エンドライフ③
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《88. それはまるで...のような》
レイリーさんの元を訪れて数ヶ月、今日も今日とて起床時から覇気を纏いながら能力を発動させつつも気配を消す所謂真逆にも似た鍛錬を同時に行っている。
(どうなる事かと思ったけど、大分慣れたな...)
覇気を纏えば自然と気配が滲み出る、それだと能力を発動させる意味が無いので能力発動時は内側にそれを留めなければいけなくて。その絶妙なコントロールがうちには必要なのだと最初から見抜かれていたのだ。
流石はレイリーさんと言ったところで、エースのお父さんの右腕だけあるなとその観察眼と実力に何度対面しても驚かされる。
「よし、今朝はこのぐらいにしようか」
「はいっありがとうございます!」
「段々と強弱の付け方が上達してきているな、さっきの攻撃は少しだけ危なかったよ」
「ほ...ほんまに?!やっっっった!!」
「だが君ならもっと上手くやれるはずだよ。...そうだねでもまずは食事を摂りながら、いつもの話を聞かせてくれないかい」
「へへっ、喜んで!」
そう、これは修行を開始して一週間が経った頃だった。
今まではうちの守りたい人について一切触れてこなかったのに、状況が状況だからだろうか。
夕刻まで続く鍛錬を終えた後、食事の途中でレイリーさんがエースの事について触れてきた事から始まって、その日から休憩になる度に嬉しそうに話を聞いてくれるので、ついついうちまで嬉しくなってエースやルフィ、親父達の話までしてしまっていたのだ。
「はははっ、そうかあいつも丸くなったもんだなあ」
「親父の事?」
「あぁ。昔はそれこそロジャーと渡り合える唯一の男だったからねぇ、そうか...元気にしているのか」
「今度親父にあったら昔のレイリーさんはどうやったのかって話も聞いてみたいな〜(笑)」
「やめてくれ(笑)あいつの事だ、碌な話はしないだろう」
懐かしそうに、それでも嬉しそうに話をするレイリーさんを見るのはうちも嬉しくて。エースがロジャーの子供だと教えた時は、驚きに目を見開いた後泣きそうな顔をしながらたった一言「そうか」と笑ってくれた。
その時の嬉しそうな寂しそうな堪え切れないような笑顔を一生うちは忘れないだろうなと今思い出してもそう思う。
「レイリーさん、いつかさ...いつか、エースと話せる機会があったらゆっくり話をしてあげてくれへんかな」
「それは私としても喜ばしい事だねえ」
「へへへ、そっか。ありがとう」
「その時は君も、共に居てくれると私としても嬉しいよ」
「何その親に紹介するみたいなやつ」
「ははははは!駄目なのかい?」
「なっ....やから、エースとはそう言う関係じゃないんやって!」
「君はそうでも、相手は分からないだろう?」
「相手が!好みじゃないの、うちみたいなのはっ」
「ほぉー、それはそれは何と勿体ない。私から君の魅力をエース君に伝えておこう」
「レイリーさんっっ!」
「ははははっ!冗談だよ半分ね」
もう半分は?!と問いただすもいつものように飄々と笑顔で交わされてしまって、本当掴み所のない人だなあと笑ってしまった。
この数ヶ月の間にそろそろ敬語は外してくれと言われてしまった為そのまま甘えさせて貰っているが、そのお陰もあってか以前よりもレイリーさんの呼吸が分かってきた気がして修行にもかなりプラスとなっている。
「さて、そろそろお腹も落ち着いた頃だろうし...どうかね、鍛錬の前に覚醒の感覚維持をやっておこうか?」
「やった!お願いします!」
「元気で何よりだ。...では、意識を集中したまえ」
朝晩の食後に余裕がある時は、こうやって初日に得た感覚を研ぎ澄ます鍛錬を組んでくれるレイリーさん。焦らないように、それでも無理なく着実にと配慮してくれる指導力には最早頭が上がらない。
(本間...恵まれてんなぁ....頑張ろ)
これほどまでにこの世界は優しくて温かいのだから。
レイリーさんの元を訪れて数ヶ月、今日も今日とて起床時から覇気を纏いながら能力を発動させつつも気配を消す所謂真逆にも似た鍛錬を同時に行っている。
(どうなる事かと思ったけど、大分慣れたな...)
覇気を纏えば自然と気配が滲み出る、それだと能力を発動させる意味が無いので能力発動時は内側にそれを留めなければいけなくて。その絶妙なコントロールがうちには必要なのだと最初から見抜かれていたのだ。
流石はレイリーさんと言ったところで、エースのお父さんの右腕だけあるなとその観察眼と実力に何度対面しても驚かされる。
「よし、今朝はこのぐらいにしようか」
「はいっありがとうございます!」
「段々と強弱の付け方が上達してきているな、さっきの攻撃は少しだけ危なかったよ」
「ほ...ほんまに?!やっっっった!!」
「だが君ならもっと上手くやれるはずだよ。...そうだねでもまずは食事を摂りながら、いつもの話を聞かせてくれないかい」
「へへっ、喜んで!」
そう、これは修行を開始して一週間が経った頃だった。
今まではうちの守りたい人について一切触れてこなかったのに、状況が状況だからだろうか。
夕刻まで続く鍛錬を終えた後、食事の途中でレイリーさんがエースの事について触れてきた事から始まって、その日から休憩になる度に嬉しそうに話を聞いてくれるので、ついついうちまで嬉しくなってエースやルフィ、親父達の話までしてしまっていたのだ。
「はははっ、そうかあいつも丸くなったもんだなあ」
「親父の事?」
「あぁ。昔はそれこそロジャーと渡り合える唯一の男だったからねぇ、そうか...元気にしているのか」
「今度親父にあったら昔のレイリーさんはどうやったのかって話も聞いてみたいな〜(笑)」
「やめてくれ(笑)あいつの事だ、碌な話はしないだろう」
懐かしそうに、それでも嬉しそうに話をするレイリーさんを見るのはうちも嬉しくて。エースがロジャーの子供だと教えた時は、驚きに目を見開いた後泣きそうな顔をしながらたった一言「そうか」と笑ってくれた。
その時の嬉しそうな寂しそうな堪え切れないような笑顔を一生うちは忘れないだろうなと今思い出してもそう思う。
「レイリーさん、いつかさ...いつか、エースと話せる機会があったらゆっくり話をしてあげてくれへんかな」
「それは私としても喜ばしい事だねえ」
「へへへ、そっか。ありがとう」
「その時は君も、共に居てくれると私としても嬉しいよ」
「何その親に紹介するみたいなやつ」
「ははははは!駄目なのかい?」
「なっ....やから、エースとはそう言う関係じゃないんやって!」
「君はそうでも、相手は分からないだろう?」
「相手が!好みじゃないの、うちみたいなのはっ」
「ほぉー、それはそれは何と勿体ない。私から君の魅力をエース君に伝えておこう」
「レイリーさんっっ!」
「ははははっ!冗談だよ半分ね」
もう半分は?!と問いただすもいつものように飄々と笑顔で交わされてしまって、本当掴み所のない人だなあと笑ってしまった。
この数ヶ月の間にそろそろ敬語は外してくれと言われてしまった為そのまま甘えさせて貰っているが、そのお陰もあってか以前よりもレイリーさんの呼吸が分かってきた気がして修行にもかなりプラスとなっている。
「さて、そろそろお腹も落ち着いた頃だろうし...どうかね、鍛錬の前に覚醒の感覚維持をやっておこうか?」
「やった!お願いします!」
「元気で何よりだ。...では、意識を集中したまえ」
朝晩の食後に余裕がある時は、こうやって初日に得た感覚を研ぎ澄ます鍛錬を組んでくれるレイリーさん。焦らないように、それでも無理なく着実にと配慮してくれる指導力には最早頭が上がらない。
(本間...恵まれてんなぁ....頑張ろ)
これほどまでにこの世界は優しくて温かいのだから。