エンドライフ③
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《76.運命 》
「名無しさんー、後これだけで良かったよな?」
「大丈夫ー!本間助かるわ〜ありがとうなエース」
本日も天気は快晴。
教えて貰った島まではまだ時間がかかりそうだったので途中にある島に自分達は寄っている。積荷も終えてせっかくなのでお昼だけでも食べていこうという話になったのだ。
「どうする?先に目的地の詳しい情報でも集めるか?」
「そうだなァ。とりあえずメシ食いながら色んなもん聞いてみようぜェ」
嬉しそうにニッと笑って待ちきれないのか腹減ったーと拳を突き上げるエースに、可愛いなと癒されながら店内へと足を進めれば時間帯もまだ早いからか結構空いていて居心地が良さそうだ。
「ほなウチは頼んでくるから先に席頼むわー」
「おうっそっちも頼んだぜ」
軽く会話をして注文列へと並べば、目の前に並ぶ綺麗な装いをした老夫婦と目が合い会釈をする。すると何を思ったのかゆったりとした笑みを浮かべたまま話しかけてきた。
「素敵な彼氏さんねぇ、いっぱい食べてくれそうだわ」
「かっ...れしではないですけど、いっぱい食べてくれますよ」
「あら、そうなの?お似合いなのに勿体ないわねぇ」
「恐れ多いですよ」
そんなやり取りをしながら待っている時間を過ごしていれば全ての音が消えるような単語が耳をついて、止まりそうになった呼吸に気がつきゆっくりと息を吐きだした。
「あの、この先にある島って...」
「えぇナバロ島というこじんまりとした島なのだけれど、結構海賊とかがいるようだから気をつけていくといいわよぉ」
「そう、なんですね!助言ありがとうございます、物凄く助かりました!」
「ご存知で無かったのであれば事前にお伝え出来てよかったわぁ。貴方のような綺麗なお嬢さんすぐ狙われちゃうもの」
「ははは、お上手ですね」
笑顔で会話を交わしながらも頭の中にはエースと黒ひげが決闘している姿が浮かんで頭から離れない。震えそうになる足に鞭を打って何とか注文だけし終えれば、こちらを見つめていた優しい瞳と目が合って少しだけ心が凪いでいく。
「お待たせ!結構広い席やな〜、ありがとうエース」
「何せ腹が減ったからなァ、目一杯食いてェ!」
無邪気に笑った姿にどこか安心しながらもこの後自分達が向かわなければいけないのだという島の事を思うと気が重い。それでも、そもそものこの旅の目的からは最早逃げられないのだと無理矢理自分を納得させて目の前でソワソワとしているエースを見つめた。
(.......本間は、戦ってほしくなんか無い。やっぱりもう一回ちゃんと話させてもらわなや)
「ん?どうしかしたのか?」
「いや、ソワソワしとうなーって」
「んだよ悪ィか」
「可愛いから全然」
「あっ、そー」
「はははっ拗ねんなってー」
嫌そうな顔をしながら肘をついていた顔のままそっぽを向くエースに笑って、タイミング良く次々と届けられる料理を見ては目を輝かせる姿に自然と笑みは溢れていた。
騒がしいまでの、微笑ましいまでの食事を終えて当初の予定通り次の島への聞き込みを開始した自分達。聞けば聞く程あの街は治安が余り良くないようで心配をされたが、色濃くなる信憑性ある情報に横目で垣間見たエースは嬉しそうに笑っていた。
「......エース、あのさ」
「名無しさんその話はもう済んだはずだぜ」
「!気づいとったんか...」
「当たり前だろ、何年お前と居ると思ってんだよ」
「...そっか」
真っ直ぐに、そして真剣な眼差しでまるで釘を刺してくるかのような迫力がある姿。隣に並びながらも感じる威圧感のある雰囲気に一瞬飲まれそうになるがこちらもこちらで譲れないものがある。
「それは分かっとうけど、最後にもう一度だけ話させて欲しい」
「.........はァ、お前もつくづく諦めが悪ィよなァ(笑)」
誰に似たんだか、と眉毛を下げた様で笑いながら頭を撫でてきたエースに口元だけで笑って返した。その時はもうすぐそこまで迫っているのだ。
「名無しさんー、後これだけで良かったよな?」
「大丈夫ー!本間助かるわ〜ありがとうなエース」
本日も天気は快晴。
教えて貰った島まではまだ時間がかかりそうだったので途中にある島に自分達は寄っている。積荷も終えてせっかくなのでお昼だけでも食べていこうという話になったのだ。
「どうする?先に目的地の詳しい情報でも集めるか?」
「そうだなァ。とりあえずメシ食いながら色んなもん聞いてみようぜェ」
嬉しそうにニッと笑って待ちきれないのか腹減ったーと拳を突き上げるエースに、可愛いなと癒されながら店内へと足を進めれば時間帯もまだ早いからか結構空いていて居心地が良さそうだ。
「ほなウチは頼んでくるから先に席頼むわー」
「おうっそっちも頼んだぜ」
軽く会話をして注文列へと並べば、目の前に並ぶ綺麗な装いをした老夫婦と目が合い会釈をする。すると何を思ったのかゆったりとした笑みを浮かべたまま話しかけてきた。
「素敵な彼氏さんねぇ、いっぱい食べてくれそうだわ」
「かっ...れしではないですけど、いっぱい食べてくれますよ」
「あら、そうなの?お似合いなのに勿体ないわねぇ」
「恐れ多いですよ」
そんなやり取りをしながら待っている時間を過ごしていれば全ての音が消えるような単語が耳をついて、止まりそうになった呼吸に気がつきゆっくりと息を吐きだした。
「あの、この先にある島って...」
「えぇナバロ島というこじんまりとした島なのだけれど、結構海賊とかがいるようだから気をつけていくといいわよぉ」
「そう、なんですね!助言ありがとうございます、物凄く助かりました!」
「ご存知で無かったのであれば事前にお伝え出来てよかったわぁ。貴方のような綺麗なお嬢さんすぐ狙われちゃうもの」
「ははは、お上手ですね」
笑顔で会話を交わしながらも頭の中にはエースと黒ひげが決闘している姿が浮かんで頭から離れない。震えそうになる足に鞭を打って何とか注文だけし終えれば、こちらを見つめていた優しい瞳と目が合って少しだけ心が凪いでいく。
「お待たせ!結構広い席やな〜、ありがとうエース」
「何せ腹が減ったからなァ、目一杯食いてェ!」
無邪気に笑った姿にどこか安心しながらもこの後自分達が向かわなければいけないのだという島の事を思うと気が重い。それでも、そもそものこの旅の目的からは最早逃げられないのだと無理矢理自分を納得させて目の前でソワソワとしているエースを見つめた。
(.......本間は、戦ってほしくなんか無い。やっぱりもう一回ちゃんと話させてもらわなや)
「ん?どうしかしたのか?」
「いや、ソワソワしとうなーって」
「んだよ悪ィか」
「可愛いから全然」
「あっ、そー」
「はははっ拗ねんなってー」
嫌そうな顔をしながら肘をついていた顔のままそっぽを向くエースに笑って、タイミング良く次々と届けられる料理を見ては目を輝かせる姿に自然と笑みは溢れていた。
騒がしいまでの、微笑ましいまでの食事を終えて当初の予定通り次の島への聞き込みを開始した自分達。聞けば聞く程あの街は治安が余り良くないようで心配をされたが、色濃くなる信憑性ある情報に横目で垣間見たエースは嬉しそうに笑っていた。
「......エース、あのさ」
「名無しさんその話はもう済んだはずだぜ」
「!気づいとったんか...」
「当たり前だろ、何年お前と居ると思ってんだよ」
「...そっか」
真っ直ぐに、そして真剣な眼差しでまるで釘を刺してくるかのような迫力がある姿。隣に並びながらも感じる威圧感のある雰囲気に一瞬飲まれそうになるがこちらもこちらで譲れないものがある。
「それは分かっとうけど、最後にもう一度だけ話させて欲しい」
「.........はァ、お前もつくづく諦めが悪ィよなァ(笑)」
誰に似たんだか、と眉毛を下げた様で笑いながら頭を撫でてきたエースに口元だけで笑って返した。その時はもうすぐそこまで迫っているのだ。