エンドライフ④
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《11. それぞれの戦い》
「.................、じかん...か」
「....なんじゃ、おぬし起きておったか」
泥のように眠った後ふと見知った気配が近くなるのを感じて意識がゆっくりと浮上していく。
「エースが、近くにおる」
「!流石じゃなぁ、つい先刻の連絡でそろそろじゃという連絡が入っての。ちょうど到着した頃じゃろうな」
「そっか、来たのか」
「...不安か?」
「ううん。やってうちには力強い仲間がおる」
やから大丈夫なんよとハンコックへと笑いかければ、その笑顔は何だか懐かしい気持ちにさせると優しい笑顔を見せてくれた。長い時間体を休める事が出来たからか身体の怠さは消え失せていて寧ろ軽い。
いつもの装いを身に纏えば気が引き締まっていくようで笑みが浮かんだ。まだ時じゃないと海軍兵の服を上から重ねてから入り口で待つ背中に、改めてお礼を告げれば気をつけて行くのだぞと最後まで優しくしてくれたハンコック。
...部屋を後にしてから向かうのは戦場の地である大広場だ。
(来た時も思ったけど、想像以上の戦力やな....)
親父達がくるのはもう少し後かなと思いながらもなるべく処刑台に近い場所の配置へと着いた。
「おい貴様」
「はい!何でありましょう」
すると突然肩に正義の羽織りを背負った恐らく中将だろう人物に話しかけられ何かまずったか?と一瞬頭を過ぎるが一切の動揺は出さずに敬礼をする。
「スカーフが乱れている。直しておけ」
「はっ!ご指摘痛み入ります!」
言われた通り首にかかる青いスカーフを見てみれば確かに解けかかっていてこれは確かに見目が良くなかったなと結び直してみるが周りのように上手くいかない。
ただ結ぶだけじゃないのか?と思いながら奮闘していると斜め後ろからそっと声をかけられる。
「あのっ、もし良ければ僕が代わりに結びましょうか?」
親切に声をかけて下さる海兵もいるものだなと思いながら振り返れば見た事がありすぎる姿に思わず声を上げそうになった。
「あの...どうかしましたか?」
「あ、いえ!すみませんっちょっと知り合いに似ていたもので」
「あははっそうなんですね。どうします?良ければスカーフ手伝いますよ」
「本当ですか!助かります」
「いえいえこう言う時はお互い様ですよ。慣れるまでが苦労しますよね」
それはそれは人の良い笑顔を浮かべながら、失礼しますねと一声掛けてくれた後スカーフを丁寧に結んでくれる目の前の人物。本当に、お人好しなのだろうなと思いながら見つめていればすぐに整えられたようではにかみながら出来ましたよと教えてくれた。
「うわっ...綺麗!ありがとうございます!」
「どういたしまして。それにしてもあなたのような方には初めてお会いしますね、どこの所属なんですか?」
「自分は...モモンガ中将の隊に属しております。貴方は?」
最早聞かなくても知っている事ではあったが、話の流れ的にも聞いておいた方が不自然ではないなと思いそれとなく聞いてみれば嬉しそうに笑い掛けてくれた。
「そうなんですね!モモンガ中将の。だから僕も知らなかったのか...っとすみません、僕の所属でしたよね」
「いえいえゆっくりで大丈夫ですよ」
「あははっありがとうございます。僕はガープ中将の隊に所属しているコビーと言います!どうぞよろしく」
「...コビーさん。私は名無しさんです、よろしく」
人当たりの良い笑顔を浮かべて右手を差し出してくれたのでこの後裏切る事になる為ツキンと胸が傷んだが、悟られてはいけないと笑顔でその右手に手のひらを重ねた。
今から戦争が起きるだなんてまるで信じられないぐらいの穏やかな時間を過ごしていれば、周囲のどよめきだっている声が耳について急いで一番声の響く方角へと顔を向ける。
「皆の者ーー!構えろ!!奴らがくるぞ!」
「まさかっコーティング船でやってくるとはっ...予想外だぞこれはっ!!」
予定の位置よりも大分距離を詰めて現れたモビーディックに、一同が騒然とするも自らの胸に湧き出て止まないのはこの世界に来る前に感じたどうしようもないほどの感動で...
「親父っ.....」
囁くように漏れ出てしまった声に焦るが、これほどまでに騒がしくなった本部ではもはやそれは蚊が鳴くよりも静かな音で誰にも拾われる事のないままに喧騒へと掻き消えて行く。
「奴らが上陸するぞーー!!向かい討てーー!!」
「「「おぉおーーー!!」」」
バタバタバタと周りの幾百にも至る海兵達が自分の横をすり抜けて行く。その様をどこか夢見心地に眺めながらもゆっくりと後ろを振り返れば焦ったように眉毛を下げた顔で真っ直ぐと親父を見つめるエースの姿。
「.......っ、エース」
知ってはいる光景だとは言え、トラウマになりそうだなと思える程に強烈な囚われている姿。すると脳裏に焼き付いて離れない、その一言を聞いただけで涙が溢れてしまったあの言葉がゆったりとこだまする。
「おれの愛する息子は無事なんだろうな....!!!!」
まるでこの空間に染み渡るかのようにあたたかくそれでいて優しく響く親父の声。一雫だけ溢れ落ちてしまった水滴を慌てて手の甲で拭って親父の声に答えるかのように深く、深く深呼吸をした。
(......ふーー.....さ、始めるで)
最初が肝心、レイリーさんとの修行を思い出せ。
自分ならやれると意識を集中させながら静かに、静かに身体を沈めていく。
(うちは神でも何でもない、めちゃくちゃ強い軍人でもない。やったらやれる事は一つや...!)
最小限の動きで、かつ相手の隙を狙ってふいをつく。
目の前を走っていく幾百にも至る海兵を視界に捉えながら息を吐き出す。
そして、親父の掛け声を合図に自らの身体を透明化させ一気に海兵達の首を狙い気絶させて行く。
「うわぁっ!」
「おいお前どうしっ...」
ードサッ
「何だ!何が起きてんっ...」
ードサドサッ
ちょうど当たり一帯の三百にも満たない兵を気絶させ、静かになった所を確認して一呼吸つきながらゆっくりと能力を解除していく。
「.................、じかん...か」
「....なんじゃ、おぬし起きておったか」
泥のように眠った後ふと見知った気配が近くなるのを感じて意識がゆっくりと浮上していく。
「エースが、近くにおる」
「!流石じゃなぁ、つい先刻の連絡でそろそろじゃという連絡が入っての。ちょうど到着した頃じゃろうな」
「そっか、来たのか」
「...不安か?」
「ううん。やってうちには力強い仲間がおる」
やから大丈夫なんよとハンコックへと笑いかければ、その笑顔は何だか懐かしい気持ちにさせると優しい笑顔を見せてくれた。長い時間体を休める事が出来たからか身体の怠さは消え失せていて寧ろ軽い。
いつもの装いを身に纏えば気が引き締まっていくようで笑みが浮かんだ。まだ時じゃないと海軍兵の服を上から重ねてから入り口で待つ背中に、改めてお礼を告げれば気をつけて行くのだぞと最後まで優しくしてくれたハンコック。
...部屋を後にしてから向かうのは戦場の地である大広場だ。
(来た時も思ったけど、想像以上の戦力やな....)
親父達がくるのはもう少し後かなと思いながらもなるべく処刑台に近い場所の配置へと着いた。
「おい貴様」
「はい!何でありましょう」
すると突然肩に正義の羽織りを背負った恐らく中将だろう人物に話しかけられ何かまずったか?と一瞬頭を過ぎるが一切の動揺は出さずに敬礼をする。
「スカーフが乱れている。直しておけ」
「はっ!ご指摘痛み入ります!」
言われた通り首にかかる青いスカーフを見てみれば確かに解けかかっていてこれは確かに見目が良くなかったなと結び直してみるが周りのように上手くいかない。
ただ結ぶだけじゃないのか?と思いながら奮闘していると斜め後ろからそっと声をかけられる。
「あのっ、もし良ければ僕が代わりに結びましょうか?」
親切に声をかけて下さる海兵もいるものだなと思いながら振り返れば見た事がありすぎる姿に思わず声を上げそうになった。
「あの...どうかしましたか?」
「あ、いえ!すみませんっちょっと知り合いに似ていたもので」
「あははっそうなんですね。どうします?良ければスカーフ手伝いますよ」
「本当ですか!助かります」
「いえいえこう言う時はお互い様ですよ。慣れるまでが苦労しますよね」
それはそれは人の良い笑顔を浮かべながら、失礼しますねと一声掛けてくれた後スカーフを丁寧に結んでくれる目の前の人物。本当に、お人好しなのだろうなと思いながら見つめていればすぐに整えられたようではにかみながら出来ましたよと教えてくれた。
「うわっ...綺麗!ありがとうございます!」
「どういたしまして。それにしてもあなたのような方には初めてお会いしますね、どこの所属なんですか?」
「自分は...モモンガ中将の隊に属しております。貴方は?」
最早聞かなくても知っている事ではあったが、話の流れ的にも聞いておいた方が不自然ではないなと思いそれとなく聞いてみれば嬉しそうに笑い掛けてくれた。
「そうなんですね!モモンガ中将の。だから僕も知らなかったのか...っとすみません、僕の所属でしたよね」
「いえいえゆっくりで大丈夫ですよ」
「あははっありがとうございます。僕はガープ中将の隊に所属しているコビーと言います!どうぞよろしく」
「...コビーさん。私は名無しさんです、よろしく」
人当たりの良い笑顔を浮かべて右手を差し出してくれたのでこの後裏切る事になる為ツキンと胸が傷んだが、悟られてはいけないと笑顔でその右手に手のひらを重ねた。
今から戦争が起きるだなんてまるで信じられないぐらいの穏やかな時間を過ごしていれば、周囲のどよめきだっている声が耳について急いで一番声の響く方角へと顔を向ける。
「皆の者ーー!構えろ!!奴らがくるぞ!」
「まさかっコーティング船でやってくるとはっ...予想外だぞこれはっ!!」
予定の位置よりも大分距離を詰めて現れたモビーディックに、一同が騒然とするも自らの胸に湧き出て止まないのはこの世界に来る前に感じたどうしようもないほどの感動で...
「親父っ.....」
囁くように漏れ出てしまった声に焦るが、これほどまでに騒がしくなった本部ではもはやそれは蚊が鳴くよりも静かな音で誰にも拾われる事のないままに喧騒へと掻き消えて行く。
「奴らが上陸するぞーー!!向かい討てーー!!」
「「「おぉおーーー!!」」」
バタバタバタと周りの幾百にも至る海兵達が自分の横をすり抜けて行く。その様をどこか夢見心地に眺めながらもゆっくりと後ろを振り返れば焦ったように眉毛を下げた顔で真っ直ぐと親父を見つめるエースの姿。
「.......っ、エース」
知ってはいる光景だとは言え、トラウマになりそうだなと思える程に強烈な囚われている姿。すると脳裏に焼き付いて離れない、その一言を聞いただけで涙が溢れてしまったあの言葉がゆったりとこだまする。
「おれの愛する息子は無事なんだろうな....!!!!」
まるでこの空間に染み渡るかのようにあたたかくそれでいて優しく響く親父の声。一雫だけ溢れ落ちてしまった水滴を慌てて手の甲で拭って親父の声に答えるかのように深く、深く深呼吸をした。
(......ふーー.....さ、始めるで)
最初が肝心、レイリーさんとの修行を思い出せ。
自分ならやれると意識を集中させながら静かに、静かに身体を沈めていく。
(うちは神でも何でもない、めちゃくちゃ強い軍人でもない。やったらやれる事は一つや...!)
最小限の動きで、かつ相手の隙を狙ってふいをつく。
目の前を走っていく幾百にも至る海兵を視界に捉えながら息を吐き出す。
そして、親父の掛け声を合図に自らの身体を透明化させ一気に海兵達の首を狙い気絶させて行く。
「うわぁっ!」
「おいお前どうしっ...」
ードサッ
「何だ!何が起きてんっ...」
ードサドサッ
ちょうど当たり一帯の三百にも満たない兵を気絶させ、静かになった所を確認して一呼吸つきながらゆっくりと能力を解除していく。