕ではないのだ。