エンドライフ④
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《20. 変えられない 》
美しいまでの火柱があがり、火の粉が舞う。
夢にまで見たこの瞬間をうちは一生忘れないだろうなと思う程、余りにもその光景は幻想的で美しかった。
「エース......」
...この出来事はほんの10数分前に遡る。
ジンベエと二人親父の補佐を務めながら赤犬と海兵の相手をしていれば、突如として差し込む瞬い程の光。一同が動きを止めて光の元を見上げればそこにはまるで大仏様のような出立ちのセンゴクさんの姿。
いよいよかと気を引きしめて見守っていれば、原作の通りに運命の時は訪れてここにいる白ひげ海賊団皆が待ち侘びて仕方がないその瞬間がやってきたのだった。
「「「エースが解放されたぞぉおおーー!!!」」」
喜びに満ち、笑顔で溢れ返る戦場。
自分もうっかりその波に飲まれそうになるがここからが正念場なのだと拳を固めればふいにエースと目が合っていつもの笑顔でニカッと笑いかけられる。
「っ.....帰るで、エース!」
「おうっ!待たせたな」
久しぶりに見た無邪気な笑顔に泣きそうになりながらも声を掛ければ待ち侘びた答えが返ってきて、返事のある会話に震える程の喜びが身体を駆け巡った。
「うちもすぐ親父達と向かう!」
「分かった!お前も油断するんじゃねェーぞ」
そんな会話を交わしながら、赤犬がいるはずの親父の方へと視線を移せば何やら焦った顔をしているように見えて瞬時にエースへと向き直ればそこにはエースに迫ろうとしている赤犬の姿。
それを認識するよりも早く身体は走り出し流れるように背中へと蹴りを食らわせた。
「来ると思っちょったぞ、小娘が」
「...はは、こっちの台詞や」
「...全くもって尊敬もんじゃよお前ら白ひげ海賊団は」
「何が、言いたいねん」
「こんな小娘一人に助けて貰わにゃ生き延びれん敗北者のような大将と、その小娘なんぞに現を抜かし尻尾を巻いて逃げる弱者共の集まりとくりゃ、とんだお笑い草じゃ思うてな」
「!!(......乗せられるな、こんな奴の戯言に付き合う必要ない)」
皆が笑顔を見せるこの状況でよくこんな酷い言葉が吐き出せたものだと赤犬の神経を疑いつつも、ここで挑発に乗ったらそれこそ全てがおじゃんだと唇を噛みながら睨みつける。
「何も言い返せんのも無理はなかろうて。世界最強と謳われる賛辞に胡座をかいちょったから結局王にすらなれず、息子じゃオヤジじゃと家族ごっこを重ねる腰抜け集団の集まりなんじゃからのう...」
「........」
「先の時代の敗北者、それがお前さんらの船長白ひげじゃけぇ....!!」
「..........何も知らへん奴は好きなだけ、吠えたらいい」
殴り飛ばしたい気持ちに無理やり蓋をしてぎゅっと拳を握りしめる。こんな事に構っている暇は無いと身体を消しながら急いでエースを探せば立ち止まりこちらを見つめる姿があって。
させてたまるかとエースの腕に飛びつき力のままに船の方へと引っ張るが、振り払うように赤犬へと怒号を叫ぶエースを見てこのままじゃ駄目な展開になると再度腕へと飛びつけば、
「エース!気持ちは分かるが今は引けっ最優先すべきはお前の命だ!」
「!サボ....」
サボが引きずるようにエースを押さえ込んでくれていて、これでやっとあの展開を避けられると、一瞬...ほんの一瞬心が緩んだ瞬間だった。
まるでスローモーションかのように赤犬が今度はサボの横を走るルフィへと攻撃を仕掛ける様を見て思わず、エースの腕を離したのがいけなかった。
「あかんっ!ルフィっ!!(今ここでルフィがやられたら、取り返しがつかへんくなるっ)」
「!!待て名無しさんっ俺がっ」
「よく見ておけ、お前ら如きがいくら足掻こうとここからは逃げられやせんのじゃわい...!!」
「?!.....エース!!!!」
ルフィを庇うようにサボよりも早く身体をギリギリ滑り込ませれば、まるでそれが分かっていたかのように腕をしならせたエースはうちをサボの方へと吹き飛ばし代わりに自分がルフィの前へ立ち塞がった。
「..........ぐっ..............ガフッ...」
「...えー、す......エース!!!!!!」
何度寝ても忘れる事の出来なかった光景が、防ぎたかった現実が今目の前で起きていた。
美しいまでの火柱があがり、火の粉が舞う。
夢にまで見たこの瞬間をうちは一生忘れないだろうなと思う程、余りにもその光景は幻想的で美しかった。
「エース......」
...この出来事はほんの10数分前に遡る。
ジンベエと二人親父の補佐を務めながら赤犬と海兵の相手をしていれば、突如として差し込む瞬い程の光。一同が動きを止めて光の元を見上げればそこにはまるで大仏様のような出立ちのセンゴクさんの姿。
いよいよかと気を引きしめて見守っていれば、原作の通りに運命の時は訪れてここにいる白ひげ海賊団皆が待ち侘びて仕方がないその瞬間がやってきたのだった。
「「「エースが解放されたぞぉおおーー!!!」」」
喜びに満ち、笑顔で溢れ返る戦場。
自分もうっかりその波に飲まれそうになるがここからが正念場なのだと拳を固めればふいにエースと目が合っていつもの笑顔でニカッと笑いかけられる。
「っ.....帰るで、エース!」
「おうっ!待たせたな」
久しぶりに見た無邪気な笑顔に泣きそうになりながらも声を掛ければ待ち侘びた答えが返ってきて、返事のある会話に震える程の喜びが身体を駆け巡った。
「うちもすぐ親父達と向かう!」
「分かった!お前も油断するんじゃねェーぞ」
そんな会話を交わしながら、赤犬がいるはずの親父の方へと視線を移せば何やら焦った顔をしているように見えて瞬時にエースへと向き直ればそこにはエースに迫ろうとしている赤犬の姿。
それを認識するよりも早く身体は走り出し流れるように背中へと蹴りを食らわせた。
「来ると思っちょったぞ、小娘が」
「...はは、こっちの台詞や」
「...全くもって尊敬もんじゃよお前ら白ひげ海賊団は」
「何が、言いたいねん」
「こんな小娘一人に助けて貰わにゃ生き延びれん敗北者のような大将と、その小娘なんぞに現を抜かし尻尾を巻いて逃げる弱者共の集まりとくりゃ、とんだお笑い草じゃ思うてな」
「!!(......乗せられるな、こんな奴の戯言に付き合う必要ない)」
皆が笑顔を見せるこの状況でよくこんな酷い言葉が吐き出せたものだと赤犬の神経を疑いつつも、ここで挑発に乗ったらそれこそ全てがおじゃんだと唇を噛みながら睨みつける。
「何も言い返せんのも無理はなかろうて。世界最強と謳われる賛辞に胡座をかいちょったから結局王にすらなれず、息子じゃオヤジじゃと家族ごっこを重ねる腰抜け集団の集まりなんじゃからのう...」
「........」
「先の時代の敗北者、それがお前さんらの船長白ひげじゃけぇ....!!」
「..........何も知らへん奴は好きなだけ、吠えたらいい」
殴り飛ばしたい気持ちに無理やり蓋をしてぎゅっと拳を握りしめる。こんな事に構っている暇は無いと身体を消しながら急いでエースを探せば立ち止まりこちらを見つめる姿があって。
させてたまるかとエースの腕に飛びつき力のままに船の方へと引っ張るが、振り払うように赤犬へと怒号を叫ぶエースを見てこのままじゃ駄目な展開になると再度腕へと飛びつけば、
「エース!気持ちは分かるが今は引けっ最優先すべきはお前の命だ!」
「!サボ....」
サボが引きずるようにエースを押さえ込んでくれていて、これでやっとあの展開を避けられると、一瞬...ほんの一瞬心が緩んだ瞬間だった。
まるでスローモーションかのように赤犬が今度はサボの横を走るルフィへと攻撃を仕掛ける様を見て思わず、エースの腕を離したのがいけなかった。
「あかんっ!ルフィっ!!(今ここでルフィがやられたら、取り返しがつかへんくなるっ)」
「!!待て名無しさんっ俺がっ」
「よく見ておけ、お前ら如きがいくら足掻こうとここからは逃げられやせんのじゃわい...!!」
「?!.....エース!!!!」
ルフィを庇うようにサボよりも早く身体をギリギリ滑り込ませれば、まるでそれが分かっていたかのように腕をしならせたエースはうちをサボの方へと吹き飛ばし代わりに自分がルフィの前へ立ち塞がった。
「..........ぐっ..............ガフッ...」
「...えー、す......エース!!!!!!」
何度寝ても忘れる事の出来なかった光景が、防ぎたかった現実が今目の前で起きていた。