エンドライフ③
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
《73.変化》
ーコンコン ガチャ
「...!お前、今日も1人で起きられたのか」
「んー.....おはよー..さんえーす」
「...おう、おはよーさん。んじゃあゆっくり着替えてこいよ」
サボ達と別れて1週間、うちはとにかくあんなモロバレではマズイとまずは一人で起きようチャレンジを開始していた。
能力を使えば時計はすぐに直せるし島を離れる前に沢山仕入れておいたのでベッドから離れた場所にいくつも置いておけば、何度寝かした上でならやっと身体は起こせるようになってきたのだ。
(......ねむたい...けど、おきられとる〜......)
人間やれば出来るものだなと少し自分の成長に嬉しく思いながら、このまま習慣付いていけばサクッと起きられるのも夢じゃないかもなと思いながらグーっと伸びをしてベッドから降りる。
いよいよと黒ひげが目撃されていたという確かな情報を先日の島から入手していたので今はそこに向かっている最中なのだ。
「エースーおはよーさん!凄くない?今日でもう一週間やで!やっと1人で起きられるようになってきた」
「...おはよーさん。まァ、いつまで持つか分からねェけどな。精々頑張れよ名無しさん」
「へへありがとう!あ、ご飯すぐ作るから待っとってなー」
「おうっ」
ここ数日どこか元気が無い気はしていたものの、今のように笑ってはくれるのでやっぱりサボ達と別れたのが寂しいのかなと思いながら、卵焼きを巻いていく。
この件を無事終えて早くまた会えると良いのになと考えているといつの間にか鼻歌混じりに作っていて、そういう時には決まってエースと目が合うものだから、その時の優しい顔はやっぱり慣れない。
「はいよー、お待たせ」
「おーーっ今日も美味そうだなァ!いただきますっ」
「おかわりいっぱいあるしゆっくり食べよ」
ばくばくと吸い込まれていく毎朝の光景に癒されながら、自分も食事に手をつける。このお魚当たりだったなと思いながら箸を進めていればハムスターのようにご飯を詰め込んだエースと目が合った。
「ふふっ、何やどうしたん」
「美味ェ!!」
「はははっお粗末さんです(笑)」
ほっぺたいっぱいにご飯粒をつけて笑った姿に、可愛いなあとほっこりしつつエースも元気が戻ってきたのかなと思うと凄く嬉しい。
朝から幸せな気分になりながら食事を終えればいつもはすぐに甲板へと転がりに行くのに今日は随分とゆったりだなと未だに椅子に腰掛けるエースを眺めた。
「なァ名無しさん、これは何でもねェ質問なんだけどよ」
「んー?どうしたー」
カチャカチャと音を立てて洗い物をしながら声だけでエースの話に反応する。
「やっぱりお前は金髪が好きなのか?」
「.....は?」
脈絡の無い質問に一瞬手が止まってエースの方を見るものの、伺うように据えられた真っ黒なその瞳からはこの質問の真意が測れなくて思ったままにとりあえず答える。
「別に金髪が特別好きって訳ではないけどさ、憧れはするよなやっぱり」
「!」
「ほら、うちは黒髪やんか。やから一回ぐらいはなってみたいなーとは思った事あるよ」
「...ん?いや違ぇよ。お前じゃなくて何つーか...そのォ」
「んー?ごめん何てー?聞こえんかった」
段々としりすぼみになっていった声以上に水音の方が勝ってしまって最後の方まで聞こえなかった。最後のお皿を洗い終わってエースの隣りへと腰掛けてから、さっきの言葉をもう一度と促した。
「...だからよォ、お前は金髪が好きなのかっつーか...よ」
「ん?憧れはあるでって言ったつもりやったけど、もしかしてエースも音うるさくて聞こえてなかったか。ごめんなー」
「お前じゃなくて周りがっつーか...野郎のっつーかよォ...」
「やろう...?....あぁ!男のってこと?ははっそっちか!」
「......おう」
いきなり何を聞いてくるかと思えばそんな事かと笑ってしまった。それでもエースはどこか真剣なので、何かあったのか?と思い謝りつつも正直に答えた。
「うーん髪色で特に意識した事は無かったけど、その人に似合っとったらそれでいいんちゃうかなーとは思うで」
「...それは何色でも関係ねェって事か?」
「せやな、髪色よりは中身とかの方が大事やんか。エースやってそうやろ?」
「それは...まあ、そうだけどよ」
「エースも金髪に憧れがあるのかもしれへんけどさ、うちはエースが黒髪なん大好きやで!」
「っ!へ、へェ〜そうかよ」
そう言って帽子を目深に被ったエース。
...結局この質問で何を知りたかったのかなとは思ったが何だかエースが嬉しそうなので良しとした。
話も終わったし洗濯物でも干そうかなと立ち上がれば、エースがぽそりとつぶやいた言葉に耳を疑った。
ーコンコン ガチャ
「...!お前、今日も1人で起きられたのか」
「んー.....おはよー..さんえーす」
「...おう、おはよーさん。んじゃあゆっくり着替えてこいよ」
サボ達と別れて1週間、うちはとにかくあんなモロバレではマズイとまずは一人で起きようチャレンジを開始していた。
能力を使えば時計はすぐに直せるし島を離れる前に沢山仕入れておいたのでベッドから離れた場所にいくつも置いておけば、何度寝かした上でならやっと身体は起こせるようになってきたのだ。
(......ねむたい...けど、おきられとる〜......)
人間やれば出来るものだなと少し自分の成長に嬉しく思いながら、このまま習慣付いていけばサクッと起きられるのも夢じゃないかもなと思いながらグーっと伸びをしてベッドから降りる。
いよいよと黒ひげが目撃されていたという確かな情報を先日の島から入手していたので今はそこに向かっている最中なのだ。
「エースーおはよーさん!凄くない?今日でもう一週間やで!やっと1人で起きられるようになってきた」
「...おはよーさん。まァ、いつまで持つか分からねェけどな。精々頑張れよ名無しさん」
「へへありがとう!あ、ご飯すぐ作るから待っとってなー」
「おうっ」
ここ数日どこか元気が無い気はしていたものの、今のように笑ってはくれるのでやっぱりサボ達と別れたのが寂しいのかなと思いながら、卵焼きを巻いていく。
この件を無事終えて早くまた会えると良いのになと考えているといつの間にか鼻歌混じりに作っていて、そういう時には決まってエースと目が合うものだから、その時の優しい顔はやっぱり慣れない。
「はいよー、お待たせ」
「おーーっ今日も美味そうだなァ!いただきますっ」
「おかわりいっぱいあるしゆっくり食べよ」
ばくばくと吸い込まれていく毎朝の光景に癒されながら、自分も食事に手をつける。このお魚当たりだったなと思いながら箸を進めていればハムスターのようにご飯を詰め込んだエースと目が合った。
「ふふっ、何やどうしたん」
「美味ェ!!」
「はははっお粗末さんです(笑)」
ほっぺたいっぱいにご飯粒をつけて笑った姿に、可愛いなあとほっこりしつつエースも元気が戻ってきたのかなと思うと凄く嬉しい。
朝から幸せな気分になりながら食事を終えればいつもはすぐに甲板へと転がりに行くのに今日は随分とゆったりだなと未だに椅子に腰掛けるエースを眺めた。
「なァ名無しさん、これは何でもねェ質問なんだけどよ」
「んー?どうしたー」
カチャカチャと音を立てて洗い物をしながら声だけでエースの話に反応する。
「やっぱりお前は金髪が好きなのか?」
「.....は?」
脈絡の無い質問に一瞬手が止まってエースの方を見るものの、伺うように据えられた真っ黒なその瞳からはこの質問の真意が測れなくて思ったままにとりあえず答える。
「別に金髪が特別好きって訳ではないけどさ、憧れはするよなやっぱり」
「!」
「ほら、うちは黒髪やんか。やから一回ぐらいはなってみたいなーとは思った事あるよ」
「...ん?いや違ぇよ。お前じゃなくて何つーか...そのォ」
「んー?ごめん何てー?聞こえんかった」
段々としりすぼみになっていった声以上に水音の方が勝ってしまって最後の方まで聞こえなかった。最後のお皿を洗い終わってエースの隣りへと腰掛けてから、さっきの言葉をもう一度と促した。
「...だからよォ、お前は金髪が好きなのかっつーか...よ」
「ん?憧れはあるでって言ったつもりやったけど、もしかしてエースも音うるさくて聞こえてなかったか。ごめんなー」
「お前じゃなくて周りがっつーか...野郎のっつーかよォ...」
「やろう...?....あぁ!男のってこと?ははっそっちか!」
「......おう」
いきなり何を聞いてくるかと思えばそんな事かと笑ってしまった。それでもエースはどこか真剣なので、何かあったのか?と思い謝りつつも正直に答えた。
「うーん髪色で特に意識した事は無かったけど、その人に似合っとったらそれでいいんちゃうかなーとは思うで」
「...それは何色でも関係ねェって事か?」
「せやな、髪色よりは中身とかの方が大事やんか。エースやってそうやろ?」
「それは...まあ、そうだけどよ」
「エースも金髪に憧れがあるのかもしれへんけどさ、うちはエースが黒髪なん大好きやで!」
「っ!へ、へェ〜そうかよ」
そう言って帽子を目深に被ったエース。
...結局この質問で何を知りたかったのかなとは思ったが何だかエースが嬉しそうなので良しとした。
話も終わったし洗濯物でも干そうかなと立ち上がれば、エースがぽそりとつぶやいた言葉に耳を疑った。