エンドライフ③
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《86. 数年越しの》
「名無しさん、あの時その技については鍛えないとそう伝えたはずだったが?」
「ごめんなさいレイリーさん、どうしても...必要なんです!」
...あれからうちは、予定通りにシャボンディ諸島へと辿り着くなり事前にシャッキーさんに伝えていた通りお店へと足を運んでいて、ゆっくり待とうかなと思っていたはずの人物に満面の笑みで迎え入れて貰っていた。
「名無しさんか、久しぶりじゃあないか元気にしてたかい」
「レイリーさん、シャッキーさん、お久しぶりです」
「電伝虫で連絡くれたと思ったら、もう近くに居るとか言うもんだからとりあえずレイさんも呼んどいたわよ」
「シャッキーさん本間にありがとうっ!」
「フー.......貴方が連絡してきた上、わざわざ来るって事は用事があったのはレイさんなんでしょう?」
本当どこまで見透かされているのか、煙草をふかしながらも笑みを湛えたままで話しかけてくれるシャッキーさんは相変わらず綺麗で、変わらない配慮に自然と頬が緩み笑顔で頷いていた。
.....そして、話は冒頭に戻るのである。
「そもそも私は君のその悪魔の実の使い方を、良しとしていないんだよ」
「...........事象を捻じ曲げてまう、力やからですか」
「ふん、それもあるだろうね。ただ...それよりも、」
そう言って真っ直ぐにうちを見たまま微笑んでくれるレイリーさんの笑顔はどこまでも優しい。なのに何故修行をつけてくれないのか不思議に思っていると、ずっと黙っていたシャッキーさんが、灰皿に煙草を押し付けながら静かに口を開いた。
「レイさんはね、貴方が一方的に傷つく力何て使わせたくないのよ」
「.......へ?」
「おい、シャッキー」
「いいじゃないレイさん、この子こうなったら頷くまで引かないわよ」
「.........はあ〜....ったく。どうして君はそうなんだ(笑)」
シャッキーさんの言葉に重ねるように口を開いたレイリーさんも、肩をすくめる仕草をした後眉毛を下げて笑いかけてくれた。
「最初の頃もそうだったなぁ。私はこれでも女性相手に傷を付けるような真似はしないと言うのに、力を貸して欲しいと頭を下げる毎日だっただろう?」
「あ....れは、その...後が無かったと言うか、このままじゃあかんと痛感してもたと言うか...」
「しかもその理由が、君は女性なのにも関わらず守りたい人が居るから自分はどれだけ傷ついても良いので、鍛えて下さいときたもんだ」
「アタシは好きよ、名無しさんちゃんのそう言う気概がある所」
「シャッキー」
「あら、ごめんなさい?」
ふふっと笑いながらやり取りを交わす2人を見て、そういえば最初の頃もこんな風景を見ていたなと思い出してくる。
「それを次は、あんな君に害しか及ぼさないものを何度も経験させた上慣れさせてくれと来たものだ」
「.........ごめんなさい」
「もう一つの能力だって、私は反対していたはずだったがね」
「っでも!この力を使いこなせな、うちは絶対....この先一生後悔するんですっ....!!お願い、レイリーさん!」
見つめていた頭を床につけより一層深く下げてお願いをする。フェミニストで、何処までも優しいレイリーさんにこんなお願いをするだ何て、酷な事をしているのはわかっていた。
それでも自分は、ここまで信頼が出来て強くなる為に頼れる存在は、他に居なかったのだ。
「名無しさん、頭を上げてくれ」
「あげられません」
「...今回ばかりは、承諾しかねるんだ。分かってくれないか」
「......お願いです、レイリーさん」
そんなやり取りを何回もして、もう何十分何時間経ったのだろうか、正座をしていた足の感覚はとうの昔になくなっていて。それでも諦める訳には行かないのだと、頭を下げたままお願いしていれば、何処か諦めたような溜め息が聞こえてきてそれと同時にシャッキーさんの笑い声がこだました。
「アハハっ!レイさんのこんな困ってる顔何て何年ぶりかしら?名無しさん、貴方やるわねぇ」
「よしてくれシャッキー、..,.はぁ、名無しさん顔を上げてくれ」
先程とは空気が変わったのを感じて、ゆっくりと頭を上げれば仕方がないなという顔をしたレイリーさんと目が合った。
「一つ君に問おう、名無しさん」
「...何でしょうか」
「そんなにも、その子の事を愛しているのかい?」
「あいし.......ぇええっ?!あ、....へ?!」
「はははははっ!何を今更真っ赤になって驚いている、その気持ちが愛じゃ無ければ何だというんだね」
「ぁ....あ、いとか、そん、な.....ぇええ?!」
可笑しそうに笑うレイリーさんとシャッキーさんを見て、まさかそんな、愛....だとか自分とは無縁のものだと思っていた単語に驚きながらも、こんな時に限ってエースの顔が頭に浮かんでしまうものだから、急いで頭を振って打ち消した。
「ねえ見てレイさん、あの顔きっと例のその子を思い出してるのよ」
「はははっ恋をする女性は総じて可愛いものだな」
「あら名無しさんちゃんは駄目よ?あんなに夢中になる子が居るんだもの」
「分かっているさ、名無しさんは既に娘みたいな感覚になってしまっているからね(笑)」
そんなやり取りがされているとは露知らず赤くなっているのだろう頬を仰ぎながら、ドキドキとうるさい心臓を落ち着かせていた。
「名無しさん、あの時その技については鍛えないとそう伝えたはずだったが?」
「ごめんなさいレイリーさん、どうしても...必要なんです!」
...あれからうちは、予定通りにシャボンディ諸島へと辿り着くなり事前にシャッキーさんに伝えていた通りお店へと足を運んでいて、ゆっくり待とうかなと思っていたはずの人物に満面の笑みで迎え入れて貰っていた。
「名無しさんか、久しぶりじゃあないか元気にしてたかい」
「レイリーさん、シャッキーさん、お久しぶりです」
「電伝虫で連絡くれたと思ったら、もう近くに居るとか言うもんだからとりあえずレイさんも呼んどいたわよ」
「シャッキーさん本間にありがとうっ!」
「フー.......貴方が連絡してきた上、わざわざ来るって事は用事があったのはレイさんなんでしょう?」
本当どこまで見透かされているのか、煙草をふかしながらも笑みを湛えたままで話しかけてくれるシャッキーさんは相変わらず綺麗で、変わらない配慮に自然と頬が緩み笑顔で頷いていた。
.....そして、話は冒頭に戻るのである。
「そもそも私は君のその悪魔の実の使い方を、良しとしていないんだよ」
「...........事象を捻じ曲げてまう、力やからですか」
「ふん、それもあるだろうね。ただ...それよりも、」
そう言って真っ直ぐにうちを見たまま微笑んでくれるレイリーさんの笑顔はどこまでも優しい。なのに何故修行をつけてくれないのか不思議に思っていると、ずっと黙っていたシャッキーさんが、灰皿に煙草を押し付けながら静かに口を開いた。
「レイさんはね、貴方が一方的に傷つく力何て使わせたくないのよ」
「.......へ?」
「おい、シャッキー」
「いいじゃないレイさん、この子こうなったら頷くまで引かないわよ」
「.........はあ〜....ったく。どうして君はそうなんだ(笑)」
シャッキーさんの言葉に重ねるように口を開いたレイリーさんも、肩をすくめる仕草をした後眉毛を下げて笑いかけてくれた。
「最初の頃もそうだったなぁ。私はこれでも女性相手に傷を付けるような真似はしないと言うのに、力を貸して欲しいと頭を下げる毎日だっただろう?」
「あ....れは、その...後が無かったと言うか、このままじゃあかんと痛感してもたと言うか...」
「しかもその理由が、君は女性なのにも関わらず守りたい人が居るから自分はどれだけ傷ついても良いので、鍛えて下さいときたもんだ」
「アタシは好きよ、名無しさんちゃんのそう言う気概がある所」
「シャッキー」
「あら、ごめんなさい?」
ふふっと笑いながらやり取りを交わす2人を見て、そういえば最初の頃もこんな風景を見ていたなと思い出してくる。
「それを次は、あんな君に害しか及ぼさないものを何度も経験させた上慣れさせてくれと来たものだ」
「.........ごめんなさい」
「もう一つの能力だって、私は反対していたはずだったがね」
「っでも!この力を使いこなせな、うちは絶対....この先一生後悔するんですっ....!!お願い、レイリーさん!」
見つめていた頭を床につけより一層深く下げてお願いをする。フェミニストで、何処までも優しいレイリーさんにこんなお願いをするだ何て、酷な事をしているのはわかっていた。
それでも自分は、ここまで信頼が出来て強くなる為に頼れる存在は、他に居なかったのだ。
「名無しさん、頭を上げてくれ」
「あげられません」
「...今回ばかりは、承諾しかねるんだ。分かってくれないか」
「......お願いです、レイリーさん」
そんなやり取りを何回もして、もう何十分何時間経ったのだろうか、正座をしていた足の感覚はとうの昔になくなっていて。それでも諦める訳には行かないのだと、頭を下げたままお願いしていれば、何処か諦めたような溜め息が聞こえてきてそれと同時にシャッキーさんの笑い声がこだました。
「アハハっ!レイさんのこんな困ってる顔何て何年ぶりかしら?名無しさん、貴方やるわねぇ」
「よしてくれシャッキー、..,.はぁ、名無しさん顔を上げてくれ」
先程とは空気が変わったのを感じて、ゆっくりと頭を上げれば仕方がないなという顔をしたレイリーさんと目が合った。
「一つ君に問おう、名無しさん」
「...何でしょうか」
「そんなにも、その子の事を愛しているのかい?」
「あいし.......ぇええっ?!あ、....へ?!」
「はははははっ!何を今更真っ赤になって驚いている、その気持ちが愛じゃ無ければ何だというんだね」
「ぁ....あ、いとか、そん、な.....ぇええ?!」
可笑しそうに笑うレイリーさんとシャッキーさんを見て、まさかそんな、愛....だとか自分とは無縁のものだと思っていた単語に驚きながらも、こんな時に限ってエースの顔が頭に浮かんでしまうものだから、急いで頭を振って打ち消した。
「ねえ見てレイさん、あの顔きっと例のその子を思い出してるのよ」
「はははっ恋をする女性は総じて可愛いものだな」
「あら名無しさんちゃんは駄目よ?あんなに夢中になる子が居るんだもの」
「分かっているさ、名無しさんは既に娘みたいな感覚になってしまっているからね(笑)」
そんなやり取りがされているとは露知らず赤くなっているのだろう頬を仰ぎながら、ドキドキとうるさい心臓を落ち着かせていた。